「大相撲九州場所十三日目」をお伝えしました
6時になりました。
この時間は、安倍総理大臣の記者会見を中継でお伝えします。
総理大臣官邸の記者会見場です。
衆議院はきょう午後、解散されました。
これによって各党は、来月2日公示、14日投票の衆議院選挙に向けて、事実上の選挙戦に入りました。
今、安倍総理大臣が記者会見場に入りました。
衆議院の解散を受け、これから記者会見に臨みます。
ただ今から、安倍内閣総理大臣の記者会見を行います。
初めに総理から発言がございます。
皆様のご質問はその後にお受けいたします。
それでは安倍総理、よろしくお願いいたします。
本日、衆議院を解散いたしました。
この解散は、アベノミクス解散であります。
アベノミクスを前に進めるのか、それとも止めてしまうのか。
それを問う選挙であります。
連日、野党はアベノミクスは失敗した、批判ばかりを繰り返しています。
私は、今回の選挙戦を通じて、私たちの経済政策が間違っているのか、正しいのか、本当に他に選択肢はあるのか、国民の皆様に伺いたいと思います。
2年前を思い出していただきたいと思います。
リーマンショックから4年もたち、世界経済は立ち直ろうとしていたにもかかわらず、日本だけはデフレに苦しみ、3四半期連続のマイナス成長となっていました。
行き過ぎた円高は、多くの企業を海外へと追いやり、空洞化が進みました。
私の地元、山口県でも若者たちを500人以上雇用していた大きな工場が、行き過ぎた円高のために、工場を閉めざるをえなくなりました。
どんなに頑張っても、どんなに汗を流しても、どんなにいいアイデアを出しても、行き過ぎた円高のために、競争に勝てない。
そして多くの、多くの雇用が失われていたんです。
失業者は増え、下請け企業は仕事がなくなり、連鎖倒産ということばが日本中を覆っていました。
当時私は、野党の党首でありましたが、どこへ行っても、安倍さん、この景気をなんとかしてくれよと、言われたことを今でも忘れません。
その日本全体を覆っていた強い危機感が私たちの政権交代へとつながりました。
強い経済を取り戻せ、これこそが総選挙で示された、国民の皆様の声であると信じ、3本の矢の政策を打ち続け、経済最優先で政権運営にその結果、雇用は100万人以上増え、高校生の就職内定率は10%アップしました。
9月末の時点ですでに半分以上の学生が内定をもらっている。
15年ぶりの出来事です。
ことしの春は、過去15年間で最高の賃上げが実現しました。
企業がしっかりと収益を上げれば、雇用を増やし、賃金を上げることができる。
その好循環を回していく、これがアベノミクスなんです。
アベノミクスの成功を確かなものとするために、私は消費税10%への引き上げを、18か月延期する決断をいたしました。
消費税引き上げを延期する以上、社会保障を充実させるスケジュールも見直しが必要です。
しかし、子育て世代の皆さんを応援する、その決意は揺らぎません。
子ども・子育て支援新制度は来年4月から予定どおり実施します。
2年間で20万人、5年間で40万人分の保育の受け皿を整備し、待機児童をなくしてまいります。
さらに、小1の壁を突き破り、学童保育についても、待機児童ゼロを実現していく、そのスケジュールは全く変わりません。
女性の輝く社会を実現する、この安倍内閣が掲げた旗は、これからも高く掲げてまいります。
この臨時国会では、女性の活躍推進法案は、残念ながら、野党の協力は得られず、廃案となってしまいました。
しかし、私は必ずや実現させます。
来年の通常国会では、確実に法律を成立させる、その決意であります。
消費税の引き上げ延期は、野党がみんな同意している、だから選挙の争点ではないといった声があります。
しかし、それは違います。
野党の人たちは、ではいつから、10%へ引き上げるのでしょうか。
その時期を明確にしているという話を私は聞いたことがありません。
そこは極めて大切な点であります。
財政を立て直し、世界に誇るべき社会保障制度を、次世代へと引き渡していく責任が私たちにはあります。
私たち自民党、公明党、連立与党はその責任をしっかりと果たしてまいります。
そのために平成29年4月から、確実に消費税を引き上げることといたします。
今回のような景気判断による延期を可能とする景気判断条項は、削除いたします。
本当にあと3年で景気がよくなるのか、それをやり抜くのが私たちの使命であり、私たちの経済政策であります。
今週、経団連の会長が、経済界は来年も賃金を上げて、経済の好循環に貢献していきたいと宣言してくれました。
さらには、再来年、その翌年と、賃金を上げていく、アベノミクスを続けることができれば、必ずや実現できると確信しています。
よい話は大企業ばかりで、アベノミクスの風なんて、中小企業には届いていないという方がたくさんいらっしゃることも、私は承知しています。
円安によって、ガソリンや原材料が上がって困っている、これについては、今度の経済対策でしっかり対応してまいります。
しかし、アベノミクスが始まって行き過ぎた円高が是正されました。
そうした中で、空洞化の時代が終わり、仕事がいよいよ国内へと戻ってまいりました。
日産自動車は、アメリカの工場に移そうとしていたエンジン生産を、福島県のいわき市で行うことを決めました。
600人近い雇用が守られたんです。
キヤノンは、この2年間の変化を見て、国内生産比率を半分の5割まで戻すことを決めました。
アジアに出ていってしまったプリンターなどの生産を、茨城や滋賀で行うそうです。
海外へ出ていった投資が国内で動き始めたんです。
大企業が国内で投資をすれば、部品や材料を作る中小企業の仕事が生まれます。
足元では企業の倒産件数は、民主党政権時代から、2割も減りました。
倒産が少ないのは、24年ぶりのことです。
もし、あの行き過ぎた円高に逆戻りしてしまうようなことがあれば、また空洞化、根こそぎ仕事がなくなってしまいます。
仕事がある、これが皆さん、一番大切なんです。
この臨時国会では、地方創生のための基本法案が成立し、大きな一歩を踏み出すことができました。
中山間地や離島をはじめ、地方にお住まいの皆さんが、伝統あるふるさとを守り、美しい日本を支えています。
まだまだ厳しい地方経済へと、景気回復の暖かい風を送り届けてこそ、アベノミクスは完成する、私はそう考えています。
地方の皆さんの生活を豊かにしていく、これも必ずやり抜いてまいります。
都市と地方の格差が拡大し、大企業ばかりが恩恵をこうむっている、そうした声があることも、私は十分承知しています。
それでは日本の企業がしっかりと収益を上げるよりも前に、皆さんの懐から温まるような、手品のような経済政策が果たしてあるんでしょうか。
また、ばらまきを復活させるんでしょうか。
その給付を行うにも、その原資は税金です。
企業が収益を増やさず、そして給料も上がらなければ、どうやって税収を確保していくのでしょうか。
それこそが、2年前までの風景じゃありませんか。
私たちは違います。
私たちは、景気を回復させて、企業が収益を上げる状況を作り、そしてそれが皆さんの懐へと回っていく、この経済の好循環を、力強く回し続けることで、全国津々浦々に至るまで、景気回復を実感できる、この道しかないんです。
景気回復、この道しかありません。
そのことを、この選挙戦を通じて、皆さんにしっかりと訴え続けていきたいと考えています。
そして、国民の皆様の信頼と協力を得て、賛否両論、抵抗も大きい、その成長戦略をしっかりと前に進め、国民生活を豊かにしていく、その決意であります。
私からは以上であります。
それでは、皆様からの質問をお受けいたします。
質問をされる方は、所属とお名前を明らかにされたうえでお願いいたします。
最初に幹事社から質問をお受けいたします。
どうぞ。
まず、解散の大義について伺います。
野党側は、アベノミクスの失敗隠しの大義なき解散だと、対決姿勢を強めているわけですけれども、今回の衆議院の解散に、国民の理解は得られているというふうにお考えでしょうか?また、先に総理が示しました、与党で過半数という勝敗ラインですが、現有議席を90議席近く減らしても勝利ということになります。
与党側からは、絶対安定多数の266議席や、少なくとも安定多数の249議席を目指すべきではないかという声もありますけれども、これについての受け止めをお願いいたします。
まずこのアベノミクス隠しではないか、それは間違っています。
今申し上げましたように、この解散はアベノミクス解散だ、このように申し上げておりますし、われわれはこの政策が正しいのか、間違っているのか、ほかに選択肢があるか、堂々とまさに国民の皆様に問うているわけであります。
そしてなんといっても先ほど申し上げましたように、この選挙、消費税引き上げを18か月延期をしました。
それを自民党は政権公約に書いていなかったではないかという批判がありました。
だからこそ私たちは選挙を行うんです。
民主主義の原点は税制であります。
税制に重大な変更を行った以上、選挙をしなければならないと考えています。
そしてこの選挙戦を通じて、私たちの経済政策についてしっかりと訴え、そしてこの選挙の大義についても、国民の皆様のご理解を頂いていきたい、選挙によって、皆さんの声を伺い、力を得て、初めて私たちの困難な難しい改革を遂行することができると思っています。
そして当選ライン、選挙の勝ち負けは、政権選択、衆議院は政権選択です。
どちらの党が過半数を取るのか、これは自民党、公明党、与党で共通の政策を訴えていきます。
当然、どちらの勢力を選ぶのか、それが分岐点になると思います。
小泉総理も、あの郵政解散、自民党、公明党で過半数を取った、私はこの政策を続けていく、取れなければ退陣する、そうおっしゃいました。
私は野党時代、自民党の衆議院は、議席119名しかありませんでした。
その倍増以上して、政権を取る、それが私の約束だった。
90名どころか、100名以上、私は増やさなければ私の責任は果たせない、こう申し上げています。
ただもちろん、選挙戦、私は自民党のリーダーです。
300議席近い議席を私たちは持っている、私は当然、全員の当選を目指してまいります。
それでは、もう1問、幹事社の方から伺います、どうぞ。
選挙の争点について伺います。
総理は18日の会見、それから今の会見でも、消費税増税先送りの判断と、それからアベノミクス継続の是非と、これを問うとおっしゃってましたが、一方で、昨年の特定秘密保護法、それからことし7月の集団的自衛権行使容認の閣議決定、それから年明けにも見込まれる原発再稼働と、こういうテーマについては、国民の意見が真っ二つに割れているという状況です。
総理はこの選挙戦で、こうしたテーマについても、積極的に、単に自民党の公約に書き込むだけでなくて、積極的に争点として位置づけられる考えでしょうか。
それから、2017年4月の再増税時期についてですが、総理は18日の会見で、再び延期することはないと、断言すると、今の会見でも、確実に引き上げるとおっしゃいましたが、これはどんな状況があっても、引き上げると、必ず引き上げるという意味でしょうか。
以上、2点です。
まず初めに、私たちは昨年の参議院選挙、そしてまた、一昨年の総選挙においても、選挙において、情報保全、しっかりとその仕組みを法整備をしていく、また集団的自衛権の行使についても、原発、エネルギーについても、国民の皆様にお約束をしてまいりました。
しっかりとそれを打ち出して、選挙戦を戦ってきました。
それが私たち自由民主党の選挙に対する、そして政治に対する基本的な姿勢であります。
当然、この選挙においても、われわれは、そうしたすべてにおいて、国民の皆様に訴えていきたい、このように思っております。
そして、平成29年4月から、10%に引き上げていく、今回、3党合意の中における、いわば法律、成立した法律によって、景気判断条項がありました。
その景気判断条項を私たちのうえにおいて、今回、景気判断を行い、18か月延期しました。
来年、私たちは国会に出す法律において、この景気判断条項を削除します。
当然、今回のような景気判断による再延期は行わない、これは明確であります。
それではこれから、幹事社以外の皆様からの質問をお受けいたしますので、質問ご希望される方は、挙手をお願いいたします。
私が指名いたしますので、所属とお名前を明らかにされたうえで、お願いいたします。
個人消費の盛り上がりがいまいち欠けております。
安倍政権としては、企業に対しては、法人税減税を果敢に進めてらっしゃると思うんですが、どのような形で、個人部門の刺激策としても、例えば所得税減税などはお考えでしょうか。
仮にお考えでなければ、どのような形で、個人部門の支出を増やすような対応策を考えていらっしゃるのか、お願いいたします。
今般の経済対策においては、地域の消費の喚起など、ぜい弱な、景気のぜい弱な部分にしっかりと的を絞って、スピード感を持って対応する必要があると考えています。
そのため、こうした観点から交付金を創設をして、実際の創意工夫を生かして、後押ししていきたいと、個人の消費を後押ししていきたいと思います。
特に地方にしっかりと光を当てていきたいと思います。
そこで今、ご質問があった所得税でありますが、所得税の減税については、もともと所得税の負担のない方々に対しては、当然これは効きません。
われわれはむしろ、低所得の方々に、的を絞っていくということが大切だろうと、このように考えています。
それでは続きまして。
先ほど、総理、エネルギーについては、公約でとおっしゃいましたけれども、鹿児島県の川内原発は、早ければ来年に再稼働といわれておりますし、集団的自衛権を含む安全保障法制は春以降、法整備に入ると思うんですけれども、そういったことについて、この場で具体的にどんなお考えをお持ちか、お話いただけますでしょうか。
まず、これはもう従来から申し上げているとおりですね。
原発の再稼働については、規制委員会が安全と判断したものについては、地域の皆様の、地元の皆様のご理解を得て、再稼働していきます。
これはもう従来からご説明をしているとおりであります。
その考え方のもとに実行していこうと思っております。
そして、安全保障に関する法整備につきましては、ことしの1月1日の閣議決定にのっとって、切れ目のないシームレスな国民の命を守り、国民の生活を守るための法整備、これを行っていきたいと思います。
これ、広範な法改正になりますが、全体をまとめて実施していく必要があると、そのほうが国民の皆様にとっても分かりやすいんだろうと思います。
現在、その法整備を進めているところでありますが、来年の通常国会に提出したいと考えています。
時間的に最後の質問になるかもしれませんが、それではどうぞ。
消費税率の引き上げを延期したことによって、来年度予算でいきますと、およそ1.5兆円程度の税収が減ることが予想されるわけなんですけれども、総理は今、会見でも子育て支援などは行っていくというふうにおっしゃいました。
となると、税収減が予想される中、財源やや厳しくなりますから、なんらか、何かは続ける以上、何かはメリハリをつけなきゃいけなくなると思うんですけれども、この点については、どういうふうに対応されるお考えでしょうか。
消費税率を引き上げないということになりますと、給付と負担のバランスから、社会保障というのは、給付するためには、負担も必要であります。
その関係からいっても、すべて行うのは、それは難しいと思います。
しかし、大切な社会保障の充実であります。
これからずっと私たちは上げないと言っているのではなくて、18か月分だと、18か月分をですね、どれぐらい確保できるか、できるかぎり充実に向けて努力をしていきたいと思います。
しかしその中において、子育てをしてる方々を支援をしていく、これはしっかりとやっていく考えであります。
先ほど申し上げましたように、2年間で20万人、5年間で40万人分の保育の受け皿はちゃんと作っていく。
このことははっきりとお約束をしたいと思います。
それでは予定をしておりました時間も経過いたしましたので、以上をもちまして、安倍総理の記者会見を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
安倍総理大臣の記者会見でした。
では政治部、岩田記者に聞きます。
岩田さん、安倍総理大臣、野党からの批判を念頭において、2年間の成果ですとか、選挙の意義を強調していましたね。
そうですね、会見のポイントですけど、今回の解散を、みずからアベノミクス解散と名付けて、アベノミクスの継続の是非を問う選挙だと、明らかに強調したことです。
衆議院の解散が明らかになったあと、野党側からは、解散の大義がないとして、増税失敗解散や、自己都合解散といった批判的な…が相次いでいます。
こうした与野党の駆け引きは、解散や選挙を有権者にどう印象づけるかを巡る主導権争いと見ることができます。
そして9年前、当時の小泉総理大臣は、解散直後の会見で、郵政民営化に賛成か反対か問いたいと述べ、郵政解散というネーミングを定着させ、選挙で圧勝しました。
安倍総理大臣としては、アベノミクス解散と命名することで、争点を明確にし、選挙戦を有利に展開したいというねらいがあるものと見られます。
また安倍総理大臣は、アベノミクスの成果を強調する一方、批判を繰り返す野党に、対案はあるのかと反論し、対決姿勢を鮮明にしました。
事実上の選挙戦に入りました。
選挙の争点はなんでしょうか?
政策的な争点という意味では、アベノミクスの評価が最大の争点となるということは間違いなさそうです。
与党側はアベノミクスによって、雇用の改善や賃上げが実現したとして、実績を強調し、国民の信任を得て、政策をさらに推進したい考えです。
これに対し野党側は、アベノミクスによって、むしろ国民の暮らしは苦しくなっていると批判をするとともに、集団的自衛権の行使容認や、原発の再稼働といった、安倍政権の主要政策も争点に掲げるものと見られます。
2014/11/21(金) 18:00〜18:20
NHK総合1・神戸
ニュース「安倍首相記者会見」[字]
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