シリーズ世界遺産100「ブリュールのアウグストゥスブルク宮殿と別邸〜ドイツ」 2014.10.30

(テーマ音楽)
(江守徹)私はドイツでも数少ない鷹匠の人。
今も精魂込めて鷹を育てている。
鷹狩り用の鷹を育てて売るのが私の仕事なんだ。
ドイツの西部ケルンの近くにブリュールという町がある。
森に囲まれた小さな町だ。
今日はこの森で鷹狩りを楽しんだ時代の話をしよう。
時は18世紀にさかのぼる。
1723年ケルンの大司教に就いたクレメンス・アウグストは三度の飯より鷹狩りが好きだったそうだ。
趣味が高じてアウグスト様は森の中に鷹狩り用の別邸を建てた。
別邸は今も残るがあいにく外装の工事中だ。
ファルケンルストと呼ばれる別邸の玄関を入るとすぐに吹き抜けの階段がある。
タイルに描かれた絵をよく見てほしい。
皆鷹狩りの様子だ。
大司教が本当に鷹狩りを愛していたことがよく分かる。
アウグスト様の鷹は10キロ20キロも飛ぶすばらしい鷹だった。
だから彼は馬に乗って大がかりな鷹狩りをしたようだ。
鷹狩りの場に来ると獲物がいそうな所で鷹を放つ。
今私が持っている肉が獲物だと思ってほしい。
ほら目がけて飛んでくるだろう。
鷹が獲物をしとめたところでそれを人間が頂くというわけだ。
大司教アウグストは別邸の庭に小さな礼拝堂も造った。
森で鷹狩りを楽しむだけでなくここで祈りをささげたのだ。
この装飾に注目してほしい。
そう。
全部貝殻。
実はこれロココ様式の典型だといわれている。
ロココの語源は岩のことらしい。
それが貝殻による装飾を意味することとなり更に愛らしい軽快さが強調されるロココ様式になったという。
フランスに始まったロココがドイツにも伝わった。
森の別邸から2キロほど離れた所に本宮殿がある。
アウグスト様が大司教に就いた直後から40年かけて建設された宮殿はドイツで初めてのロココ様式の建物として知られている。
宮殿のホールに入ってまず目を奪われるのは天才とうたわれた建築家ノイマンが設計した階段室だ。
足を踏み入れるとまるで天井に吸い込まれるような気分にさせられる。
ノイマンは天蓋の支えを極力なくす技術で当時の建築界の話題をさらったということだ。
クレメンス・アウグスト大司教はヨーロッパ中の芸術家がこぞって腕を振るった宮殿にひと言も注文をつけなかったそうだ。
そのお陰でドイツ・ロココの最高傑作が残された。
今は遠い大司教の栄光の時代の物語だ。
2014/10/30(木) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「ブリュールのアウグストゥスブルク宮殿と別邸〜ドイツ」[字]

鷹(たか)狩りと大司教 ▽文化遺産 1984年登録 【語り】江守徹 【音楽】久石譲

詳細情報
番組内容
鷹(たか)狩りと大司教 ▽文化遺産 1984年登録 【語り】江守徹 【音楽】久石譲
出演者
【語り】江守徹
音楽
【音楽】久石譲

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

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