(テーマ音楽)
(江守徹)19世紀末ヨーロッパで新しい芸術が誕生しました。
アール・ヌーヴォーです。
曲線を生かした美の文様が刻み込まれています。
ベルギーの首都ブリュッセル。
アール・ヌーヴォー建築発祥の地です。
当時の名残を残す建物が町並みの中にたたずんでいます。
アール・ヌーヴォーは植物や流れるような曲線をモチーフとした芸術様式で建築のみならず装飾品など様々な分野に影響を及ぼしました。
アール・ヌーヴォー建築の第1号タッセル邸です。
重厚な石造りの家が主流であった時代にあって住宅に鉄やガラスをふんだんに取り入れた建築様式は画期的なものでした。
設計はヴィクトール・オルタ。
彼はこの建築で躍脚光を浴びます。
時に32歳の若さでした。
富と名声を手にしたオルタはブリュッセルに自宅兼アトリエを構えます。
ここは顧客獲得のためのモデルハウスでもありました。
この邸宅にはオルタの建築芸術の粋が極められています。
室内を彩るのは曲線美を多用したアール・ヌーヴォー装飾です。
階段の手すりには弧を描く植物のツルが表現されています。
この曲線を可能にしたのが当時新素材として注目を集めていた鉄でした。
オルタは曲げやすい鉄の特性を邸内の至るところで生かしました。
天井の梁にはデザインを凝らした鉄を用い装飾のつとしてあしらいました。
吹き抜けの天井のガラスからこぼれる光がらせん階段に降り注ぎます。
最上部のステンドグラスはアメリカングラスという特殊なガラスです。
光を拡散させる鉄粉が混ぜてあり明かりの加減で色が変化します。
オルタはまたガス灯から電気へと移る文明の変化もいち早く取り入れました。
電球を利用して様々なランプを創作しました。
植物のツルに見立てた照明器具です。
花びらから柔らかな光を放ちます。
手すりやドアノブちょうつがいに至るまでつつのパーツを石膏の型におこしこの邸宅のためだけに使いました。
部屋にしつらえた調度品もすべてアール・ヌーヴォーのデザインで統されています。
音楽室と名の付いた居間です。
形素材そして色が調和した時すべてが響き合いつのハーモニーが生まれる。
そんな音楽のような建築をオルタは目指しました。
少年時代音楽家を目指したオルタはこの邸宅にかつての夢を託したのです。
4階に設けられた温室です。
オルタの言葉があります。
「私が装飾要素として必要なのは花でなく茎だ」。
茎がしなやかに伸びていく動き。
この美しさこそオルタの求めたものでした。
2014/09/30(火) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「建築家ヴィクトール・オルタの邸宅〜ベルギー〜」[字]
アール・ヌーヴォーの館 ▽文化遺産 【語り】江守徹 【テーマ音楽】久石譲
詳細情報
番組内容
アール・ヌーヴォーの館 ▽文化遺産 【語り】江守徹 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】江守徹
音楽
【テーマ音楽】久石譲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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