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「きょうの健康」です。
今週は「ひざの痛み克服法」をお伝えしています。
昨日変形性ひざ関節症の治療薬や運動が大事だという事でお話をして頂いた訳ですがどうしてもそれではよくならないという場合手術も検討しなきゃいけないんですよね。
…という事で今日のテーマはこちらです。
今日もお話し頂く専門家をお招きしております。
ご紹介致します。
特にひざ関節の病気とけがの診断・治療がご専門です。
どうぞよろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
変形性ひざ関節症ではどんな時に手術を検討するという事になるんでしょうか?こちらが変形性ひざ関節症の治療ピラミッドですがまず一番大事なのは土台にある運動療法が大事だって言いましたが運動療法をやって頂いて更にそれでも痛みがとれない場合には薬とか装具を使って頂いてこれらの治療をやってもなかなか効果が得られない痛みがとれない場合には手術を検討する事になります。
更に変形性ひざ関節症によるひざの痛みで外出がなかなかできない階段の上り下りができないなどの日常生活に著しく障害が生じてる時に手術を行う事になります。
それではどんな手術があるのかいくつか種類があるようです。
そこを見てみましょう。
久田さん。
はい。
手術は大きく分けて3種類あります。
まずひざの関節に内視鏡を入れて関節の内部をきれいにする関節鏡手術。
そしてすねの骨けい骨を切って骨の角度を変える事で脚の形を矯正する骨切り術。
更にひざの関節を人工の関節にそっくり置き換える人工関節置換術です。
では1つずつ伺いますとまず関節鏡手術ですね。
これはどういう方が対象となるんでしょうか?こちらが変形性ひざ関節症の方の模式図ですが外側にこの…これ正常の方ですけども関節軟骨があって半月という組織がありますね。
変形性ひざ関節症になると通常は内側が多いんですが軟骨がすり減ってきて半月も傷んできます。
時に軟骨が大きく破片になったりとか半月が引っ掛かったりして例えば歩いてる時に何かものが挟まったような感じがしてすごく激痛が生じてしまう。
挟まってない時は痛みがないけれども挟まっている時に痛みが生じると。
そういう方がこの関節鏡手術の対象になります。
具体的にどのような手術方法なんでしょうか?出ました。
これがひざの内視鏡をやっている時の写真ですがひざの前にごく小さい7mm程度の孔を2か所ないし3か所つけて内視鏡を見ます。
そうするとこのような関節の中がよく見えますがこの方の場合はここに軟骨のかけらがあります。
これがかけらなんですね。
本来あってはならない。
これが太ももの骨でこれがすねの骨ですが軟骨のかけらがあってこれが体重をかけてる間に挟まると痛みが生じるんですね。
挟まってない時は痛みが生じないんですが挟まると痛みが生じると。
この手術はこういう方に限られて行うんですがこのような症状がある方はかけらを取り除く事によってその引っ掛かる事による痛みがよくなります。
そうなんですね。
取る訳ですからね。
これは関節鏡を使って行うという事ですがそれほど大きな手術ではないという事…?傷はごく小さいですので非常に負担の少ない手術で通常入院は数日程度で済みます。
これで変形性ひざ関節症の症状は完全によくなるんですか?この引っ掛かりの症状はとれるんですがこちらの傷んだ軟骨とか傷んだ半月に対しては処置を加えませんのでそちらの症状を完全によくする訳にはいきません。
ですから術後は運動療法とか減量をしっかり行う事が大切になってきます。
次の手術方法を伺いましょう。
今度は骨切り術という手術方法ですね。
これをご説明下さい。
どんな方が対象になりますかね?変形性ひざ関節症の方は多くが内側の軟骨が削れてきております。
その結果脚が内側に曲がってきてます。
内側に曲がると体重をかけると負荷が内側の悪い方にばっかりかかってしまいます。
そうするとここの痛みがどんどん悪化するのとこちらの方が悪くなってきます。
この手術は要するに内側にかかった荷重を外側のいい方に分散させてやろうというような手術です。
どういうふうにしていくんですか?具体的には。
実際はすねの骨の関節に近い部分このように骨を切ります。
ここを切るんですか。
人工的に骨を切ってここをくさび状に広げます。
ここが広げた部分ですが広げる事によって脚がこういうふうに内側に曲がってたのを外側に曲がるようにします。
もう一方の脚も描きますとこういうふうにあってこれO脚ですよね。
これはこういう角度になりますよね。
そうするといわばXの方になるという事でしょうかね。
これを広げた部分に人工骨とか自分の骨を入れてこの金属のプレートで固定しておいて…。
固定する手術であります。
これはどれぐらい回復する…?よくなるんですか?術後完全に回復するとジョギングをしたりとかハイキングをしたりとかあとは農作業のような作業も可能になります。
随分よくなりますね。
骨を切って自分の骨や人工骨を入れるという事ですがそういう事をして強度的には大丈夫なんですか?骨は非常に治りやすい組織なので治ったあとはもうかなりの負荷に耐えうる構造になります。
最終的には一つの骨として治りますので。
しかしながらおっしゃるように人工的に骨折を起こすので骨がしっかりするまでの間術後2〜3か月の間は体重をフルにかける事ができないなどの制限が生じます。
通常は術後に松葉づえで荷重を制限して頂く事が必要になります。
2〜3か月骨の修復にかかるという事はその間今おっしゃったような制限された生活が必要な訳ですからそうしますと対象となる方は年齢的にはどうですかね?やはりかなり高齢の方だと松葉づえを使うのはかなりきつくなってまいりますので対象となる方は若くして例えば40代とか50代でこのような状態になった若い方が対象になってくる手術になります。
この手術をしますと脚はX脚になっていくと…?痛みはとれるんですが脚は通常よりも逆に外側に曲がるX脚になるのでそういう意味で美容上の問題が生じる事もあります。
そういう特徴がある訳ですね。
さて骨切り術伺いました。
では次の手術方法にいきますよ。
人工関節置換術。
置き換えるという事ですね。
これはどういう方が対象となるんでしょうか?これは先ほどピラミッドを出しましたが運動療法薬装具などを使っても変形性ひざ関節症による痛みがなかなか改善しないその痛みにより生活が著しく制限されてる場合の方が対象になります。
こちらの方は先ほど骨切りの場合年齢制限があるかなとおっしゃいましたがどうですか?こちらの場合は基本的には年齢制限はございません。
術後のリハビリをしっかりやって頂いてきちっと治すというような強い意志のお持ちの方であれば80歳でも90代でも行う事ができる手術です。
この手術が増えてきているそうですね。
この手術は変形性ひざ関節症の高齢者の方が増えてますので年々件数が増えてきてます。
では詳しく教えて頂きますが実は実物をお持ち頂きましたね。
これがひざの中に入るものですね。
これが人工関節の実物ですがこれが太ももの大たい骨側に入れるものです。
コバルトクロム合金という丈夫な金属で出来てます。
こちらがすねの方に固定する金属ですがこの間にこのような軟骨の代わりとなる人工の軟骨と呼ぶべき高分子のポリエチレンで出来た道具がここにあります。
この太ももの骨とこのすねの骨のポリエチレンとの間がこのように滑らかに動きます。
いろんな方向に動くようになってましてこれが実際の関節の代わりの働きをします。
実際ここに潤滑剤など加える訳ではなくてこのとおり…?これが滑らかに動くようになってるのでこれが実際の関節の代わりとなります。
縦方向だけじゃなくて今動かされました横方向にちょっと動く訳ですね。
そういう動きもできる訳ですね。
この人工関節は耐久性はどのくらいのものなんですか?人工関節は以前はかなり耐久性に問題があるので高齢者に限られるという事もあったんですが最近はかなり素材とかデザインもよくなってきてますので15年で95から98%の人が問題なく人工関節が長もちしてます。
実際のところ20〜30年もつんじゃないかというふうに考えられています。
そうしますと少し若い人でも行う事がある訳ですね。
この手術の特徴と最大のメリットはどういう事でしょうか?この手術は一番のメリットは何しろ変形性ひざ関節症の例えば歩いてる時とか階段上り下りをしてる時の痛みがほとんどなくなるという事が一番のメリットですね。
あとは脚が内側に曲がったO脚の方が多い訳ですが脚も術後はまっすぐになります。
そういう意味で特に女性には喜ばれますがO脚だった方がまっすぐになって美容上もよくなって機能上もよくなると。
あとはすごくいい点としては手術翌日例えば傷の痛みがなければ翌日から全体重をかけて歩く事が可能です。
そうしますと旅行したりとか運動したりとか。
あと術後経過がよければ例えば近所へ買い物に行けなかった方がデパートも何時間でも歩けるようになったりとか温泉旅行に行ったりとかそのように生活が楽しくなります。
どんどん日常生活が戻ってくる訳でいいですよね。
そうしますと非常にすばらしいなという印象があるんですがただやっぱり注意点もあるんでしょうね。
注意点はあります。
人工関節の欠点としましてはひざは完全に伸びるんですがひざの曲がりにはある程度制限が生じる事があります。
ですから術後正座はほとんどの方ができない場合もありますしあとはひざの曲がりが悪くて自転車に乗れなかったりとか。
あとは段差のきつい階段ですね階段を下りる時なんかがちょっと苦労される方もいらっしゃいますしあとひざ立てをした動作が傷が前につきますのでそこがちょっと不安だとおっしゃる方もいらっしゃいます。
ひざ立ち…ひざをついて立とうとする時にね。
そんな制限もあるんですね。
この人工関節の手術をしたあとというのはやはりリハビリが必要なんですか?手術ももちろん重要なんですがリハビリもしっかりやって頂く事が非常に重要になってきます。
通常入院してすぐ手術を行いましてそのあと傷口が落ち着きましたらリハビリを開始して頂きますがまずは術後すぐからひざの曲げ伸ばしとか脚あげの運動なんかをやって頂いて1週間ぐらいたちますと病室の中の廊下を普通に歩く練習を始めて頂いています。
3週間ぐらいたちますと外に出ますといろいろ段差とかありますのでその段差につまずいたりしないように階段の上り下りの練習をして頂いて通常は片方につえを持ってステッキを持ってスタスタ歩けるようになって退院して頂いてます。
入院期間中のリハビリです。
大体1か月ぐらい?大体1か月前後が多いですね。
そして退院したあとですがやはり積極的に動いた方がいいのでしょうか?退院したあとの生活には特にできる事は何でもやって頂いてます。
患者さんには通常の生活に戻って頂くのがリハビリだというふうに言ってます。
ですから例えば買い物に行ったりとか家事をしたりとかそういうのがリハビリになりますので特に気にせずひざが腫れたりとかそういう事もありますがどんどん日常生活に戻って頂く事がリハビリと考えてます。
治療前いろんな制限があって痛かった訳ですからうまくいくと大変喜ばれるでしょうね。
ホントに喜ばれます。
今まで痛くて100mも歩けなかった人がいろんな事ができるようになって人生が変わったとおっしゃる方もいらっしゃいます。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
明日は「スポーツ外傷」についてお伝えしていきます。
明日も是非ご覧下さい。
2014/10/29(水) 20:30〜20:45
NHKEテレ1大阪
きょうの健康 ひざの痛み 克服法「変形性ひざ関節症の手術」[解][字]
運動と薬で対処できない変形性ひざ関節症の痛みには手術の選択肢がある。関節鏡手術、骨切り術、人工関節置換術の3つ。それぞれの手術の特徴を紹介する。
詳細情報
番組内容
運動と薬で対処できない変形性ひざ関節症の痛みには手術の選択肢がある。関節鏡手術、骨切り術、人工関節置換術の三つ。それぞれの特徴を紹介する。人工関節置換術に使われる人工関節は、耐久性が上がってきたため、最近では若い人にも適用されるようになってきた。しかし、人工関節では正座ができなくなったり自転車がこぎづらいなど、ひざの動きが制限される。手術の後にはリハビリを行うことも重要。
出演者
【講師】帝京大学教授…中川匠,【キャスター】濱中博久,久田直子
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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