生字幕放送でお伝えしますこんばんは。
「ゆうどき」です。
きょうは、10月29日29日…こんな日です。
ニャンカメからまいりましょう。
合原⇒東京・立川からです。
内藤さん。
内藤⇒はい、こんばんは。
きょうは肉の日ということで、鉄板の上で焼かれているのは、牛のホルモンと、たまねぎを炒めたものです。
もうもうと蒸気が上がって、いいにおいが充満しています。
きょうは、立川市の昭和記念公園にお邪魔しています。
肉好きのためのイベントの会場にやってきました。
肉フェスの会場です。
ずらりと並んでいるこのブース全部で34、全部肉料理を提供するブースです。
先週の金曜日から始まりましたがきょうもたくさんのお客さんが訪れていまして週末には、一日で7万2000人が訪れるということです。
これは、この公園の一日の来場者数の記録を更新したということです。
こんなに肉好きの方がいらっしゃったんだなっていう感じです。
哲也さん、最近脂っこいもの苦手だということはありませんか。
山本⇒控えています。
おすすめなのがこちら熟成肉の塊です、熟成肉というのは、枝肉の状態で1か月半ほど熟成させた肉のことです。
どうして、これがおすすめなのかと言いますとこちらをご覧ください。
塊を切ると、見てください。
中が赤身なんです。
さっぱりといただける肉です。
熟成している間に繊維が分解されて軟らかいんですね。
赤身なので低脂肪なんですけれども、さっぱりと軟らかくいただけるということで健康志向の方には注目を集めているお肉なんです。
そのほかの肉料理を見ていきましょう。
いろいろあるんですけれども。
牛タンから揚げ豚汁ジンギスカン。
料理を持たれているお客さんがいます。
お話を伺います。
大学生ですか?大学生です。
きょうは、どんなところにひかれて、このイベントにいらっしゃいましたか?肉フェスというのがおもしろいなと思ってきました。
きょうはこのあとどうしますか。
もう少し食べて友達と遊んで帰ります。
たくさん食べてくださいねありがとうございました。
合原さん、ブースの中で上の肉料理をあらわすところが緑色になってるところがありますよね。
これは世界の国の肉料理が味わえるところなんです。
こちらは、アフリカのトーゴという国のブースです。
トーゴという国のレストランは日本では東京に1軒しかありません。
そのレストランがこちらに出店されています。
トーゴを代表する料理が鶏肉の丸焼きです。
いかがでしょうか。
合原⇒大好きですね、食べてみたい。
シェフのシャブジェラーさんです。
この料理、どんな味でしょう?塩味です。
塩こしょうローズマリーで下味です。
ローズマリーとありましたが先ほどいただきましたがハーブの香りがよくして非常においしい。
スパイシー。
OK!こちらの国の方にとっては、誕生日や結婚式などはれの日に欠かせない料理だそうです。
まだまだたくさんの人が訪れています。
きょうはこのあと9時までこのイベントをしています。
まだまだ間に合います、来週の月曜日まで行われています。
中継でお伝えしました。
合原⇒たくさん来ていました。
きょうの内容です。
「人生ドラマチック」は作家の五木寛之さん。
執筆、講演、テレビやラジオへの出演と、82歳にして全力で疾走し続ける五木さん。
これまでの人生を振り返りその原点に迫ります。
5時になりました。
ニュースをお伝えします。
オーロラ観光で知られるカナダ北部の町で、45歳の日本人女性の行方が分からなくなり、地元の警察が写真などを公開して、情報の提供を呼びかけています。
今月27日、カナダ北部の町、イエローナイフで、地元のホテルから、宿泊していた日本人女性が戻ってこず、行方が分からなくなっていると、地元の警察に通報がありました。
外務省や地元の警察によりますと、この女性は、ヨシクボ・アツミさんで、1人で旅行中だったと見られ、今月17日から24日まで、このホテルに滞在する予定だったということです。
またヨシクボさんは26日に日本に帰国する予定で、予約していた飛行機にも搭乗しておらず、22日に現地を歩いているところを目撃されたのを最後に足取りがつかめないということです。
イエローナイフは、カナダ北部の北極圏の端に位置し、オーロラ観光の拠点として知られ、日本人観光客も多く訪れる人気の観光地です。
警察では、ヨシクボさんの顔写真や防犯カメラの映像を公開して、情報の提供を呼びかけるとともに、なんらかのトラブルに巻き込まれた可能性も含めて、捜査しています。
去年の参議院選挙で、1票の価値に最大で4.77倍の格差があったのは、選挙権の平等を保障した憲法に違反すると、弁護士グループが訴えた裁判の弁論が、最高裁判所の大法廷で開かれ、原告側は、選挙制度の抜本的な見直しを国会に促す判決を示してほしいと訴えました。
去年7月の参議院選挙は、1票の価値に最大で4.77倍の格差があり、2つの弁護士グループが、選挙権の平等を保障した憲法に違反すると主張して、各地で15の裁判を起こしていました。
参議院の選挙制度について、最高裁は、おととしの判決で、現在の都道府県を単位とした制度を抜本的に見直す必要性を指摘しましたが、去年の選挙は、一部の選挙区の定数が見直されただけでした。
15の裁判に対する各地の高等裁判所の判決で、合憲の判断は一つもなく、広島高裁岡山支部は、参院選では初めて、選挙を無効とすると判断しました。
きょう、最高裁判所の15人の裁判官全員による大法廷で弁論が開かれ、原告の弁護士グループは、小手先の対応では正確に民意が反映されない仕組みは変わらない。
選挙を無効と判断することで、国会に抜本的な見直しを強力に促してほしいと訴えました。
一方、国側は、おととしの最高裁の判決から選挙までは9か月しかなかった。
抜本的な見直しに向け、議論を続けていると反論しました。
判決は、年内にも言い渡される見通しです。
スマートフォンの無料通話アプリ、LINEの利用者のIDが乗っ取られ、利用者の友人が電子マネーなどをだまし取られる被害が、東京都内だけでもおよそ2800万円に上ることが、警視庁の調べで分かりました。
ラインの運営会社や警視庁などが対策に乗り出し、最近は被害が大幅に減少しているということですが、引き続き警戒するよう呼びかけています。
警視庁によりますと、ラインの利用者のIDが乗っ取られ、その友人などが電子マネーやプリペイドカードを購入させられ、だまし取られる被害は、初めて発覚したことし6月以降、東京都内で368件起きていて、被害額はおよそ2800万円に上っています。
これを受けて、LINEの運営会社がセキュリティー対策を強化したのをはじめ、警視庁もだまされて購入した分を使えなくするよう、電子マネーの発行会社に要請するなど、関係機関と連携した対策を進めてきました。
その結果、被害は大幅に減少し、都内では、今月22日以降、警察への届け出はないということです。
警視庁は、不正アクセス禁止法違反や詐欺の疑いで捜査を進めるとともに、引き続き警戒するよう呼びかけています。
財務省はきょう、全国の財務局長会議を開き、天候不順の影響や、消費税率引き上げ前の駆け込み需要の反動などで、全国の景気の一部に弱さが見られるものの、回復の動きが続いているという判断を3期連続で維持しました。
財務省で開かれた全国財務局長会議では、全国11の地域ごとに今月まで3か月間の景気の現状が報告されました。
また先行きについて、雇用や所得環境が改善すると見られることなどから、回復基調が続くと期待されるものの、ヨーロッパなど海外経済の下振れリスクに注意する必要があるとしています。
栃木県の学校法人が、来年4月に設置を目指していた幸福の科学大学について、文部科学省の審議会は、宗教法人の創立者の思想をベースにした必修科目を設けるなど、一般化普遍化されていることが求められる学問の要件を満たしているとはいえないとして、設置を認めないと答申しました。
これに対し学校法人側は、詳細を確認したうえで、今後の対応を検討したいとしています。
文部科学省の審議会の答申によりますと、設置を認めないとされたのは、栃木県那須町の学校法人が、来年4月に千葉県長生村に開校することを目指していた、幸福の科学大学です。
答申では、この大学が、関連する宗教法人の創立者の思想をベースにした必修科目を設けるなどとしていて、学問は科学的根拠を持って一般化・普遍化されていることが求められているが、その要件を満たしているとはいえず、大学の目的を達成できるとは考えられないとして、大学の設置を認めないと答申しました。
この答申を受けて文部科学省は、今月中に大学の設置を認めない決定を出す方針です。
また審査の過程で認可を強要するような不適切な行為があったとして、文部科学省は今後、最長5年間、この学校法人による大学の設置を認めないとしています。
学校法人幸福の科学学園は、詳細を確認したうえで、今後の対応を検討したいと話しています。
続いて気象情報、あすの天気です。
日本付近は高気圧に覆われるため、全国的に穏やかな秋晴れになるでしょう。
朝の気温はけさと同じか、けさより低くなる所が多く、各地で冷え込む見込みです。
日中は広い範囲で過ごしやすい陽気になりそうです。
山本⇒「ゆうどき」「人生ドラマチック」合原⇒本日のゲスト五木寛之さんに質問です。
この1週間であったドラマチックな出来事を教えてください。
五木⇒ドラマチックかどうか分からないんですが、数日前に石川県の金沢にいっていました。
深夜金沢の武家屋敷の辺りを、ぶらぶらと古い金沢の情緒を楽しんだりてましたが、角をまがったところで、突然ものすごい妖怪が現れて1人2人ではなくて5人6人と続いて何とも言えない不気味な人たちが現れたんです。
どうかしたのかなと自分が幻覚でも見ているのかと思ったらハロウィーンの仮装の人たちだったんです。
夜中に町歩いているわけです群れをなして。
最初に見たとき心臓がどきっととまるくらいびっくりしました。
ドラマチックな出来事でした。
作家五木寛之さん、82歳。
執筆、講演、テレビラジオへの出演と精力的な活動を続けています。
1966年、33歳のとき「さらばモスクワ愚連隊」でデビュー。
以来、「青春の門」や「風に吹かれて」をはじめ数多くの作品を世に送り出してきました。
最近では、老いや生き方を書いたエッセーや、長編小説「親鸞」が注目を集めています。
この半世紀第一線に立ち続けてきた五木さんですが39歳から50代にかけ2度、休筆をしています。
五木さんを苦しめたのは戦争後の朝鮮半島北部で体験したさまざまなつらい出来事の記憶です。
まだ10代の前半でした。
五木さんはどのように自分自身と向き合い危機を乗り越えることができたのでしょうか?きょうは五木さんの人生に迫ります。
山本⇒きょうのお客様、ハロウィーンの仮装にびっくりの五木寛之さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
驚きますよね。
驚きました。
すっかりハロウィーンが定着したような感じですね。
たまに、渋谷でも見かけますからね。
金沢でもあったということですね。
合原⇒そうですね。
山本⇒きょうは五木さんへのこんな質問、こんなお便りということでメッセージお便りを募集しております。
合原⇒それでは五木さんのプロフィールからご紹介していきます。
生後まもなく朝鮮半島へと渡ります。
終戦をピョンヤンで迎えますがすぐに日本に戻ることができず2年後に日本に戻ります。
その後、早稲田大学に進学しますが25歳でやめ、さまざまなアルバイトや仕事に就きます。
33歳のとき、「さらばモスクワ愚連隊」で作家デビューよくとしには「蒼ざめた馬を見よ」で直木賞を受賞します。
さらに、1969年には「青春の門」の連載を開始。
39歳から50代にかけ2度の休筆をされています。
そして浄土真宗を開いた親鸞の人生を描いた歴史小説「親鸞完結篇」がまもなく出版されるということで注目を集めています。
そのように作家として精力的に活動されている五木さんですが、どんな日々を送っていらっしゃるのでしょうか、取材させていただきました。
この日五木さんがやってきたのは岐阜の講演会場です。
こんにちは、五木寛之です。
会場には各地から1700人を超える人が駆けつけました。
テーマは、心の風景。
会場の雰囲気を確かめながらアドリブで話すのが五木さんの流儀です。
人の世の喜びや悲しみを写して…。
五木さんは講演会やテレビ、ラジオの仕事も執筆同様に大切にしています。
「ラジオ深夜便」には20年以上も前からたびたび出演しています。
お疲れさまでした。
またよろしくお願いいたします。
五木さんには40年近く日曜と祝日を除く毎日続けている仕事があります。
新聞コラムの執筆です。
この日は講演会の開始前控え室でペンを走らせていました。
この連載は2回目の休筆をしていた間も続けました。
コラムは9500回以上も続き日々、世界最長記録を更新中です。
新聞社では担当者が原稿を待っていました。
この日は夜10時に送られてきましたが取材先の海外から原稿が届くこともあります。
編集委員の愛場謙嗣さんは1975年10月の連載開始直後からずっと五木さんのコラムを担当してきました。
五木⇒うまくまとめるものだね。
山本⇒そうですか。
実際には、あんなふうなとんとんとうまくいく日々ではないんですよ。
みっともないところもあるけれども今のVTRだけ見ると流れるように暮らしているように見えて編集の威力はすごいね。
山本⇒でも9500回以上で40年近くちなみにきょう新聞に出たのは金沢シリーズです。
ハロウィーンでびっくりしたあたりにお書きになったのかもしれませんね。
ちょうどそうなんです。
今度また長浜というところに行きます。
滋賀県の長浜ですね。
そうです。
どうなんでしょうか、9550回ぐらい書き続けることの意味何でしょうか。
この連載は長いだけがとりえですからね。
だらだらと長くやっている今ブログとか、いろいろ流行ですけれども、もう40年前にやっている活字のブログみたいなものです。
日々の暮らしのいくら食べてそれがいくらだった偉そうな理屈までね何でも毎日書くんです。
時には、これで仕事しなきゃいけないのかという中に大体、昨夜もおとといも12時30分ぐらいに入ってるんですよ。
夜中の12時ぐらいまでに入れると翌日に駅の新聞に並ぶ、ということ幸運としか言いようがないですよね事故が起きなかった。
高熱を出したとか。
機械の都合でだめだったとか担当の愛場さんが入社以来原稿を受け取るところからやって定年退職をして今も編集委員として会社に残って僕の原稿をね。
日々、一日1回ですからストックはゼロなんですよ。
ストックゼロというのが、すごいと思います。
合原⇒毎日書くのはエネルギーがいることだと思います。
途中で嫌になることもありますし書くことが何もないよと言って机の前で2、3時間ボーッとするときもあります。
ごはんを食べるように毎日の仕事40年やってこられたというのは僕は、まっこう臭い言い方かもしれないけれども他力を考えますね。
自分の力とかじゃなくって担当者もいてスタッフもいて僕の事務所のスタッフとかそういう人たちみんな1つの原稿を首を長くして毎日待っているわけですからあっという間に40年近く38年ですか。
たちましたけれどもね。
誰も五木先生ごくろうさまでしたと言わないんでしょう僕はあんまりそういうのが苦手なので本当に電話とファクシミリだけで仕事をしているという感じです。
パーティーにも出ませんしおつきあいもあまりないし仲のいい同世代の方たち少しずつ去っていかれますしね。
別に、孤独とは思わないですよ。
1人で字を書いていてもどこかに読んでくれている人がいるそういうふうに思いながら。
ということは、連載がまだ続いてますよね。
それって五木さんが毎日世の中とつながっているということなんですか。
そうですね。
今、わりと孤独に弱い人が多くてフェイスブック、インターネット、いろんなものに発信していますけれども世の中とつながっていなくてもいいんですよ。
自分が世界というふうに思ってね。
ですからよくNHKで番組をよくつくって孤独死というのが社会のテーマになっていますけれども人間というのは死ぬときは孤独なんだからどんなに周りに人に囲まれてみおくられても死ぬときは孤独です。
孤独死と言わずに、自然死だと思います。
人が孤独に恐れている誰かとつながっていなければいけないのではないか絆を作らなければいけないのではないか。
強迫観念があるのではないかな人は1人でもいいというそういう感じがしますね。
書き続けることによって五木さんは何を得たと思いますか。
これによって、食べているわけですからいちばん最初はねお坊さんがお布施で暮らすようにそれで暮らすようにね、それで生きてこられたんです。
僕はまともなところに就職できなかったし引き揚げてきて何とか人の世話にならずに僕は年金をもらっていませんしいろいろ社会に負担をかけずに健康保険も使ったことがなくて出すだけで暮らしてきていますからそんなことができるのも、こんなふうに原稿を書いてそして筆1本足は2本なんて言いますけれども何とかやっているだけでね、本当に幸せだと思います。
1万回目前ですからね。
合原⇒そんな五木さんですが82歳になった今日までの道のりは、決して平たんなものではなかったといいます。
1945年8月旧ソ連軍が満州に侵攻。
12歳だった五木さんは朝鮮半島北部のピョンヤンで終戦を迎えました。
旧ソ連軍による占領が始まり日本人は職を失い財産を没収されます。
略奪や暴行もあったといいます。
混乱の中で母のカシエさんが亡くなってしまいます。
つらい出来事が続きました。
終戦から2年後父と幼いきょうだいとともに命懸けで38度線までたどりつきようやく日本に引き揚げることができました。
五木さんは19歳で早稲田大学に入学。
さまざまなアルバイトで生活費と学費を稼ぎますが学費が払えず25歳で大学を辞めてしまいます。
その後、得意の文章を生かしてルポライターやPR雑誌編集者作詞家さらにNHKのラジオ番組の構成も手がけるようになります。
元NHKアナウンサーで作家の下重暁子さん。
「夜のステレオ」というラジオ番組を担当していた当時の五木さんをよく覚えています。
五木さんは、33歳になって「さらばモスクワ愚連隊」で作家デビューを果たします。
さらに、よくとしには「蒼ざめた馬を見よ」で直木賞を受賞。
「青春の門」や「風に吹かれて」など立て続けに小説やエッセーを発表し時代を代表する人気作家になります。
しかし頂点に上り詰めたように見えた五木さんでしたが心の中には強いわだかまりを抱いていたのです。
五木さんは人気絶頂だった39歳のときすべての執筆を断り休筆を宣言します。
48歳になると再び休筆してしまいます。
2回目の休筆に入った五木さんは京都にある龍谷大学の聴講生になりました。
仏教史を学び、隠れ念仏や親鸞・蓮如の理解を深めます。
そして、このとき五木さんは他力という思想にひきつけられます。
51歳で執筆を再開したあと五木さんに変化が起こります。
長い間封じ込めてきた引きあげの記憶を書くようになるのです。
そして69歳になった2002年。
終戦直後に亡くなったお母さんのことを初めて書きました。
なんか人のことのようですね。
感じとしては。
山本⇒引きあげのことを書いたのは、声なき声を聞いて書かされた書いていいよと、言われた。
またほんのちょっと書いてまた引き返したんです。
入り口の一部分だけ書いてやっぱり書けないという、そんな感じになってそれ以後ほとんど触れていません。
かつて引き揚げの歴史というのは戦争の歴史の中でも大きな部分だから引き揚げ記録センターのようなものを作ろうと思ったんです。
昔、録音機を担いでいろいろ旧満州とか戦争体験をされたであろうという人に話を聞こうと皆さんいろいろございました、というくらいで今は何とかやってますから、と話してくださらないんです。
逆に、目で見たように雄弁な方は他人の経験と自分の体験が入り交じったりして、信頼できないということで人は語りたくないことは心に封じてそれでしかたがないんだなと自分もそれについて書いたり語ったりすることをやめて実際には引きあげは、100分の1もかいていません。
これからも書く機会はないと思いますね。
いろいろな体験だとか陸軍海軍のこととか今の若い人に残しておかないといけないということで語る人が増えてきましたよね。
ある意味被害者としての歴史なんですけれども私たちは、3人のうち2人が生き残るためにほかの2人を蹴落として生き残った人は、自分が悪人だと思っています。
人を、押しのけて自分が進んでいく。
悪人だけが生き残ってきたという感覚が残っています。
今も自分が許せないと思いますよ。
心の中でね。
無事に引きあげてきてよかったという思いだけではなくて心の中に今は北朝鮮に置き去りにされて生まれたりした子どもたちが今何も知らずに何千人何万人という数じゃないでしょうか。
赤ん坊のまま置かれていた人がいっぱいいるんですから。
日夜感じます。
できるだけ、そういうことを忘れてこの年になったら明るく毎日生きていこうと努力してますけれども、なかなか大変です。
お話を伺っていて「親鸞」を読んだときのことを思い出したんですけれども「親鸞」をお書きになったことと非常によく分かるんです。
自分の存在というものは一応、外に見せる部分ではそれなりに体裁よく生きているけれども実は、悪にまみれた何とも言えないひどい人間だということが分かっているんですよ。
そういう人間は許されないだろうと心の底で思いつつ青春時代を過ごしていますから本当に青春をおう歌する瞬間はなかったですね。
ずっと、どこかに自分は許されない悪人だと思い込んでいるから悪人もちゃんと救われるんだということを言われるとそういうショックですよね。
下重さんが、五木さんに、何かこの人は何かあるな、陰があるとおっしゃったことと「親鸞」を読んでいると親鸞の目の奥には暗さがある、とか五木さんとつながるものがあるのかな?とちらっと思ったんですけれども。
日本全国、各地にものすごく実はたくさんいて古いことばできみ見よそうがんの色語らざらなければうれいだけにありということば、僕は好きなんですよ。
つらかった大変だったと言わずにいつも大変だったと言わずに何のうれいもなさそうですよねということなんですけれども、それぞれが家族にも子どもにも親にも言えないことを胸に抱えて生きているんだよね。
「親鸞」を書くにあたって通じるものがあるんですか。
通じるものがあるかもしれませんが自分自身さえもこんなふうにコントロールできない人間ですからね。
別に宗教くさい意味で言ってるのではなくて周囲の力とか、そういうものがあって初めて実現することですから、いいかげんに聞こえるかもしれないけれどもうまくいったときは周りの他力のおかげでうまくいったと思ってうまくいかなかったときは、他力は働かなかったんだと感じます。
あまりくよくよしません。
成功したときはできるだけ自分の力じゃないと思いますしうまくいかなかったときは他力の風が吹かないんだよというふうに言って安易な、他力とは全然違うそういうふうに思いますね。
「親鸞完結篇」で思いましたのは私にはてれ隠しのように聞こえたんですが「親鸞」を書ききろうというその根っこにあるもの、何なんですか。
それはやっぱり、いろいろありますよ。
やりかけた仕事だからちゃんとやろうとかね。
これ以上書く力はないんだけれども頑張らなくちゃとか読みたいと思って待っている人がいるんじゃないか、とかいろいろなことがありますよね。
だから、やっぱり小説を書いたり絵を描いたりすることは自己表現をしたいという気持ちが根底にあると思うんですがそれだけではないような気がします。
人は生きていくうえで何か1つぐらいこんな人間だからやらなくてはいけないんではないか、とか思うところがあります。
正直自分の人生を描いているという意識はないんですか?自分の人生は、果たしてあるのかないのか。
人間は人間関係の中で生きているので1人の人間が生きているということは周りの人間に迷惑をかけながらそれを支えてくれる人たちと一緒に生きているわけですからたくさんの人たち例えば背の高い植物が生きていくためには、ススキとか周りの植物を、殺していくわけです。
世の中で日の当たるところを歩いていくということはたくさんの人、周りの人に迷惑をかけながら前に出るわけですよ。
競争社会で前に出る人成功した人は全部悪人だと心の中で思っています。
そのとおりだと思います。
さっきの孤独死の話に戻りますけれども人に知られずひっそりと生きている人たちが正しい生き方なんだろうなと思います。
世に栄える人はみな悪人だと思います。
きょうはまたこのあともおつきあいいただきますがひとまず、ありがとうございます。
合原⇒「人生ドラマチック」でした。
さあ、続いてはこちらです。
「いま旬一本勝負!」鮮やかなカニですね。
関口さん!関口⇒はい、こちら世界一のカニなんですね。
何が世界一かと言いますと私の顔と比べてみてください。
合原⇒大きい。
大きさなんです。
世界一大きいカニ、タカアシガニといいます。
両足を広げたときの長さを測ってみますと…こちらで1m30cmを超えています。
大きいものですと3mを超えるものもあるということです。
足が長いですね。
そうなんですよね。
タカアシガニが揚がるというのが静岡県沼津市の、戸田漁港です。
駿河湾に面しています。
日本一深い湾としても有名です、底引き網漁が行われていまして、秋に解禁になります、そこで揚がってくるタカアシガニが、今おいしくいただけるということなんです。
では、こちら5kgくらいあるんですよ、これで。
ゆでる前から赤いね。
ご主人の中島さん、お願いします。
山本⇒大きいね。
合原⇒重いですよね。
各食堂には、こうした生けすや水槽が必ずあります。
深海に住んでいますから温度が一定のところに住んでいます。
温度の変化に敏感なんです。
低めの7度に設定されています。
さらには、調理のしかたが変わっています。
使う道具はこちらの鍋。
直径50cmほどあります。
大きなカニも丸ごと入ってしまうような鍋です。
ゆでると思いますよね?合原⇒ですよね。
違います。
答えは調理場です。
これだけ大きなカニですから海水を体内にいっぱい吸い込んでいて水分が多いんです。
ゆでるとうまみが、外に溶け出てしまいます。
そこでこちら、お願いします。
たくさんの湯気が出てきましたけれどもふかす、蒸すんです。
これで、うまみを凝縮するわけなんです。
ではご主人持ってきてくださいお願いします。
この大きさで2人から4人前です。
1匹でも大満足ですよね。
山本⇒1人では食べきれないね。
蒸す時間は20分ほどなんですけれども出来上がりました。
こちら、いい色をしていますね。
こちらです。
いただきましょうかに。
私のダジャレは鮮度を失っていますけれども、カニは鮮度を失っていません、新鮮なカニの証しとしてはパキン、つるんと、ほじくらなくても、身がとれる、それが新鮮な印です。
合原⇒つるん?山本⇒失敗した。
骨だけじゃないですか。
合原⇒コツがあるんですね。
私の腕が悪いんですね。
ご主人にしてもらいます。
合原⇒パキン身が見えてきた。
身がすごく詰まってるから抜けないですね。
山本⇒お手上げですか?ボリューミーですね。
すーっ、とほじくらなくても出てくるんです。
太いのが見たいな。
これを、このままいただいてもいいんですけれども、おすすめの食べ方はこちらです。
カニみその多さです。
山本⇒確かに多いですね。
合原⇒どこまで入っているんだろう。
カニみそにつけるのがおすすめだということで私、いただきます。
口が開いていますよ。
初めから。
カニみそのほのかな苦みと甘みが舌の奥でふわっと広がって弾力もあって非常に食感もおいしいですね。
1匹で1万5000円から2万円するということで2人から4人前ということです。
中島さん、いろんな方に楽しんでもらいたいですね。
たくさんの方に、タカアシガニの魅力を知ってもらいたいですね。
秋から冬にかけて旬を迎えています、静岡県沼津市からお伝えしました。
足が太くて、身が詰まっててカニみそがいっぱい。
合原⇒最高じゃないですか。
山本⇒富士山も見えますからね。
合原⇒どっちも楽しみじゃないですか。
このあとも再び「人生ドラマチック」このあとも作品について伺います。
五木さんの印象を東京・神田で聞いてきました。
五木さんにとことん伺います。
またおつきあいいただきます。
やはりファンの方よく見ていらっしゃいますね。
いきなりですけれども次世代の人たちが読むベスト3は挙げられますか。
五木⇒いや、どうなんですかね。
たくさん部数が出たから読まれているということでもないでしょうし。
時間をかけて長い間にロングセラーになったものもあります。
瞬間風速でぱっと売れたものもあります。
若い人に読んでもらいたいとなると、どうなんでしょうか。
山本⇒1冊だったらどうですか。
何ですかね、自分ではもう。
あれ、ということもね出来の悪いばかな子どもこそかわいいというのがあるでしょう。
世間で顧みられなかったような作品にも愛着があるものがありますよ。
山本⇒いいと思ったものを読みなさいということですか。
出会いですから、いろんな機会で偶然に勧められたとか手に取ったとかいうことでね出会うこともありますし。
学校の教科書みたいに、これとこれが代表作で読みなさいというのはないと思います。
山本⇒ということですって。
合原⇒ここからは、リポーター佐伯さんに加わっていただきます。
佐伯⇒実は、「ゆうどき」では五木さんの好きな本、そして魅力、さらに五木さんに伺いたいことをNHKのネットクラブを通してアンケートを行いました。
五木さんの読者の方NHK「ラジオ深夜便」のファンの方などすごい数が来たんですよ。
その数、370以上の方から回答いただきました。
いろいろご紹介していきます。
ありがとうございます。
まずはこちら、五木さんの好きな作品ベスト3です。
圧倒的に人気だったのが1位の「青春の門」だったんですが、この作品はこの作品です。
九州の炭鉱地帯筑豊に生まれ育った主人公が人生に悩みながら成長していく長編小説。
たびたび、映画やドラマ化もされています。
この小説が好きで、影響を受けたという群馬県の53歳の男性からいただいたメッセージをご紹介します。
五木さん、これ馬鹿も利口も命はひとつたいというのは、どういう意味でお書きになったんですか。
僕はもう作品の中で名文句とか名言はほとんどないんです。
自分で貧弱だなと思いますがこれは地元で昔から言い伝えられていることばなんで。
筑豊のね。
川筋気質といいますけれども筑豊の労働者や炭鉱で働く人ふっと出てくることばなので私が作ったことばではありません。
長く生きていることばというのは何かあるんじゃないかなというふうにね思うところが、ありますけれどもね。
みんな同じ命は同じ、ということなんですね。
私も、そういうふうに読んだ記憶があります「青春の門」は。
そして最新作「親鸞」について多くのメッセージをいただきました。
それはうれしいですね。
さらにこちら先ほど、山本さんもおっしゃっていました。
こういう感想をお持ちの方も多いんですね。
山本⇒ですってよ。
いやそれは全然違う。
違いますか。
全然違いますね。
あの人はストイックな人でね。
厳しく自分を律する人ですけどでも私はどちらかというといいかげんな人間で。
そうかな?合原⇒連載を書き続けているのはストイックだと思いますよ。
それしか能がなくて。
こんな人間で、ごめんなさいという感じで書いているんですよはっきり言って本当にそうです。
では、ここからは五木さんにいろんな質問を伺いたいと思います。
まずは50代の男性からです。
苦境にあるときに、どのようにその苦境に向かっていけばいいのかという切実な質問からです。
どう向き合えばいいですか。
大変ですよね。
誰でもそういうことはあると思うんだけれども九州のほうではねどうにかなるけんと言うんですよ。
いろいろ人が心配することの実際には10分の1か、10分の2ぐらいしか起こらないという本が話題になったことがありますけどね。
あしたは、あしたの風が吹くというかなんとかなりますよというそういうことでしょうね。
さらに、この男性は五木さんの憂愁を大事にするということばも、非常に共鳴されているということなんです。
これはどういうことですか。
戦後、私たちはどちらかというとプラス思考でやってきたというところがありますね。
笑い、ユーモアの文化明るく前向きに生きているかぎり人生うまくいくという発想でね暗い気持ちになりがちになるとマイナス思考になってはいけないというふうに自分をしった激励しながら、涙とか泣くとか悲しみから逃れようと生きてきたような気がするんです。
でもほんとはそうではなくてある本の中で、日本人は泣くことを最近は忘れているということがあります。
日本人はスサノオノミコトみたいな感じであらぶる感じで時にはね。
どうにもならないときに涙をこぼして泣くとか悲しむとか歌謡曲や演歌的な感じで普通はマイナス思考だと言われるでしょでも、そんなことはない悲しむのは大事なことで喜ぶことと、プラスのこと笑うことと、泣くことプラスとマイナス思考笑うことが大事なのもよく分かっています。
合原⇒きょうは五木寛之さんをお迎えしてお伝えしてきましたがたくさんのお便りが届きました。
山本⇒これはほんの一部ですよ。
合原⇒メッセージを紹介していきます。
学生時代、ずいぶん「青春の門」にひたった本も買ったし映画も見に行ったでも、信介にはなれなかった。
「青春の門」は僕の20歳の原点である神奈川県40代の方からです。
五木さんの死ぬときは1人ということばに同感です。
孤独を楽しむことも大切です五木さんに孤独を楽しむテーマで書いていただきたいと思っています。
そして質問です。
私は37歳の主婦です、高校生のときに心の病気にかかりましたが「生きるヒント」を支えに元気に生きることができました小学生の子ども、今育てていますが、本当に今の子どもたちは忙しすぎると思います。
子どもを取り巻く現状にどんな危機感を抱かれますか。
あまりにも過保護といっても、おかしいですけれども、昔は子どもは風の子と言って放っておいても育つ道に落ちたものを拾って食べてみたり、平気なことがありました。
抵抗力が落ちているんじゃないかと思います。
免疫力というかね。
だから少々ばい菌が付いたものでもちゃんと食べるみたいなものがね亡くなった学者の方が手を洗いすぎてはいけないと言っていました。
清潔にしすぎる雑草のように育ててほしいですね。
なかなか世の中が変わってきていますけれどもそういう心持ちが必要ですね。
なんとかなるものですよ。
なんとかなるけん。
合原⇒私もわずらわしい人間関係が嫌いです。
人に合わせて無理に絆を作ろうとしない、1人で納得のいく人生が幸せだと思います。
70代の男性からいただきました。
山本⇒つきあい方大切ですね。
自分とのつきあい方が大事です。
親鸞は同行二人と言っていますね。
2014/10/29(水) 16:55〜18:00
NHK総合1・神戸
ゆうどき▽いよいよ完結“親鸞”五木寛之さんの生き方に迫ります![字]
人生ドラマチックは作家の五木寛之さんが生出演。82歳で書き上げた“親鸞”の生涯とは?2度の休筆を乗り越え、走り続ける激動の人生に迫る ▽巨大深海ガニ生中継
詳細情報
番組内容
【キャスター】山本哲也,合原明子 <中断>5:00−5:10 [字]ニュース
出演者
【キャスター】山本哲也,合原明子
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – グルメ・料理
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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