ます。
(ストーリーテラー)ようこそ奇妙な世界へ。
文明の発達度合いはそれが生み出すゴミの量を見れば明らかであるといわれてます。
かつて人類にとって火が唯一の文明の利器だったころゴミという概念はないも同然でした。
(ラジカセの音楽)まだまだ使えそうですね。
このように文明の発達に伴い生み出されるゴミの量は増加の一途をたどっています。
よりよい生活より快適な環境を求めた結果が…。
そうここにあるのはまさしく人間の欲望の残滓なのです。
そしてその欲望はとどまるところを知りません。
まずは一人目の人物からご覧ください。
(みゆき)今度越してきたお隣さん新婚なんだって。
式挙げてまだ3か月もたってないらしいわよ。
(卓也)へえ〜。
(みゆき)仲がいいと思ったのよねえ。
だってコンビニ行くのにも手つないでんだもん。
(卓也)ふーん。
わたしたちもそんな時期があったわねえ。
さてと。
(卓也)おやすみ。
もうまた〜。
ちょっと卓ちゃん。
(卓也)疲れてんだよ。
頼むよ。
(みゆき)おやすみ。
(尾崎)かみさんとエッチだぁ?そんなもん決まってんだろ。
(卓也)やってんのか?
(尾崎)やるわけないだろうそんなのさ。
だってできるか?今更。
(卓也)うん。
でもお前あっちのほうどうしてんの?ハハハ…バーカ。
世の中にはさいい女がゴマンといるだろうが。
ヤバイ会議だ。
(卓也)会議?なっ?
(卓也)おい伝票。
伝票!またかよ〜。
ああ…。
かみさんがこの子だったら何の問題もないのに。
(卓也)「倦怠期特効薬」
(店主)いらっしゃい。
(卓也)あっ…。
あの表のはり紙に倦怠期…。
(店主)売れ筋は1か月分90錠入りのレギュラーサイズだな。
サラリーマンにも良心的な1瓶4万6,500円。
いやぁでも…。
ホホじゃあ1錠試してみるか?はい。
必ず気に入るよ。
よし。
何だこりゃ。
(みゆき)卓ちゃんお風呂入っちゃったら?
(卓也)うん。
(みゆき)お湯が冷めないうちに。
ねえ。
(卓也)分かってるよ。
えっ?ええーっ!?
(みゆき)ちょっと。
ちょっと大丈夫?
(卓也)いやいやいや。
なっ何で。
何でいるんすか?どうしたのよ?
(卓也)いやや…写真で!写真で十分ですから。
何やってんの?
(みゆき)あ〜あ。
このごろ張りがないなあ。
やっぱり20代のころとは違うのねえ。
ああ…ああ…。
あっ回覧板回すの忘れた。
もう…。
(卓也)みゆき?そろそろ寝ましょっか。
さてと。
寝ないの?
(卓也)あっじゃあ失礼します。
(みゆき)よいしょ。
(みゆき)ああ…。
何?かわいいな。
(みゆき)はっ?やだ何言ってんのよ。
(卓也)いやマジかわいいよ。
えっ?卓ちゃんどうしたの?やだ卓ちゃん?どうしたの?やだ。
おはよう。
(みゆき)いやっ。
おはよフフ…。
あれ?
(みゆき)うん?
(店主)どうだね?気に入ったかい?
(卓也)あの…。
あの薬はどういう?
(店主)心に作用して理想の女を奥さんに映し出す。
理想の女?あーん
(店主)どうする?買うかい?1か月分もらおうか。
ただいま。
(みゆき)おかえりなさい。
ただいま。
あっごはん?それともお風呂?お風呂。
(みゆき)うん分かった。
あっ!
(みゆき)うん?一緒に入ろうか?
(みゆき)えっ!?一緒に入ろう。
(みゆき)本気で言ってるの?本気で言ってるよそりゃあ。
(みゆき)もうちょっと。
フフフ…。
あっカバンいらないや。
はいじゃ。
(マコト)「コウスケー!」
(コウスケ)「マコト」「ごめんな」ううーっ。
そろそろ寝ない?
(みゆき)これ見ないと近所の奥さんたちの話に入れないの。
「必ず絶対迎えに来るから」
(マコト)「コウスケ!いってらっしゃい」
(みゆき)あっちょっと何で…。
(卓也)いいから寝よう寝よう寝よう。
(みゆき)もう!見なくていいよそんなもの。
(みゆき)卓ちゃんもう…。
みゆき。
(みゆき)うん何?これいいよ。
ほら。
(みゆき)えっちょっと。
恥ずかしいよ。
何?
(卓也)ちょっと寝っ転がって。
いいから。
いいんじゃないの?
(みゆき)気持ちいい。
(卓也)気持ちいいだろ?
(みゆき)うん。
こんな感じで。
いいんじゃないかこうやって。
ヒヒヒ…。
(卓也)あっいい。
ああ気持ちいい。
ああ…。
天国の耳掃除だ。
(みゆき)アハハ…。
ヒヒ…。
あっちょっと持ってて。
(みゆき)うん?すいません。
ちょっと写真いいですか?
(男)ああいいですよ。
(みゆき)ホントに?
(男)じゃ撮ります。
(卓也)はい。
(尾崎)かみさんとラブラブだぁ?倦怠期じゃなかったのかよ。
ヘヘちょっとな。
お前も今更ラブになってどうするつもりだ?それよりお前大丈夫かよ?
(尾崎)えっ?浮気。
奥さんにバレたらどうすんだよ?バレないバレない。
(卓也)ホントかよ。
・
(騒ぎ声)
(カオリ)ちょっと分かってんのよ!
(尾崎)カオリ。
(卓也)えっ!?
(社員)お客さん。
ちょっと困ります!
(カオリ)いつ別れてくれるの?いつ別れてくれんのよ奥さんと!?落ち着いて。
バカーッ!クズ!ミジンコ男!何なのよ!
(尾崎)カオリ…。
(カオリ)バカ!それでどうなったの?結局奥さんにもバレちゃって奥さん子供連れて実家帰ったって。
バカだよあいつ。
(みゆき)ふーん。
あっねえほらこの間の。
(卓也)おおおお。
ありがと。
よく撮れてる。
写真は変わんないんだ。
(みゆき)えっ?いや何でもない。
また二人でどこか行きましょうね。
うん。
もしさ…。
(みゆき)うん?俺が浮気したらどうする?えっ卓ちゃんが?どうする?
(みゆき)うーん…。
見て。
懐かしい。
(卓也)ベイブリッジか。
そういやよく行ったっけ。
(みゆき)うん。
ドライブしてご飯食べて夜景見て。
楽しかったわね。
ずーっとこんなふうにいられたらいいわね。
(店主)はい1か月分。
確かにこの薬効きますけどでもいいんですかね?これで。
それはあいつがきれいなほうがうれしいけどでも何か違うっていうかあいつのこと裏切ってるっていうか。
で結局どうするの?ああ買います。
ただいま。
(みゆき)おかえりなさい。
(卓也)うんうん。
(みゆき)うん。
(みゆき)駅の向こうに新しくジムが出来たんだって。
(卓也)うん。
(みゆき)ねえ今度の日曜日見学行ってみない?ほら最近運動不足だって言ってたじゃない。
ああ。
(みゆき)それにね夫婦だと割引があるんだって…。
(卓也)ごめん。
眠いんだ。
おやすみ。
(みゆき)あっ…。
ああ…おやすみ。
(ため息)何読んでんの?風呂入ってくるわ。
何で避けるの?
(卓也)えっ?あなたわたしのこと避けてる。
避けてないよ。
(みゆき)避けてるわよ。
気づかないと思ってる?急によそよそしくなってまともに目も見てくれない。
いやそれは…。
ほかに好きな人できたの?えっ!?そうなの?何でそういう話になるわけ?
(みゆき)言ってたでしょ。
もしも浮気したらって。
みゆき。
あっ…あなたを責めてるんじゃないの。
だってわたし全然かわいくないしきれいじゃないし。
あなたがプロポーズしてくれたのだって奇跡だって思ってる。
プロポーズ…。
結婚しよっか?俺たち結婚?
(卓也)どう?
(みゆき)いいの?わたしで
(卓也)えっ?
(みゆき)だってわたし全然かわいくないしきれいじゃないし…俺はさこのまんまのみゆきが好きなんだよ
(みゆき)わたしねあのときホントにうれしかった。
でもほかに好きな人ができたんなら正直に言って。
わたし別れる覚悟できてるから。
気持ちが離れてるのにいつまでも卓ちゃんのこと縛りたくないの。
あなたの悩んだり苦しんだりする顔見たくないから。
みゆき。
ごめん。
(みゆきのすすり泣き)ごめんな。
(みゆきのすすり泣き)よし。
卓ちゃん忘れ物。
(卓也)ああいっけねえ。
はい。
もうおっちょこちょいなんだから。
ウフッ。
(卓也)助かった。
サンキュー。
じゃあね。
早く帰ってきてね!
(卓也)OK!
(ストーリーテラー)理想の教育とは何か?それは時代と国によって異なります。
ちなみに古代ギリシャのポリススパルタでは子供が12歳になると厳しい軍事訓練を課し脱落した子供は切り捨て残った子供たちだけを市民として育てたといいます。
では現代の理想の教育とは一体何なんでしょうか?
(芥川)生徒全員が授業ボイコット。
おまけに担任を変更するように父兄が教育委員会に嘆願書を提出。
前の学校では大変な経験をされてますね。
当校ではくれぐれも問題のないようよろしくお願いします。
(夏目)ところで先生は当校の教育制度をご存じですか?
(恵子)あの…。
あの一体どんな…すばらしい教育です。
あなたもじきに分かりますよおはようございます。
(恵子)《誰?保護者?》《何あれ?》今日から皆さんの担任になります。
名城恵子です。
よろしくお願いします。
・
(始業のチャイム)
(吉野)おはようございます!
(生徒たち)おはようございます!
(生徒たちの話し声)
(吉野)先生!恋人いますか?
(生徒たち)イエーイ!はっ?
(川上)みんな!静かにしてよ!先生困ってるじゃない。
はいはい委員長さま。
(生徒たちの笑い声)《数字が上がった…》
(川上)失礼しました。
先生?続けてください。
ええと…。
何を話そうかな。
ええと…。
《下がった…》
(町田)かったりーな。
(小山田)セーフ!おっ町田頼まれたCD持ってきたぜ。
(町田)おっありがとう。
じゃあ今聴いちゃおっかなー。
(恵子)何してるの?二人とも。
早く席に着きなさい。
《何なの?》《一体何なの?》48でしたね雰差値。
雰差値?偏差値じゃなくて?まあ簡単に言うとクラス単位の雰囲気のよさを数値にしたものです。
雰囲気のよさ?
(恵子)これは…。
授業中の雰差値をグラフにしたものです。
雰差値は平均値50からスタートします。
最初に少し上がっていますよね。
なぜだと思いますか?さあ…。
これはクラスの優等生の川上の注意に対しお調子者の吉野が一昔前のちゃちゃを入れクラスが一つにまとまったからです。
(恵子)はぁ…。
雰差値は生徒が一人一人自分の個性を全うしクラスが団結したときに上がります。
それが当校が実践している雰差値教育です。
あの後ろにいた人たちは?雰差値委員の方々です。
雰差値委員?そう。
彼らに教室の雰囲気を評価していただいてます。
その評価が数値となって表示されるのです。
(恵子)あの48というのは?ひどい雰差値ですね。
(恵子)34ページを開いて。
(吉野)やべえ!母ちゃんの家計簿持ってきちゃった。
(生徒たちの笑い声)
(恵子)じゃあこれ使って。
(吉野)どうも。
《こんなわけの分からない評価で理想の教育ができるのだろうか?》
(夏目)先生。
学校は小さな社会です。
英語や数学の前にまず人間関係を学ぶ場所だとは思いませんか?雰差値教育では生徒同士の競い合いやいじめが起こることはありえません。
数字が下がってしまいますからね。
もちろん生徒たちが授業をボイコットするなんてことも。
(恵子)「That」には特別な使い方があります。
序数…ごめん。
みんなちょっと聞いてくれるかな?どこ行くの?授業中よ!
(生徒)あんたなんか必要ないんだよ。
こっちは偏差値上げたいだけなんだからさ
(恵子)《雰差値教育ならもうあんな思いはしないのだろうか?》
(教師)・「ヘイYOYO!」
(生徒たち)・「YOYO!」
(教師)・「ヘイYOYOYO!」
(生徒たち)・「YOYOYO!」
(教師)・「寛政5年ロシアの使節ラクスマン根室に来たYOYO!ドゥーパドゥドゥトゥパ!次に来たのもまたロシアから!レザノフ長崎に来たYOYO!」
(生徒たち)・「YO!ロシアレザノフ!」
(教師)オッケー!グッドモーニングエブリバディー!あ…。
先生遅刻ですよ。
てへへ。
面目ない。
フフフ。
(恵子)あっ。
(生徒たちの笑い声)や…やだ。
もう。
わたしったらおっちょこちょい。
アハハハハ!
(生徒たちの笑い声)先生それトイレのスリッパじゃん。
あっやだ。
わたしったら。
(生徒たちの笑い声)さあみんな!教科書しまって。
(岡本)教科書なかったら勉強できないですよ。
オーマイゴッド!ミスター岡本。
英語は文法じゃないのよ。
ハートよ。
ハート!ハートで感じて覚えていくものなのよ。
ドゥーユーアンダースタンド?イエスアイドゥー。
グッド!グッド!
(生徒たちの笑い声)
(夏目)大人になったとき最も大切な社会性が身につく教育それが雰差値教育なのです。
あっ。
ごめんお母さん。
小山田君。
わたしはあなたを産んだ覚えはありませんよ。
(生徒たちの笑い声)
(夏目)お調子者はお調子者らしく不良は不良らしく。
一人一人の個性を伸ばし育てることが正しい教育です。
個性を大切にしてもクラスがバラバラではいけません。
教師はクラスをまとめる指揮者なのですから。
(岡本)先生!何で走んなきゃいけないんですか?
(恵子)何言ってんの!受験生に運動は大切なの!
(川上)でも走るって気持ちいいよね!
(吉野)同感同感!よし。
先生胴上げしようぜ。
かかれー!
(一同)おーっ!
(恵子)きゃー!やめて!きゃー!
(生徒たち)わっしょい!わっしょい!わっしょい!
(恵子)《わたしが指揮者となりクラスを団結させる。
雰差値教育こそわたしが理想としていた教育だわ。
雰差値教育万歳!》64が低いんですか!?
(夏目)学年ではいちばん低いですね。
2週間後に推薦入試の査定会議が控えてます。
今の雰差値ですとC組の生徒はCランクの高校も難しいでしょうね。
(恵子)じゃあ…。
どうすれば?
(夏目)平均雰差値を70台に上げないと。
そのためにはこの2週間で毎日雰差値80以上取らないと間に合いません。
80なんてそんな急に…。
無理です。
そんなことを言ってる場合ですか?生徒たちの未来がかかってるんですよ。
それにあなたの未来もね。
えっ?担任の力不足を訴える意見が出始めてるんですよねぇ。
一部の生徒から。
(生徒)あんたなんか必要ないんだよ。
こっちは偏差値上げたいだけなんだからさ生徒から?このままだとまた教師不適格のらく印を押されてしまいますよ。
田村君!エビフライまいうー?
(田村)超まいうー!
(生徒たちの笑い声)《ダメだこの程度じゃ平均80は無理だ》・
(川上)先生?大丈夫?気分悪いんですか?
(吉野)あっ!もしかして教科書忘れちゃったんじゃないの?ホント先生はうっかり八兵衛なんだから!
(生徒たちの笑い声)《このままではいけない。
何としてでも雰差値を上げなければ》
(町田)誰だよ!?これはったヤツ。
出てこいよ!
(町田)ふざけんじゃねえぞ。
(生徒たちの悲鳴)ちょっと…。
どうしたの!?みんな!ほら。
早く席に着きなさい!ああっ!ああごめん吉野君!あっ…。
おい吉野。
これどういうことだよ!?知らねえよ。
お前の席じゃねえかよ。
これが何よりの証拠だろうがよ!
(生徒たちの悲鳴)
(町田)ふざけんじゃねえぞ!この野郎!こら!
(恵子)やめなさい!やめなさい!やめて!やめて!やめてよ!
(町田)引っ込んでろよ!
(恵子)いいえ引っ込まないわ!人を疑うことはよくないことなの!どうしても殴りたいっていうならわたしを殴りなさい。
あっ?
(恵子)このクラスはわたしにとって家族も同然なの!家族に殴られるなら本望だわ。
(恵子)町田君。
ねっ?仲直りの握手。
(恵子)はい。
吉野君も。
(拍手)
(生徒)先生格好いい!
(生徒)先生すてき!
(拍手)《トラブルがあるからこそクラスは一致団結する》
(恵子)《ガリ勉の岡本君は繊細で打たれ弱い》来るなーっ!俺はクラスの嫌われ者だよ!俺が死んだって誰も悲しまない。
生きてても意味がないんだ!来るなよ。
来るな!来るな!
(殴る音)バカ!あなたが死んで誰も悲しまないわけない!あなたの身に何かあったら…。
わたし…。
わたし…。
先生…。
俺…。
俺…。
(生徒たち)岡本!岡本君!死ぬとか言うなって!勉強教えて!《トラブルを乗り越えるからこそクラスの雰囲気は盛り上がるのだ》
(恵子)トラブル…。
トラブル…。
トラブル…。
何かもっとすっごいトラブルつくんなきゃ。
・
(川上)先生。
(恵子)川上さん。
どうしたの?こんな時間に。
(夏目)5日連続雰差値80以上。
これでAランクの推薦高も圏内になりましたね。
(恵子)ありがとうございます。
(夏目)しかし特Aランクとなると今日95以上の雰差値を取らないと。
どうですか?難しいですかね?任せてください。
(恵子)今日はみんなに考えてもらいたいことがあるの。
(恵子)それは命の大切さについてよ。
実は川上さんのおなかの中には赤ちゃんがいるの。
ひどい!みんなに言うなんて!
(恵子)落ち着いて川上さん。
先生もねあなたに相談を受けてから言うべきかどうかとっても悩んだの。
でもこれはみんなに命の大切さを考えてもらういい機会だと思ったの。
これは川上さんだけの問題じゃない。
3年C組みんなの問題よ。
だってわたしたち家族でしょ?
(生徒)そうだよ。
何でわたしたちに黙ってたの?
(生徒)何でも言ってよ。
(川上)だって…。
わたしどうしたらいいか分かんなくて…。
川上さん。
あなたは赤ちゃんをどうするの?ううん。
どうしたいの?
(川上)わたし産みたい。
赤ちゃんを産みたい!
(恵子)それがあなたの決断なら先生は止めないわ。
でもこれからあなたには想像以上に困難な道が待ってると思うの。
そのときは一人で考え込まないで。
わたしたちに頼ってきて。
(恵子)《よし。
あとちょっと…》俺たちじゃ頼りないかもしれないけどな。
(恵子)《ナイスアシスト吉野君いいぞ〜いいぞ〜》
(川上)みんなありがと。
(生徒たち)大丈夫だよ。
俺たちファミリーだろ!《いけ!あとちょっと!》これからお母さんになるんでしょ?今から泣いてたんじゃおなかの中の赤ちゃんに笑われちゃうぞ。
(恵子)《いけ!ほらいけ!!もうちょっと…いけーっもうちょっと…いけーっ!!》・
(机が倒れる音)川上!お前二またかけてたのかよ!?
(恵子)えっ?
(川上)ごめん…。
ええっ!?《け…計算違いだ。
彼女みたいなタイプが二またかけてたなんて》
(町田)誰だよ!?おい!言えよ!ダメよ町田君。
雰囲気読みなさい。
(町田)ふざけんなよこの野郎!おい。
やめなさい町田君!そんなことしたら…。
あっ…。
(生徒たちの悲鳴)
(生徒たち)町田何やってんだよ!?刺しちゃった…。
おい!先生!大丈夫ですか!?先生!
(恵子)ど…どうして?
(川上)嫌ーっ!先生!先生がわたしのことかばって。
嫌だ!嫌ーっ!
(生徒たち)先生大丈夫!?先生死なないで!死んじゃ嫌だ!先生!先生!血出てるよ。
大変じゃん!大丈夫!?先生。
やばいね…。
(川上)死んじゃ嫌だよ先生!
(生徒たち)先生大丈夫!?先生…。
俺のせいで…。
(岡本)いや違う。
先生は自らの命を犠牲にして命の大切さを教えてくれたんだ。
これが先生の命の授業だったんだ!先生ありがとう。
(生徒たち)ありがとう!そ…そんな…。
・
(終業のチャイム)
(吉野)いやぁさすが川上。
よく考えたな。
教師が生徒をかばって刺されるなんて最高の美談だよな。
(川上)妊娠なんて嘘に決まってるじゃないですか。
(岡本)お陰で平均雰差値80越え。
我がクラスの特Aランクの推薦は確実ってことで。
先生。
それ血のりだよ。
あんたなんか必要ない。
こっちは雰差値上げたいだけなんだからさ。
・
(ドアが閉まる音)ありがとう。
フフフ…。
(裁判長)閉廷します。
2014/11/20(木) 14:57〜15:53
関西テレビ1
世にも奇妙な物語 傑作選[字]【「倦怠期特効薬」ユースケ・サンタマリア ほか1編】
『倦怠期特効薬』ユースケ・サンタマリア 井上和香ほか
『雰差値教育』永作博美ほか
詳細情報
番組内容
『倦怠期特効薬』
決して美人ではない妻を、もう女として見られなくなっている男が、偶然見つけた漢方薬局で倦怠期に効くという薬を手に入れたことから生活ががらりと変わる。ユースケ・サンタマリア主演。
『雰差値教育』
生徒に授業をボイコットされた過去を持つ中学校教師が、新たに赴任した学校で出会った画期的な教育制度を巡り、思いもよらない運命に巻き込まれていく姿を描く。永作博美主演。
出演者
ストーリーテラー:タモリ
『倦怠期特効薬』
ユースケ・サンタマリア
井上和香 ほか
『雰差値教育』
永作博美 ほか
原作・脚本
『倦怠期特効薬』
脚本:
山浦雅大
佐藤久美子
『雰差値教育』
脚本:
小川みづき
森ハヤシ
監督・演出
『倦怠期特効薬』
演出:植田泰史
『雰差値教育』
演出:佐藤源太
音楽