川のようですが海です
北欧…
内陸に入り込んだ海フィヨルドを
1000メートルに及ぶ崖が
両側から見下ろします
崖を飛んだ男が見せてくれるのは…
今日の世界遺産は…
ここは地球上で最も美しいフィヨルド
目を見張る風景に包まれた海
でもそこに潜ってみると…
意外にもちょっと潜っただけで真っ暗
深海の生き物達の世界でした
フィヨルドの突き当たり
ノルウェー海から150キロも内陸の港から
クルーズスタートです
芸術的大自然が
世界から集う観光客を魅了します
このフィヨルドは北欧にあって
1年を通じて凍ることなく観光できるのです
ノルウェー語で内陸に深く入り込んだ湾を意味する…
これは氷河が削り出したものでした
山あいですがフィヨルドは
あくまでも海
山に接する水辺は全て海岸線です
この入り組んだフィヨルドによって
ノルウェーの海岸線その総距離は
地球2周半に相当します
その中で西ノルウェーの2ヵ所が
世界遺産となりました
最も狭い谷ネーロイと
最も深い谷ガイランゲルです
最も狭いネーロイフィヨルドは
最も典型的なフィヨルドともいえます
波のない海はターコイズブルー
ちょっと変わった色です
海の中は意外にもとても視界が悪く
ほとんど何も見えません
最初の驚きは
浅いフィヨルドで発見した
深海生物です
ネーロイフィヨルドにつながる
ノルウェー海から10キロほど入り込んだ海に潜ります
断崖は海中にも続きます
崖に群生するイソギンチャクが
ここが海であることを確認させてくれます
それにしても見通しの悪い海です
まだ何メートルも潜っていないのですが…
普通なら太陽の光が降り注ぐ深さです
水深40メートルほどで
照明なしには進めなくなりました
暗黒の海で照明に照らし出されたのは…
浅い海にはいないはずの…
普通2000メートルほどの深海にすむ種類です
これも深海でしか見られない種類のナマコです
脚だけのような…
これは水深7000メートルにも生息する深海生物です
深海の生き物ばかり現れますが
ここはフィヨルド
それほど深くない海なのです
海底に戻りましょう
今度は…
ヒトデを食べていました
ウニを殻ごと食べようとしているのは…
いかつい顔と鋭い歯
でも性格はおとなしいそうです
ここにも見かけない魚です
キメラはギリシャ神話の怪物
モンストローサはモンスターに通じます
すごい名前ですがその生態は
ほとんど解明されていません
深い海にすむことだけは確かなのですが…
では決して深くないフィヨルドの海に
なぜ深海の生態系が生まれたのでしょうか?
実はこのターコイズブルーの水が
浅い海に深海の環境をつくっていることが分かってきました
フィヨルドの海には太陽の光があまり差し込みません川や氷河からシルトと呼ばれる細かい砂が流れ込んで海が濁るからですこのような場所では太陽の光は弱く深海の生き物達も普段生活している場所より浅い所でも生きていくことができると考えられるのです
フィヨルドの海を濁らせていたものの正体は
シルトという細かい砂でした
シルトは海水に沈まず…
そこに外海から深い海の生物達が流れ着き
独自の生態系が生まれたのです
鉄道ファン憧れのフロム鉄道です
フィヨルド観光の足として欠かせないというだけでなく
起伏に富んだ地形を縫うように走る
世界屈指の絶景山岳鉄道なのです
このショースの滝が
道中最大の見どころ
なので見学のため列車が止まります
そのうえ…
伝説の妖精が登場するショーもあります
この列車は豪華で景色も素敵だわ滝のしぶきを浴びることができたりしてね座っているだけで最高の気分よ天気も良くて文句なしの美しさよ
およそ1時間の鉄道の旅
終着駅はあのフィヨルドの港です
最も狭いフィヨルド…
ネーロイとは狭いという意味なのです
一番狭い所では幅250メートル
1000メートル級の崖が
襲いかかるかのように両側から迫ります
静かな海
独特な海の色の正体は
海中に漂う細かい砂のようなシルトでした
浅い海に深海の生態系をつくったシルトは
どこから来るのでしょう?
2つ目の驚きはヨーロッパ最大級の氷河
シルトを追ってその源流へさかのぼります
フィヨルドに流れ込む川
その水はシルトを含み濁っていました
フィヨルドのシルトは
川が運んでくるのです
川をさかのぼってみましょう
標高1000メートルを超えた先にあったのは
氷河がつくり出した大きな湖でした
氷河のかけらが浮かぶ湖もまたターコイズブルー
シルトの層が青白い光を反射しているのです
いよいよ巨大な氷河の先端が見えてきました
ヨーロッパ最大級の…
高さ100メートルを超える氷の壁が突き出しています
この氷河のどこで
シルトは生まれているのでしょうか?
フィヨルドを生み出した氷河の源流を目指します
上陸したのはヨーロッパ最大級の氷河に沿った
滑らかな岩場です
かつてこの辺りも氷に覆われていました
これがシルトと呼ばれる砂です氷河が運んでくる岩が山を削るときに非常に細かい砂が生み出されますそれがシルトなのですとてもとても細かいのでこう呼ばれることもありますこれが川やフィヨルドに流れ込んで水が濁るのです
氷河が動き
紙やすりのように岩肌を磨きました
その削りカスがシルトだったのです
さらに氷河の源流へ
氷の裂け目クレバスです
実はこのクレバスの存在こそ
氷河が動いている証し
分厚い氷の塊が動けば
亀裂が生じるのです
ヨステダール氷河では
年間200メートル動くといわれます
向こう側に渡る時は先に片足を置いてしまうと体重の移動が難しくなりますちゅうちょせず一気に飛んでください
大きなクレバスを迂回しながら登るため
歩く距離は倍増します
歩き始めて8時間
氷河の源流が近づいてきました
急な斜面
氷河はこの辺りから動き始めています
この場所を見てください岩肌の傷から氷河の中に含まれていた岩が激しく山を削ったことが分かります氷河には山を削り侵食していく力がありますこうして私達が立っている場所の下でも今氷河は動いていて山を削り続けているんですよ
西ノルウェーはかつて
厚さ2000メートルもの氷河に覆われていました
氷河は自らの重みで流れ落ち
山を削ります
そこに海水が入り込み
フィヨルドが生まれました
フィヨルド誕生は氷河期が終わった後
まだ6000年ほどの歴史なのです
その圧倒的な造形美
西ノルウェーのフィヨルド群は…
フィヨルドには断崖絶壁がつきものです
そのひときわ高い所に目をこらすと…
何かいますね
人です
奇妙ないでたちのこの方
フィヨルドの特別な楽しみ方を教えてくれそうですよ
標高1300メートル
最高のビューポイントにあるのは…
踏み台?
もうお分かりですよね何が起こるか…
あのいでたちフライングスーツです
ムササビみたいですね
スリルと絶景が満喫できるこれは
ベースジャンプというスポーツにもなっています
目標地点にいかに速く近く
着地できるかを競うのです
世界選手権もこの場所で開かれました
彼はそのチャンピオンです
飛行時間およそ1分弱
こんな崖から飛べるなんてフィヨルドの近くで生まれたことにホントに感謝している最高さ!
世界遺産の1つ…
最も深いフィヨルドです
山の頂から海底まで谷の深さは
およそ1500メートル
最も深いフィヨルドは
最も美しいフィヨルドでもありました
あッ崖の上に家が建っています
でもあそこどうやって行けばいいんでしょうね?
ガイランゲルフィヨルド
3つ目の驚きは…
崖の中腹
訪ねてみましょう
案内してくれるのは
20代までそこに住んでいたという…
一応手すりが設けられていました
さすが元住人
79歳とは思えぬ健脚です
かつてはこの辺りで
手すりも足場も終わっていたそうです
昔はここに縄バシゴがあったのですが役人が税金を徴収しに来た時にはハシゴを引っ張りあげてしまって役人を追い返すこともあったんですよ
当時は生活物資を背負い
縄バシゴでこの崖を行き来していたのです
スカーゲフロー家が50年以上前に
引き払った家がそのまま残されていました
この場所で100頭のヤギを飼い
生計を立てていたのです
険しい地形の西ノルウェー
たとえ崖の中腹でも
平らな場所は貴重でした
この辺りでは長男が農場を継ぐのが習わしだったので次男や三男は生きていくために別の場所に引っ越すしかなかったんですそのために不便な崖の上に農場が作られました
昔の写真です
興味深いのは子供達
よく見るとロープでつながれています
崖から落ちないようにとの
親心でした
断崖と生きたフィヨルドの暮らし
今も美しい風景の中に
人の営みがあります
人口80人あまりの…
主な生業は
ヤギのミルクを使ったチーズ作り
何百年も前ここに村ができた時から
作り方は何も変わっていません
最大の特徴はこの色と形
四角く形作るのです
この茶色いチーズはノルウェーにしかないのフィヨルドしか作っていないのよ
見た目どおり
キャラメルのような甘みが特徴です
最も狭いフィヨルドのスリル
最も深いフィヨルドの美しさ
西ノルウェーで
フィヨルドの典型が
その気高い姿を
輝かせていました
その芸術的景観も
その海の不思議も
悠久の氷河の成せる業でした
2014/09/28(日) 18:00〜18:30
MBS毎日放送
THE世界遺産[字]【深海生物がすむフィヨルド〜ノルウェー】
地球上で最も美しい西ノルウェーのフィヨルド。1300mに及ぶ崖の絶景、その海に潜ると、なんと水深40mで深海生物がたくさん!不思議な生態系の謎に迫ります。
詳細情報
お知らせ
■遺産情報
<遺産名>西ノルウェーのフィヨルド群 <国名>ノルウェー <登録年>2005年 <登録基準>(