総合診療医 ドクターG(最終回)「夏バテが治らない」 2014.09.26

本当にありがとうございました。
あす以降も競技は続きます。
あすからは卓球、陸上競技が始まります。
診療が終わったあとのある病院。
学んでいるのは医師免許を取って間もない研修医たちだ。
さまざまな診療科で臨床研修を行いあらゆる病気に立ち向かえるよう診断や治療のしかたを学んでいる。
彼らのまなざしの先にいるのが今回のドクターG…青木先生はどこの病院にも属さない…活躍の場は全国各地の病院だ。
熱は何度ぐらいまで上がってるんだっけ?病院からの依頼を受け診断や治療の難しい症例を解き明かすために臨床現場に立つ。
アメリカでの臨床経験に裏打ちされた実践的な診断プロセスを伝授する…患者の声に耳を傾け体に問いかける。
総合診療医の武器は問診と診察だ。
私たちはその人を「ドクターG」と呼ぶ。
(玉ちゃん)今回のドクターGはフリーランスとして全国各地の病院で活動する…
(拍手)さあ先生はフリーランス。
所属病院なしという事で…。
呼ばれていくという感じですか?ええ。
呼んで頂いたら参ります。
(玉ちゃん)すごい!病気を診断しているのもあるんでしょうけどドクターを育成する。
それが私の主な仕事でございます。
(玉ちゃん)日常的にカンファレンスやってるわけですもんね。
ドクターのドクター青木眞先生が今回持ち込んだ症例がこれだ。
患者は35歳の男性。
(せき)病気の正体を探り当てるため全国から集まって頂いた研修医はこちらの3人です。
医師免許を取得して2年目。
医師を目指したきっかけは高校時代膝の手術を執刀してくれた外科医との出会いだった。
すごい親身になってお話も聞いて頂いてですね自分も外科を志しているんですが患者さんの気持ちが分かるようなドクターになりたいと考えています。
医師を志したのは世の中で騒がれだしたある言葉。
やっぱり医師不足が声高に言われていた時で私で力になれる事があればと思って志しました。
高校時代から国境や言葉の壁をこえ命を救える医師を目指していた。
将来は国際的に活躍したいなとか医学というものを通してコミュニケーションをとったりその人たちをよくしてあげられたらいいなと思って医学を志しました。
さまざまな…研修医たちは正しい診断にたどりつけるのか?なかなか今回難問ですか?ええ。
かなり難しいと思います。
さあそれでは病名を探るための再現ドラマを見て頂きましょう。
ドクターGの症例に研修医が挑みます。
テレビの前の皆さんも一緒に考えて下さい。
ドクタージェネラル!
(堀慎二)ハァ…。
はい…夏バテだと思うんですけどなかなか調子がよくならなくて。
あの…ずっとだるさが抜けないんです。
いつまでもこの調子だと仕事も困るんで…。
お仕事はどんな事をされていますか?
(堀)
町の電器店です。
結婚して婿養子に入ったものですから義理の父の店で専務として働いています
明るいわねLEDって。
そうなんです。
しかも白熱電球のほどの電気代で済むんですよ。
でも高いわね。
でも山口さん。
高い分長もちするんですよ。
試しにほらトイレの前の廊下あそこから…。
父はお得意さんの家族構成から家の造りまで全部頭に入っていて私なんかはまだまだ足元にも及びません
ああ…2週間くらい前からです。
うっ…!専務大丈夫っすか?
その日はお得意さんの澤木さんの家でエアコンのメンテナンスだったんです
(せき)
このころエアコンの修理が重なった時期でして疲れがたまっていました
あっごくろうさま。
は〜い終わりましたよ。
お客さんの前では笑顔を絶やさないようにって心掛けてはいたんですけど…
慎二さん痩せたんじゃないの?ああ…ちょっと夏バテしちゃったみたいで。
(澤木)夏バテはビタミンCが一番なんだから。
今日は特別にレモンたっぷり入れとくわね。
そのころからあまり食欲はありません。
忙しくて疲れがたまってて食べなきゃとは思ってたんですけど。
どうぞ。
いただきます。
いいえありません
(山田)おいしいです。
(澤木)よかった。
慎二さんは?あおいしいです。
(澤木)よかった。
何専務飲まないの?俺飲んじゃうよ?
その時は測ってはいませんが37℃くらいの熱が出た日が何日かありました
そうですね…。
だんだんひどくなってる気がします。
ちょっと動くのもすぐ疲れますしきびきび動けないんです
最近はストレスもありまして肉体的にも精神的にも疲れていました
またイベントやるんで来て下さいよ。
実は僕のアイデアで月に一度店頭でのイベントを始めたんですが…
慎二君また今月もやるのか?ええ。
これには父があまり賛成じゃないんです。
この事で少しギクシャクしています
俺はさイベントをやったり顧客のデータをパソコンに入力するんだったらさ実際にお客様のところを回った方がよっぽど効果があると思うんだけどな。
でもお父さん慎二はお客様のためにって考えてイベントやってるんだもの。
ねえ?うん…。
また前みたいにダウンしないでくれよ。
忙しいんだから。
まあまあ。
これ韓国に行ったお友達から頂いたの。
食べてみて。
じゃあいただきます。
いいえいません
そうですか…。
夏バテでだるいのに加えて…
最近視力が落ちたなって感じる事があります。
先週うちが仲介したソーラーパネルのメンテナンスで小学校に行った時の事です。
朝からだるかったのにもかかわらず直射日光の当たる屋上で作業をしてたんですが…。
作業中ちょっとクラクラしてしまったんです
ああ…。
いいえすごくまぶしく感じたんです
どうしたんですか?専務。
ハァ…やっといて。
まぶしいだけで…
はい。
あ…でも…
専務自分これ使った事ないんですけどやり方教えてもらっていいですか?あそうか。
使った事なかったか。
じゃあ山田さんに…。
山田さん!計測やってもらっていいですか?専務?
まぶしさで目がくらんだのか遠くがぼやけて見えにくかったんです
その時は右目が特に…
はい…。
とにかく次々と体に異変が起きて不安になりました。
それでもイベントを成功させようと無理して頑張ったんです。
でも…
(せき)危ない危ない足元。
イテッ!
だるくて思うようにならなかったんです
イベントは翌日だというのに夏バテのだるさはどんどんひどくなっているように思えました
(ベルを鳴らす音)
(堀)おめでとうございます!2等賞です。
当日はもう本当につらかったんですがイベントを盛り上げたい一心で自分を奮い立たせ頑張ったんです。
ところが…
あっ澤木さん先日はジュースごちそうさまでした。
何言ってんだよ慎二君こちらは松本さん。
間違っちゃ駄目じゃないか。
昨日は近くもぼやけて両目とも見えにくく特にひどかったんです
全く…話にならん!すみません…。
ひどい夏バテが2週間も続くなんて…もうクタクタです
先生どうにか治して下さい。
さあVTR見て頂きましたけれども…。
さあこちらが堀慎二さん35歳のバイタルデータでございます。
先生ここから分かる事は?微熱ですね。
その他は正常だと思います。
これ微熱だけだとバイタルデータで分かりづらいですよね。
微熱の期間もありますよね。
それでは研修医の皆さん疑われる病名をフリップにお書き下さい。
ゲストのお二人いかがですかね?でもまぶしそうで目がかすむって言ってたので…。
症状で一番気になるところ…最初は右目だったのが両目になってきました。
そして遠めだったのが近い所も駄目になってきたりとか…。
名前を間違うというのは何でしょうね?目でしたよね。
(玉ちゃん)視力が落ちるというと糖尿病で目が見えなくなるとか。
そんな感じもないんですもんね。
まあ分からないなこれは。
さあ研修医の皆さん病名を書き終えたようです。
フリップオープン!
(玉ちゃん)どうぞ!ジャカジャン。
さあまずは折居先生から発表お願いします。
(玉ちゃん)さあ海野先生。
(玉ちゃん)山田先生。
おっと折居先生と山田先生がワンペアですね。
ここからはドクターGと研修医との真剣勝負です。
カンファレンススタート。
折居先生から順番に…。
まず「過敏性肺臓炎」ってどんな病気でしょうか?ほこりやハウスダストなどでアレルギー反応が起きて肺に炎症が起きる病気です。
特にどういったところに注目してその診断を考えられました?2週間前に症状が出てきたころからエアコンの整備が増えている事とあとVTRにあったんですけど身のまわりの方が特にせきをされたりとか病状を何か訴えている方がいらっしゃらないという事で…。
それがかえって家族の人は元気だというのと合うという感じですか?そうですね。
山田先生は?抗原としてカビとかが多いので…。
せきが出ていた事と電話をとりに行く時にもだるいというのは動いたらだるいという…
(山田)その辺りから呼吸器の病気じゃないかなと考えました。
海野先生は「結核」。
一番有名なのは肺に感染する結核性の肺炎ですが感染部位にはいろいろありまして消化管に感染する事もありますし神経系に入る事もありますし…。
肺だけじゃないんですね。
最も多いのはせきや微熱などの症状が現れる肺結核で結核菌が肺以外に広がると全身にさまざまな症状を起こします。
時折VTRの中で堀さんが結構せきをされていたという事と…。
(海野)37℃台の発熱を何日か出たり出なかったりというの繰り返していたというお話もありましたので結核を疑わせて頂きました。
一種常道ですよね医師にとってそれは考え方としては。
長引く熱微熱それとせきですよね。
結核が肺だけじゃなくていろんなところに出るなんて話も…。
実は全身を侵す病気なんですね。
よく我々の言葉で…と言うんですがいろいろな病気に化けるわけです。
膠原病にみえたり場合によってはがんのようにみえたりする事もございます。
研修医たちはそれぞれ堀さんに現れた…それでは今度は逆にこのシーンはどうもマッチしないとか…。
目がかすむというのがあんまり特徴的な症状でという事はないのかなと思いました。
海野先生結核ではここが苦しいというのは…?あとはフライが出てたところで…。
(玉ちゃん)豚カツ。
(海野)豚カツの衣をよけたりキムチを食べると痛がってたりという口内炎の症状…口腔内の刺激があるという事。
じゃあ山田先生同じように合わない点はいかがですか?そもそも最初から店内でもまぶしそうにしてたんですよ。
その後また外出てって視力の減退もあるところが一番の症状的な…。
ええ。
気付かれたんですね。
普通の夏バテにしては気になるのは視力障害ですよね。
VTRを振り返ると堀さんがまぶしそうにしているシーンがいくつかあった。
更に…。
山田さん!視線の先にはいない同僚に声をかけ視界がぼやけて見えにくいという症状を訴えていた。
つまり堀さんの目には……という症状が出ていたのだ。
研修医たちが共に説明できないとした目の症状。
ドクターGは今度はその目の症状から病名を考えさせる事にした。
海野先生いかがでしょうか?何かしらの神経系の疾患…例えば「多発性硬化症」であるとか神経に対する自己抗体ができて目の症状であるとか…。
感覚障害や視力障害筋力低下などの症状が良くなったり悪くなったり波があるのが特徴です。
山田先生はいかがですか?目の症状と息が苦しそうな症状が出るという事で「サルコイドーシス」とかは考えておいてもいいのかなと思いました。
肉芽腫は心臓や皮膚神経など全身にできる事もあり目に病変が現れると目がかすむなど視力障害が起きます。
実は私もそうかなと思った時もありました。
先生もそう思ったと。
このケースで。
「思った事もある」。
正解ではない…。
ああちょっと失敗しましたね。
いやでもまだ残っていますね。
可能性はあると。
じゃあ一応目の問題はあると。
それから口が痛いみたい。
口内炎なんですかね?痛そうでしたから…。
酸っぱいもの特に一口も手つけてなかったのが気になりましたね。
山田先生どうです?目と口だったら「ベーチェット病」もあるかなと…。
主な症状として視力障害や繰り返す口内炎発熱関節痛皮膚症状などが現れます。
3人の研修医たちはせきや発熱などを根拠に2つの病名を挙げ目を中心とした症状から新たに3つの病名を挙げた。
この5つの中に堀さんの病気はあるのか?ドクターGは…じゃあ今度は堀さんにこの主人公に聞いてみたい問診とかこういった検査をやりたい。
どうぞ。
問診では前に倒れた事があったというのやっぱり気になるのでその時のエピソードについては聞きたいと。
海野先生が注目したのはVTRの中にあった義理の父の発言だ。
また倒れるぞと。
はい。
おっしゃるとおりです。
(玉ちゃん)かなり迷惑かけたんでしょうね。
だから義理のお父さん激しく当たってくるんですよ。
今回と同じような症状が出ていたのかどうかとか…。
もしかしたらもっと前からあったかもしれないという。
そういったところですね。
山田先生はどうですか?まず過敏性肺臓炎を挙げたのでそれについては「こういう時に症状が出てこういう時は大丈夫」というような環境での変化が…。
他はどうですか?ベーチェットを疑うんであれば…検査でもやられる事がありますが刺したあと時間を置いてそこが腫れてきたりとか…。
ベーチェット病の患者の半数近くには針を刺したあと時間がたつとそこが化膿したり腫れたようにみえる事がある。
海野先生は堀さんの画びょうを刺した傷口が今どうなっているかを診察したいと考えた。
実際病院でやる針というのは針を刺してそれをみるんですか?そうですね。
画びょうを刺したところが変に腫れていたり化膿してるように見えたらばもしかしたらベーチェット病かもしれない。
あと目の訴えに関しては特別にやりたい検査はありませんか?なんて言うか虹彩とかそういったところを詳細にみさせて頂きたい。
そこがどうなるんですか?そこに膿がたまっている事とかをみる事もできます。
虹彩とか要するに目そのもののもう少し丁寧な観察をしたいわけですよね。
他にやりたい身体診察とか問診で聞いておきたい事とか…。
(玉ちゃん)何なんだろうな…?
(伍代)難しい。
総合診療医は積極的に患者の…じゃあ最初のカンファレンスはここまでにいたします。
さあ診断を絞り込むためにVTRの続きをご覧下さい。
ドクタージェネラル!堀さん最近どこか海外へ行かれた事はありませんか?いいえありません。
今脚や腕など…いいえ痛くありません。
そうですか。
では…はい。
口内炎ができていますね。
では目ものぞかせて下さい。
ありがとうございます。
ところで先ほどお話を聞いた中で以前にもダウンしたと言われましたがそれはいつの事ですか?
(堀)
ちょうど1か月ほど前です
(せき)
先月のイベント前は通常の業務と重なって忙しかったんです。
それで体調を崩してしまいました
はい行きました。
熱が高くてせきも出ていたので近くのクリニックへ…
3日で熱もせきも一旦治まったんです
先月体調が悪かった時目の症状はありませんでしたか?そういえばまぶしく感じる事は何度かありました。
うっ…。
口内炎は疲れるとよくできますんで…
もう一個増えた。
また…。
いえダウンして寝込んでいた時はありましたがそのあとは一旦治まったんです。
熱もせきも治まったもんですから少し頑張りすぎてしまいまして…
こんにちはほり電器です。
そのころは…
はい…。
仕事を休んだ分挽回しようと無理をしてしまいました
そのころはまだ食欲はありました
仕事を家に持ち帰ってやっていたので少し寝不足でした
(あくび)
そのうち2週間くらい前から何だか体調がおかしくなってしまったんです
(せき)
はい。
せき込むとちょっとたんが出ます
堀さん大切な事なので教えて下さい。
いえそういう事は一切ありません
ところで2日前に画びょうを指に刺しましたよね。
はい。
右手ですが…。
みせて下さい。
では聴診させて下さい。
はい。
ありがとうございます。
堀さんレントゲンを撮りましょう。
はい。
さあ研修医の皆さん考えられる病名をお書き下さい。
結構立ち入った…。
踏み込んでいきましたよね。
他人との性交渉ですよね奥さん以外の。
そこで可能性がなくなったという事ですよね。
いわゆる性交渉による感染症の…。
(玉ちゃん)海外渡航歴も聞かれましたもんね問診で。
目も…虹彩でしたっけ。
そう。
目が濁ってたような…。
(石田)夏バテの衣を着た何か別の本体が見えてきたんじゃ…。
さあ研修医の皆さん病名を書き終えたようです。
フリップオープン。
(玉ちゃん)さあ折居先生からお願いします。
(玉ちゃん)海野先生どうぞ。
(玉ちゃん)山田先生。
それでは再びドクターGと研修医との真剣勝負です。
最終カンファレンススタート。
はい。
同じ診断名にしている方と診断を変えた方がいますが山田先生はガッツで同じ診断。
どうぞ。
寝込んでいると治まった。
また働き始めると悪くなったというのは環境が関係してるんじゃないかと思いました。
大事なポイントですね。
鑑別を変えなかった山田先生。
仕事に復帰する度に症状が悪化している事から職場の環境に原因となる何らかの物質があると考えた。
視力の症状であったり口内炎について説明がつくかはちょっと分からないんですけど…。
では折居先生。
レントゲンでしっかりと確認できてないんですが肺門部のリンパ節が腫れてるかなとちょっと思ったので…。
当初過敏性肺臓炎とした折居先生はサルコイドーシスに診断名を変えた。
堀さんのレントゲンで「肺門」と呼ばれる部分に異常があるのではないかと考えたのだ。
「サルコイドーシス」は…病変は全身に至る事もあり患者のおよそ25%にぶどう膜炎と呼ばれる目の異常が現れます。
じゃあ海野先生ベーチェット病にされた…。
やっぱり一番は目の所見があって前房蓄膿がみられたというところで一番変えてしまったんですが…。
針反応はなかったのでやはりそこは引っ掛かっています。
海野先生は最初に挙げた結核から病名を変更。
目の診察で異常を確認した事と口内炎発熱がある事などからベーチェット病と診断。
ただ針反応が出ていなかった事で決定力に欠けると感じている。
ベーチェット病は繰り返す口内炎やぶどう膜炎による視力障害などが現れる難病。
海野先生前房蓄膿とかゲストの方よく分からない専門用語を使われたと思うんですが…。
ここでドクターGは海野先生に堀さんの目の異常を解説するよう促した。
今回の場合はこの水晶体と角膜の間の前房というスペースに異常がきました。
この前房に異常がみられた原因は虹彩毛様体脈絡膜の3つからなるぶどう膜と呼ばれる部分の障害にあると海野先生は続けた。
ぶどう膜という膜で裏打ちされている形ですがこれが瞳のところの虹彩までつながっていてこちらに炎症が起こってきますと死んだ細胞とかそういったものが前房の中に出てきます。
白っぽい膿がこちらにたまっているように見えるんです。
…というのが前房蓄膿になります。
海野先生は目の診察で眼底鏡の光が当たっている下の部分に僅かに膿がたまっているのを見逃さなかったのだ。
堀さんのあの症状はそういうところからきてるわけですね。
そこは間違いありません。
原因は分からないですがここの部分解剖的には分かったわけです。
堀さんは虹彩に炎症が起きていたためにまぶしく感じたり視界がぼやけて見えたりしたのだ。
この前房蓄膿があった事で…ベーチェット病はそうなるんですね。
はい。
でも残念ながらベーチェット病だけじゃないんですけどここに炎症起こすのは。
ものすごいたくさん数あるんですけども。
ぶどう膜炎を起こす病気は確認されているだけで20種類以上。
そのうちの30%以上を折居先生が挙げたサルコイドーシスと海野先生が挙げたベーチェット病が占めている。
一方山田先生が挙げた過敏性肺臓炎はぶどう膜炎の原因としては報告がない。
過敏性肺臓炎の可能性は低くなった。
ではゲストの方も印象的だったと思うんですが胸の音ですね。
山田先生一応呼吸器志望という事でもあるし呼吸音で特にここの部分が異常が強いなと思う場所ありました?右側の下って事だよね。
左右差があったので聴診の段階では右に胸水がたまったりしているのかなと思ったんですが。
すばらしい。
そのとおりですね。
(呼吸音)堀さんの呼吸音は確かに右の肺の下の部分から異常な音が聞こえる。
(呼吸音)しかしレントゲンには白い影として写るはずの胸水はなく山田先生が想像していた結果とは違っていた。
ドクターGはもう一度堀さんのレントゲンを確認する事にした。
気が付かれる事あります?レントゲンから明らかな病変は読み取れるのか?もしサルコイドーシスなどが鑑別診断に挙がっている時やっぱり肺も気になると思うんですがそういう場合どういった検査に進みたいですか?ドクターGは堀さんのCT画像を既に撮っていた。
そしたら山田先生これをみたうえで「ここの部分が腫れてるんじゃないか」と思うところもしあれば。
どうぞ。
ここ…。
そのとおりですね。
何ですか?これは何だと思います?そのとおりです。
検査結果からは肺門リンパ節の片側に異変がある事が分かった。
ですのでCTスキャンを撮る事によって私たちの言葉で「肺門」と言うんですがそこの右側のリンパ節がとても大きくなっているという事が山田先生によって確認されたわけです。
多分ゲストの皆さん「音はどうなってるんだ」と思われると思いますが研修医の先生の経験ですとまだその音を聞いた事がない方が多いと思うのでちょっと説明させて頂くとあれは胸膜と言いまして肺を包んでいる膜ですねそこがちょっと炎症を起こしてこすれてる時の音なんです。
肺を包んでいる胸膜の炎症つまり「胸膜炎」だ。
ここまでのカンファレンスで明らかになった事は3つ。
ぼやけたりまぶしいと感じる目の症状は診察の結果ぶどう膜炎と判明。
そしてCT検査では右側の肺門リンパ節が腫れている事を確認。
聴診で右肺の下の部分から聞こえた音で胸膜炎が浮かび上がってきた。
さてここまで来ました。
この時点でもう一度鑑別診断を整理してみたいと思うんですが…。
研修医が有力視している病気は…堀さんはこのどちらかなのか?ベーチェットで肺門リンパ節の腫脹は考えにくいかなと思います。
恐らくそれは珍しいと思います。
胸膜炎もそうかな?胸膜炎もそうですね。
サルコイドーシスで合わないのはあります?肺門リンパ節の腫大は一応両側…。
すばらしい。
そうなんです。
実はサルコイドーシスの肺門リンパ節腫脹はほとんどが両側にこないといけないんですね。
よく勉強してます。
胸膜炎はどうだろう?胸膜炎は石灰化とかあれば…。
若干苦しいかなという感じです。
あと口内炎も…。
ないです。
山田先生はいかがですか?代わりにこれを入れたいというのでもいいですよ。
胸膜炎と口内炎だったら「SLE」もあるのかなと。
すばらしい!そうですね。
典型的には痛くない口内炎が出たり…。
特に口内炎を起こしてもいいし虹彩炎を起こしてもいいし恐らくリンパ節も許されるでしょうね。
というのでそれもありだと思います。
ここで堀さんの全ての症状を説明する事ができる新しい病名「全身性エリテマトーデス」が急浮上。
ベーチェット病か?サルコイドーシスか?それとも全身性エリテマトーデスなのか?ところがドクターGは大事な病気を忘れているという。
この中で実はこれでもいいんだというのはないでしょうか?実は挙がってはいるんですけどね鑑別には。
これまでに挙がった中で一体何を見落としているというのか?実は微生物は結構ぶどう膜炎を起こす種類多いんですよね。
ドクターGから出た「微生物」というキーワード。
可能性が残っている病名のうちこの微生物が関係する病気は一つしかない。
海野先生が挙げた結核だ。
しかし最初のカンファレンスで結核についてはこんなやり取りがあったはずだ。
結核ではここが苦しいというのは…?やっぱり目の症状…。
その一方でドクターGは結核はさまざまな症状を引き起こす可能性があるとこんな話をしている。
よく我々の言葉で…と言うんですがいろいろな病気に化けるわけです。
膠原病にみえたり場合によってはがんのようにみえたりする事もございます。
結核は多くが肺に病変を起こすため胸膜炎や肺門リンパ節の腫脹は十分に考えられる。
それだけではない。
菌が全身へ運ばれるとそこでさまざまな症状を引き起こす。
…と呼ばれるゆえんだ。
実際結核が原因で引き起こされたぶどう膜炎が報告されている。
目の症状できたり口内炎できたりといったように一見結核じゃないようにみえる事が少なからずあるんですね。
疑わなければならない病気は4つになった。
この中で一番早く決着をつけたい除外したいあるいは確定したい鑑別診断はどれになるんでしょうか?どうしてですか?やっぱり感染症なので他に広がってしまう可能性があるからです。
電器屋さんですしご家族もいますしね。
(石田)お客さんもね。
そのとおりです。
命に関わる病気結核。
ではもし結核を急いで除外したいとしたらどんな検査をしますか?たんの中にあると感染の可能性というか感染するという事でたんの中をみて抗酸菌をみるというのが…。
実はドクターGは最初のカンファレンスの終わりで研修医たちにこう問うている。
堀さんにこの主人公に聞いてみたい問診とかここでこういった検査をやりたい。
どうぞ。
この時ドクターGが研修医に期待していたのは…しかし研修医たちは堀さんの目の症状に惑わされ思い至らなかったのだ。
それではVTRを見てみましょう。
(玉ちゃん)おお!?ドクターGは早い段階で結核を疑いたんの中の抗酸菌染色の検査を行っていた。
結核を引き起こす菌は一度の検査で確かめられるとは限らない。
他の検査もあわせ粘り強く三度行った結果陽性と出た。
…という事で抗酸菌が陽性という事で恐らく3人の先生方は最終的な診断にたどりついたのではないかというふうに思います。
ここで最終の鑑別診断名を3人で言って下さい。
せ〜の。
そのとおりです。
(拍手)たどりつきました。
たどりついた!体内の結核菌が完全に死滅するまで半年にわたって薬をのみ続ける事になった。
日本は先進国では珍しく結核の中蔓延国です。
結核と診断される人は年間およそ2万人。
体内に菌を持っているものの症状が出ていない保菌者は発病している患者の数倍いるとされています。
免疫機能が低下するなど抵抗力が落ちると発病のリスクが高まります。
堀さんはもう治った…?はい。
6か月間の結核のお薬をのんで頂いて完治してお元気に過ごされています。
で幸い保健所などが調べたら周りの方には被害は及んでいませんでした。
であの…医療従事者自身も結構この病気にかかります。
というのはやはり患者さんをみているわけですから。
非常に危険なところで研修医の先生たちも頑張っておられるという事で是非気をつけて頂きたいなと思います。
さあドクターGからメッセージをお願いします。
どちらかというとこの番組では優れたドクターGが来てスパッとシャープに切り込むそして決まりという事が多かったと思いますが今日は結核という事で「GreatImitator」と言われるように非常にいろんな病気のまねをしていきますね。
今回はSLEのまねをしたりベーチェットのまねをしたり…。
それを本当に痛感するような症例だったと思うんですけども。
これ診断間違うと大変な事になりますよね。
結核以外の病気というのは…そういう意味では本当に注意しなきゃいけない病気だという事も学んだと思います。
今日は本当にどうもありがとうございました。
さあ研修医の皆さんいかがですか?今の。
結核を見逃すというのはまずいのでちょっと反省ですね。
勉強になりました。
たくさん鑑別を挙げてどれもやっぱり見逃してはいけない病気ばかりだったので鑑別診断挙げる事はすごく重要だなと感じました。
患者さんの話をしっかり聞いていろんな症状を総合して診断をしていく事が大事だと思いました。
(玉ちゃん)ねえそれが総合診療医ですもんね。
石田さんいかがでした?実にこんな恐ろしいいろんな症状があったりこれからもまだ絶滅してなくてまるで生き延びたいがためにいろんなものを出しているのかなとかさえ思いましたね。
今日の皆さんの知識聞いててとっても頼もしく思いましたしこれからももっと頑張って頂いて私たちを助けて下さい。
ありがとうございました。
「総合診療医ドクターG」はシーズン5今回で最終回でございます。
またご縁がありましたらお会いしましょう。
(2人)さようなら!
(拍手)2014/09/26(金) 22:25〜23:15
NHK総合1・神戸
総合診療医 ドクターG[終]「夏バテが治らない」[字]

シーズン5最終回。患者は、夏バテが治らないという電器店で働く35歳の男性。体がだるく微熱が続くうえに、視界がぼやけ仕事で失敗続き。ストレスが原因と思っていたが…

詳細情報
番組内容
シーズン5最終回。患者は、夏バテが治らないという35歳の男性。妻の実家の電器店で働いているが2週間ほど前から体がだるく微熱が続いている。治らないのは、義父との人間関係によるストレスが原因かと思っていたが…最近、症状が悪化。目にまで異変が現れるようになった。視界がぼやけて失敗が続き仕事もままならい。男性の病気は何か?研修医たちは悪戦苦闘。ドクターGのある一言が鑑別診断を思わぬ方向に導いていく…
出演者
【出演】医師…青木眞,【ゲスト】石田純一,伍代夏子,【司会】浅草キッド,【語り】小野寺一歩,佐竹海莉

ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
バラエティ – クイズ
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学

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