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ウォンと人民元 直接交換取り引き開始12月1日 23時01分
韓国の通貨ウォンと中国の人民元を直接交換する取り引きがソウルで始まり、これまでドルを介しての取り引きでかかっていた手数料が軽減されることなどから、韓国政府は、中国との貿易がさらに盛んになると期待しています。
銀行間でウォンと人民元を直接交換する取り引きは、ことし7月に行われた韓国のパク・クネ(朴槿恵)大統領と中国の習近平国家主席の首脳会談で合意したもので、1日、ソウルの銀行のディーリングルームで開始を祝う式典が行われました。
ウォンと人民元は、銀行間の直接取引ではこれまでウォンをいったんドルに換えてから人民元に換えていたために、手数料が二重にかかっていました。
今後は、こうしたコストが軽減されることになり、韓国政府は、中国との間で金融取引や貿易がさらに盛んになると期待しています。韓国と中国は、先月、FTA=自由貿易協定の締結交渉で実質的に妥結したと発表したばかりで、1日の式典であいさつしたチェ・ギョンファン副首相は、「FTAと人民元取り引きの活性化を車の両輪として中国市場を取り込み、韓国経済飛躍の契機にしたい」と意欲を示しました。
韓国の銀行はビジネス拡大のチャンスとみており、シンハン銀行のチェ・ジェヨル副行長は、「顧客向けに人民元関連の商品を開発することができるだけでなく、人民元市場に直接参入する機会となり、相乗効果がある」と話しています。