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【東京】

「狭山事件」で冤罪訴え続ける石川さん夫妻  映画公開1年で感謝の交流

石川一雄さん(右)と妻の早智子さんの日常を追った映画のワンシーン

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 一九六三年に埼玉県狭山市で女子高生が殺害された「狭山事件」で、冤罪(えんざい)を訴え続けている石川一雄さん(75)と妻早智子(さちこ)さん(66)。二人の日常生活を追ったドキュメンタリー映画の公開一年を記念したイベントが詩人の谷川俊太郎さんらが出演して十二月六日に国分寺市のカフェで開かれる。感謝と再審への思いを語るという石川さんは参加者との交流を楽しみにしているという。 (竹島勇)

 映画は「SAYAMA みえない手錠をはずすまで」(金聖雄(キムソンウン)監督)。

 石川さんは事件の容疑者とされ、裁判で無期懲役刑が確定。約三十二年間服役し、一九九四年の仮出所後も冤罪を訴え、再審を請求し続けている。早智子さんとは九六年に結婚。映画は、逮捕当時の写真や資料をもとに二人が思いを語り合う場面もあり、事件から半世紀という歳月の重さも感じさせる。

 八百五十万円の製作費はカンパで賄ったという「SAYAMA」は昨年十月三十一日に都内で初公開。草の根の上映会は四十七都道府県で四百回近く行われ、約四万人が見たという。

 陣内直行プロデューサーは「カンパやボランティアの協力など関心が高かった多摩地区で感謝と早期の再審決定への思いを込めたイベントを開くことにした」と説明。映画に感動したという谷川さんの詩の朗読や映画音楽を担当した谷川賢作さん、歌手の小室等さんらによる音楽ライブ、石川さん夫妻が出席する懇親会で構成される。

 会場は「カフェスロー」(東元町二)。料金はライブと食事、ワンドリンク付きで五千五百円(要予約)。予約と問い合わせは「『SAYAMA』製作委員会」=電042(316)5882=へ。

 

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