青山祥子
2014年11月30日08時59分
ギリシャ神話の伝説の都市トロイア(トロイ)を「発見」したとされるドイツ人、ハインリッヒ・シュリーマン(1822~90)が発掘したギリシャ・ティリンス遺跡の報告書の原画28枚が、奈良県天理市の天理大付属天理参考館で確認された。所蔵する参考館が26日発表した。シュリーマン直筆の文字も残り、発掘状況を知る貴重な資料という。
ティリンスはペロポネソス半島にあるミケーネ文明(紀元前17世紀後半~前12世紀ごろ)の城壁を持つ宮殿遺跡で、ミケーネとともに世界遺産。古代ギリシャの詩人ホメロスに「城壁高きティリンス」と称された。
シュリーマンは1884~85年に発掘。助手のドイツ人考古学者デルプフェルトが遺構の平面図などを正確に記録。牛に乗った曲芸師の壁画や動物の形の土器などの遺物は絵師がインクや水彩で描いた。これらの原画を元に発掘報告書が85年に刊行された。
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