コロワイドが「かっぱ寿司」のカッパ・クリエイトホールディングスを買収する。居酒屋からスタートし、これまでも相次ぐM&A(合併・買収)で事業構造を転換してきた。今回のカッパM&Aは過去最大の案件で、しかも2013年に元気寿司との経営統合方針を発表した後に買収に動いた執心ぶり。財務悪化というリスクも抱えながら、コロワイドは成長へ総合外食企業への転身を急いでいる。
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2013年12月。コロワイドの野尻公平社長は東京・日本橋にある米卸大手、神明ホールディング(神戸市)の事務所を訪れた。神明が筆頭株主であるカッパと元気寿司が経営統合方針を発表した直後のことだ。
野尻氏はタッチパネル開発の子会社などを通じて事業面で連携できると神明の藤尾益雄社長に伝えた。コロワイドの創業期の苦労談も語り、藤尾氏は「いい経営者だと直感した」という。
藤尾氏はカッパの経営体制を一新。元気寿司の法師人尚史社長が営業を指揮する体制にした。店内で加工するすしネタを増やすなど元気のノウハウで再建をめざした。
しかしすぐに業績は上向かない。14年2月期決算は2期連続の最終赤字。一時は融資を渋る銀行を、藤尾氏が説得する必要があるほどだった。
藤尾氏は資金繰りをしのいだ後、「野尻さんのことが気になり始めた」。カッパの既存店売上高のマイナスが続いていた8月、野尻氏と藤尾氏は東京・日本橋で食事した。帰り際、野尻氏は「カッパを任せてくれませんか」と切り出した。6月に証券会社を通じ社名を伏せてM&Aを打診し、好感触を得ていたからだ。コロワイドだと感づいていた藤尾氏。その場で提案を受け入れた。
かつて業界首位だったカッパは一時、品質を犠牲にして低価格に走った。代償として「安かろう悪かろう」の印象を与え顧客離れを招いた。元気とカッパの社長を兼ねた法師人氏も「苦戦が続いた要因はブランドイメージの悪化」と指摘する。
創業者のワンマン経営だった文化が染みつき「社員が萎縮気味で改革への積極性は乏しかった」(藤尾氏)。このため規模の小さい元気寿司の指導も「下位企業のやり方」と受け流し、真剣味を欠いた。
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