シングルマザー売春婦の死、「おとり捜査」が追い詰めた?

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 27日午後、慶尚南道統営市の葬儀場。25日に同市内のモーテルで売春をしようとして警察の摘発を受け、6階の窓から転落死した女(24)の祭壇のそばには小学校1年生の娘(7)、女の父親(53)、そして姉(26)がいた。そこに「慶尚南道女性人権相談所」などの女性団体メンバー約30人が弔問した。女の娘は自分の母親に何が起こったのか分からず無邪気に葬儀場を駆け回り、女の父親は「優しい娘だったのに。悪いのは私だ」と涙をこぼした。

 もともと別の地方で生まれ育った女が同市に来たのは5年前のことだ。家庭の経済事情が苦しく、学校もほとんど通わずに家出、17歳の時に女の子を出産してシングルマザーになった。子育てしようにもまともな仕事に就けず、実家の支援を受けるのも無理な状況だったため、実家のある地方から遠く離れた同市の「チケット喫茶」(売春あっせんも行われる、ホステスのいる喫茶店)などで働いた。母親を早くに亡くした女は、幼い娘を故郷の父親に預けた。収入は安定していなかったが、父親に毎月多くて100万ウォン(約10万円)、少なくても40万-50万ウォン(約4万-5万円)の生活費をきちんと送っていた。父親は工事現場で働いていた時に脊椎や脚を痛め、身動きが不自由な状態だ。

 女は家賃50万ウォン(約5万円)の部屋で暮らし、仕事をサボったことは一度もなかった。同僚は「必ず出勤時間10分前に来ていた。体調が悪いときは病院で注射を打ってでも出勤した」と話す。服装も地味で、無駄遣いはせず、一生懸命貯金していたという。女の知人は「いつも子どもに会いたいと言っていた。子どものために保険にも入っていた。『早く娘と一緒に暮らしたい』と口癖のように話していた」と語った。

 しかし、先月24日に故郷に帰った時、娘に会ったのが最後になるとは思っていなかっただろう。女はこの日、娘と姉と一緒に焼き肉を食べ、サウナに行き、カラオケで歌を歌った。

 姉は「妹は数カ月に1回しか自分の娘に会えないので、おいしいものを買ってやったり、一緒に楽しく過ごしたりして、別れる時は泣いてばかりだった」と話す。

 統営に戻った女は、翌25日に娘と永遠の別れをすることになる。同日夜、慶尚南道警察庁と統営・鎮海・固城警察署の捜査員からなる合同取り締まり班が売春の取り締まりを行った。捜査員の一人が道でチケット喫茶のチラシを拾い、その電話番号に電話をして、モーテルに女性従業員を呼んだ。

統営= 権慶勲(クォン・ギョンフン)記者
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