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コミュニケーションは技術だ。『その一言で現場が目覚める』「報・連・相」とは
- 2014/11/29
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- 臼杵 優
みなさんは、社内で円滑なコミュニケーションを取れていますか?
組織で仕事をする上で、作業効率を左右してしまうのがコミュニケーション。「コミュ力」に自信の無い人にとって、社内でのコミュニケーションは悩みの種となっている方も多いのではないでしょうか。
実は、コミュニケーションは生まれつきの能力やセンスではなく、ちょっとした方法で簡単に円滑に行うことができるようになるそうです。
今回は、『その一言で現場が目覚める』という本から、組織の仕事意識を改善するためのコミュニケーション方法をご紹介します。
改めて見直す「報・連・相」
仕事におけるコミュニケーションの基本中の基本といわれる「報・連・相」。普段から意識していないと、曖昧になることもしばしばありますよね。著者によると、当たり前すぎて怠りがちな「報・連・相」こそ最重要なのだそう。
「報告」は、上司の指示に対して応答するもの。つまり義務のコミュニケーションです。
「連絡」は、指示ではなく自らの意思で何かを伝えるというもの。これは、自主的なコミュニケーションです。
「相談」は、特定の相手に聞いてもらいたいことを伝えるというもの。お互いの信頼ありきのコミュニケーションです。
特に報告と連絡は曖昧になりがちなので、このような定義を組織全体で共有する必要があります。そして、実践する際はリーダーもメンバーも素早い反応を心がけるようにしましょう。素早く反応することで、組織全体の仕事への意識を改善することが出来るからです。
組織のリーダーが意思決定をスムーズに行うためには
「報・連・相」を主体としたコミュニケーションだけでは不十分な場合もあります。それは、一人一人の意欲や意見対立など、個人間のコミュニケーションに関する点です。
それらを解決するため、組織のリーダーに必要なスキルが「葛藤処理スキル」と「クリティークスキル」です。
葛藤処理スキル
葛藤処理スキルというのは、コミュニケーションを阻害する「外的葛藤」「内的葛藤」を解決するもの。
「外的葛藤」は、人間関係の対立などが挙げられます。これに対してリーダーは、メンバーの意見を理解し、討論させる場を作り、最終的な意見を調整します。
「内的葛藤」は、リーダー自身の内面にある動機や欲求、感情の葛藤のこと。これを解決するためには、人や本から学び、様々な体験をすることで知識のストックを増やすようにします。
クリティークスキル
「クリティーク」とは、組織の行動の見直しと改善をする行動のことです。具体的な方法としては、組織のメンバーに対して適切なタイミングで「褒める」「叱る」などが挙げられます。
「褒める」と「叱る」が適切に行われると、メンバーはそれぞれが自立し、自然と成長していくでしょう。
コミュニケーションの基本である「報・連・相」を改めて組織で確認してみると、メンバーの意識が改善されるかもしれません。そして、個々人に対してリーダーの働きかけを意識することで、さらにコミュニケーションの取りやすい環境を作ることができるでしょう。
今回ご紹介した『その一言で現場が目覚める』では、組織内のコミュニケーションだけでなく、組織の外(外部の人)とのコミュニケーション方法についても詳しく紹介されています。気になった方は、ぜひ読んでみてください。
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文化を作り出す商品を目指す。TOTOの『世界一のトイレ ウォシュレット開発物語』に学ぶものづくり
- 2014/11/28
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- Haruka Sato
そのひとつがTOTOというメーカーです。TOTOの製品の「ウォシュレット」という名前は、ほとんどの方が耳にした事があるのではないでしょうか。
今回は、高いシェアを誇るTOTOのものづくりはどのように行われているのか、『世界一のトイレ ウォシュレット開発物語』という本から紐解いていきたいと思います。
なぜウォシュレット開発を始めたのか
そもそもウォシュレットは、痔の患者などのためにアメリカのベンチャーで開発された医療用の洗浄器でした。TOTOはこれを輸入販売していましたが、その製品には水の温度や発射の方向が定まらないなどの欠点があったそう。
TOTOは、日本人の「毎日お風呂に入る」「新しい物への抵抗が少ない」という性質から、おしりを洗う文化が受け入れられるのではないかと判断し、より良いものを提供するために開発を始めました。
TOTOのものづくり哲学
TOTOは、ウォシュレットの他にも本格的ユニットバスやシャンプードレッサーなどを生み出してきました。これらは決して生活に不可欠なものではありません。それでもこのような商品を作り上げてきたのは、「文化を作り出す」ことを目指しているからです。
単に「困った」ことを解消するだけならば、その商品は解決のための手段にしかなりません。その商品に本来どのような目的とビジョンがあり、それを表現するためにどのような技術が必要かを考え実践して、初めて新たな文化を作る事ができます。
確かに、TOTOの商品は今や私たちの生活に溶け込み、ライフスタイルに大きな影響を与えていますよね。
TOTOでは、部門の垣根を取り払って全員でアイデアを出したり、デザインを考えてから機能を入れ込む逆転の発想をしてみたりしながら開発を進めていました。このような柔軟な姿勢も、成功のカギとなっていそうです。
ここでは、TOTOウォシュレットテクノの代表である林良祐氏の著書『世界一のトイレ ウォシュレット開発物語』から、人々に支持されるものづくりについて見ていきました。
問題の解消だけでなく、新たに文化となるようなものを作り出す。本書から、製品づくりのアイデアを得てみてはいかがでしょうか?
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個人を活かせる企業が生き残る。『アグリゲーター 知られざる職種 5年後に主役になる働き方』
- 2014/11/28
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- Haruka Sato
皆さんは、「アグリゲーター」という言葉を聞いたことはありますか?
アグリゲーターとは、社内外を問わずに課題解決に必要な能力を集め、自分のやるべきことを見出し、市場に負けないスピードで新たな物を作り出していく人のことです。
『アグリゲーター 知られざる職種 5年後に主役になる働き方』という本によれば、組織の枠にとらわれない彼らこそが、新たな時代で活躍する人たちだということ。
今回は、今後の個人と企業の関係と、そこで活きるアグリゲーターについて見ていきます。
これからは個人の力が企業の業績を左右する
市場の変化に対して、企業はこれまで「ターゲットを変える」「営業体制を変える」など、経営陣が戦略を変え、トップダウンでの実行を行ってきました。
より変化の激しい市場においては、「どんなビジネスのタネが生まれつつあるのか」「実現のために誰と組むべきか」を的確に判断する事が必要になります。
このとき、ニーズの変化や競合相手を間近で見ているのは経営陣ではなく現場の社員です。彼らの感覚の鋭敏さが、企業の運命を決めるといっても過言ではありません。
アグリゲーターの特徴
このような個人が主役となる時代に活躍するのが、自立的に新たな働き方を実践しているアグリゲーターです。
著者は、その特徴について以下のように述べています。
◆アグリゲーター5つの特徴
1.将来やってくる社会を具体的にイメージし、自分たちならどのような貢献ができるのか考えてしまうし、プランを書かずにはいられない
2.既存事業の枠組みに囚われず、その瞬間に最も適切と思われる事業モデル・アプローチを設計・実行する
3.事業を実現するために必要な能力を見極めることができる
それを集めるだけのネットワークを持っている
4.状況に応じて、自分の古いスキル・成功経験、能力をいとわず捨てることができる
5.強烈なビジョニング力を備えている
エネルギーに溢れる彼らは、社内で目的が達成できないと考えれば独立を目指し始めます。企業としての成功のためには、彼らの能力を活かせるような体制作りが不可欠になりそうです。
ここでは、『アグリゲーター 知られざる職種 5年後に主役になる働き方』という本から、今後の企業を先導する人々、アグリゲーターについて取り上げました。
本書では、これからの企業のあるべき姿についても述べられています。個人を活かし、さらに企業を成長させるためのヒントを得てみてはいかがでしょうか。
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