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【ゴルフ】

松山に勝った男 今平が首位浮上

2014年11月30日 紙面から

16番で第2打を放つ今平周吾=Kochi黒潮CCで(潟沼義樹撮影)

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◇カシオ・ワールドオープン<第3日>

 ▽29日、高知県芸西村、Kochi黒潮CC(7315ヤード、パー72)▽晴れ、気温22・2度、風速2・5メートル▽賞金総額2億円、優勝4000万円▽75選手(うちアマ2人)▽観衆4130人

 ジュニア時代に1年上の松山英樹に勝って日本一になった今平周吾(22)が68で回って通算11アンダーに伸ばし、首位に立った。今季の下部ツアーの賞金王であり、レギュラーツアーでも旋風を巻き起こしつつある。平本穏(やすき、28)=アイディオー=と小平智(25)=Admiral=も首位に並び、最終日は今後のツアーを引っ張る若い世代の3人から誰が優勝を「平らげるか」の争いになった。賞金王を争う小田孔明(36)と藤田寛之(45)=葛城GC=は差が縮まり、キングの行方は混沌(こんとん)としてきた。

 『松山に勝った男』が、ツアー初優勝に大きく近づいた。無名の22歳、今平が初日からの好調さを維持し、初めて最終日最終組入り。「優勝したいと言っても、簡単にできるもんじゃない。どんな緊張感なのかな、と思いながらプレーしたい」と、闘争心を内に秘めながら語った。

 経歴はエリートと言ってもいい。埼玉県ではジュニア時代、1年上の石川遼と並んで知られた存在で、埼玉栄高1年時の日本ジュニアで松山と優勝争いをした末に制覇。直後に米国へゴルフ留学した。18歳になった2011年、日本ツアーの出場予選会を受けるために帰国。今年は下部ツアーで賞金王になり、来季はレギュラーツアーのほとんどに出られる。今大会はその副賞で出場した。

 165センチ、60キロと小柄だが、ドライバーの飛距離は平均280ヤード。3日目はアイアンも好調で、前半で4つ伸ばした。「トップにいるのはプレー中も分かっていたが、下部ツアーの雰囲気で戦えた。自分の組にはあまり観客もいなかったし」と努めて冷静だ。

 米国滞在中は、テニスの錦織圭がランニングしているのを間近で見たり、錦織の父に自宅へ食事に招かれたこともあるという。現在は自宅に近い東京国際大の1年生。「ゴルフの試合が忙しくて、ほとんど授業に出ていない。レギュラーツアーに出る来年も行けない」とうれしい悲鳴をあげる。

 同郷の石川とはジュニア時代に何度もラウンドしたが、「全然レベルが違う」という遠い存在だった。しかし、今大会3日目を終えて、その憧れの存在は自分より7打遅れた37位にいる。最終日、このまま逃げ切れば、「松山にも石川にも勝った男」の肩書が付け加えられる。 (大西洋和)

 

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