菅野よ、２０勝だ　白石オーナーが指令

　巨人の白石興二郎オーナー（６８）が２８日、今季セ・リーグ最優秀選手（ＭＶＰ）の菅野智之投手（２５）に「２０勝指令」を出した。神奈川県内で行われた納会ゴルフでは同じ組で回り、「ぜひ２０勝投手として勝ち名乗りを上げてほしい」と期待を寄せた。

　２年目で初の開幕投手を務めた菅野は１２勝５敗、防御率２・３３で最優秀防御率賞を獲得。ベストナイン、そしてＭＶＰまで一気に登り詰めた。しかし、２度の故障でチームを離れ、登板は２３試合止まり。白石オーナーは「無事是名馬。途中いろいろなアクシデントがあるが、うまく対応してくれれば」と、まずはシーズン完走を求めた。

　１年間ローテーションを守り抜くことができれば、大台も見えてくる。「来季もエース的な存在として十分期待できる」というオーナーの指令を、菅野は「期待に応えるのが仕事だし、期待通りの働きをしたい。（２０勝に）ちょっとでも近づけるように頑張ります」と受け止めた。

　巨人の２０勝投手は１９９９年の上原浩治（現レッドソックス）が最後。首脳陣には８９、９０年に２年連続で達成した斎藤雅樹投手コーチ（４９）という格好の手本もいる。来季、菅野が巨人で２１世紀初の２０勝投手になれば、リーグ４連覇がグッと近づく。　（小林孝一郎）