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なぜ…ホッケ不漁 動物園ピンチ!人間も食べられなくなる?

ホッケ不漁で動物園ピンチ ホッケをもらうペンギン
北海道・釧路市動物園で飼育係員から餌のホッケをもらうペンギンたち=2013年2月(同園提供)
Photo By 提供写真

 動物の餌に地元北海道産のホッケを使ってきた釧路市動物園が不漁でホッケを入手できず、ピンチに陥っている。市は割高なアジで代用するため、追加の餌代約300万円を補正予算案に計上するものの、「来年度以降どうなるか見通しが立たない」という。

 ホッケは北海道や東北の近海で捕れ、家庭や居酒屋で、干物の焼き魚として人気がある。釧路市動物園は1975年の開園以来、干物にならない冷凍の小型ホッケを餌に利用。ビタミンBを破壊する酵素を持たない上に栄養バランスが良いため、タンチョウやヒグマなどに与えてきた。2013年度の総量は約32トンだった。

 約3年前から納入業者の入荷が難しくなり、動物園は10月24日を最後に購入できなくなった。緊急でイワシを代用し、現在サバを使っている。しかし、イワシもサバもビタミンBを破壊する酵素を持っており、脂質も多いため、水を濁らせるという難点があった。あす1日からはアジを使用。アジは同酵素を持たないが、仕入れ価格が1キロあたり250〜270円と、ホッケ、イワシ、サバの130円前後に比べ約2倍の価格だという。

 釧路市動物園の古賀公也主幹は「ホッケは、サバやアジに比べ動物の食いつきが良いし理想的」と話し、「ホッケを入手できないのは開園以来、初めて。アジが値上がりするかもしれず、来年も不漁だと大変だ」と困惑している。

 道立総合研究機構によると、ホッケの資源量は急減し、04年に北海道全体で約17万トンあった漁獲量は、13年には3分の1以下の約5万トンに。海水温上昇など棲息環境の変化とともに、捕り過ぎの可能性も指摘されている。大手外食チェーンで、ホッケの定食を値上げしたところもある。ホッケの不漁は、人間の食生活にも影響を与えている。

[ 2014年11月30日 05:30 ]

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