後半、阿部がPKを決め浦和が先制=ベストアメニティスタジアム(撮影・吉澤良太)【拡大】
試合後はサポーターから励ましの声が鳴り止まなかった。槙野は3月のホーム鳥栖戦で一部サポーターが差別的横断幕が掲げた件を上げ、「あのときは選手がサポーターを助けたけど、いまはサポーターの皆さんに助けられている。2つが一致団結したい」と必死に顔を上げた。12月6日の最終節・名古屋戦(埼玉)に勝ち、天命を待つしかない。 (浅井武)
浦和・ペトロビッチ監督 「先制後に2点目を取るチャンスはあったが、それを生かせなかった。最終節を前に首位を譲ってしまうという痛い状況になったが、最後まで諦めずに戦いたい」
最終節で逆転Vは過去3度
J1が1ステージ制となった2005年以降、優勝争いが最終節に持ち込まれたのは7度。このうち首位の逃げ切りが4度、逆転が3度ある。05年は5チームが優勝の可能性を残して最終節を迎え、首位C大阪が引き分け、G大阪が2位から逆転優勝した。07年は首位浦和が横浜FCに敗れ、鹿島に優勝をさらわれた。昨季は首位の横浜Mが川崎に敗れ、鹿島に勝った広島が逆転優勝を果たした。06年の浦和と08、09年の鹿島、11年の柏は首位で最終節を迎え、いずれも勝って優勝を決めた。
J1優勝の行方
優勝争いは1位G大阪(勝ち点62)、2位浦和(同)、3位鹿島(同60)に絞られた。G大阪は浦和に得失点差で7のリードがあり、アウェーでの最終節の相手は最下位の徳島。状況は最も優位だ。浦和はホームで名古屋に勝ち、G大阪が引き分けか負けの場合に勝ち点で上回ることができる。鹿島はホームで鳥栖に勝つことが絶対条件。その上でG大阪、浦和がともに敗れれば逆転優勝となる。また、2点差以上で勝てば、上位2チームが引き分けでも勝ち点63で並び、得失点差、総得点で上回って優勝が望める。
(紙面から)