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【報知映画賞】岡田准一、ジャニーズ初受賞「健さん追いかけて日本男児の心つなぐ」

2014年11月28日6時5分  スポーツ報知

 ◆第39回報知映画賞 ▽主演男優賞・岡田准一「永遠の0」

 今年の映画賞レースの幕開けとなる「第39回報知映画賞」の各賞が27日、発表された。主演男優賞は「永遠の0」(山崎貴監督)で零戦パイロット役を演じた「V6」の岡田准一(34)。ジャニーズに所属するタレントでは初の報知映画賞の受賞となった。理想とする“日本男児”の先駆者で、10日死去した高倉健さん(享年83)の背中を「追いかけたい」と決意を語った。表彰式は12月中旬に都内で行われる。

 吉報を受け取ったのは今月18日、偶然にも岡田の34歳のバースデーだった。「何よりめでたい誕生祝い。賞には無縁だと思って過ごしてきたので…正直、意外でした」。報知映画賞の39回の歴史の中で、ジャニーズタレントが受賞するのは初めて。喜びは格別だ。

 「V6」としてデビューし20年。アイドルという色眼鏡で見られることもあった。「何作、主演をやっても認めてもらえていない感じはずっとあった。自分が出ることで『ジャニタレだから見ない』とか、期待をされない…。それは作品に100%貢献できたってことにはならないですから」。だからこそ、役作りには人一倍時間をかけ、役としての自分を愛してもらえるように心がけてきた。

 「永遠―」でも準備に準備を重ねた。すご腕の零戦乗りでありながら、生きて帰ることにこだわる主人公・宮部久蔵。敬礼の角度一つにまで意味を理解し、自分自身を溶け合わせた。「ずっと日本の心を演じられる大人になりたかった。搭乗員の方からもリアルだったという感想をもらって、(受賞で)目の肥えた方にもいいと思ってもらえた。ああ、ちゃんと認めてもらえたのかなって」

 宝物にしている言葉がある。「渡哲也さん、緒形拳さん、原田芳雄さん…。若いとき共演した方たちから『役者に向いてるよ』『続けろよ』って言葉をかけられた。芝居の場で自分を認めてくれる先輩がいたってことを救いに、これまで続けてこられたんだと思います」

 さらに今年、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の舞台の兵庫にあり、黒澤明監督の「七人の侍」などに出演した映画俳優・志村喬(たかし)さん(享年76)の記念館にあいさつのため足を運んだ際には、定期的に同所を訪れた高倉さんからのメッセージを受け取ったという。将来の日本映画を背負う、気骨のある若手が現れたことを心から頼もしく思っていたそうで「喜んでいた」と館長から聞かされ、胸が熱くなった。岡田自身が憧れ、追い求める「大人の男」の体現者。突然の訃報が発表され日本中を驚かせたのも、同じ18日だった。

 思わぬ巡り合わせに身震いした。「健さんこそ、心ある日本男児を演じていた方。失われてはいけない文化、心を残せる存在に自分がならなきゃいけないんじゃないか。継ぐなんて言い方はおこがましいけど、健さんの足跡を追いかけて、心をつなぎたい」。年を重ねるたび、岡田はこの日のことを思い出すのかもしれない。「11・18」は、岡田が真の「男」になった日だった。(宮路 美穗)

 ◆岡田 准一(おかだ・じゅんいち)1980年11月18日、大阪府生まれ。34歳。95年に結成されたV6のメンバーとして「MUSIC FOR THE PEOPLE」でCDデビュー。97年、日テレ系「D×D」でドラマ初主演。映画は03年の「木更津キャッツアイ 日本シリーズ」で初主演。他の主な出演作に「SP」シリーズ(ドラマ&映画)、「陰日向に咲く」「天地明察」「蜩ノ記」(映画)。現在、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」で主人公・黒田官兵衛を好演している。血液型B。

 ◆永遠の0 天才的な操縦技術を持つ零戦パイロット・宮部久蔵(岡田)。生還することのみに執着し、仲間からさげすまれながらも信念を貫き通したのは、妻・松乃(井上真央)と交わした「必ず帰る」という約束のため。だが、宮部は終戦直前に特攻に志願。帰らぬ人となる。なぜ、彼は特攻を選んだのか? 松乃の孫・健太郎(三浦春馬)は生き残った宮部の戦友に話を聞く中で、真実にたどり着く。作家・百田尚樹氏のベストセラーを山崎貴監督が映像化。

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