[PR]

 韓国大統領府の秘書官ら8人が28日、朴槿恵(パククネ)大統領の元側近の男性による国政への介入を報じた韓国紙、世界日報の記者ら6人を名誉毀損(きそん)の疑いで捜査当局に告訴した。朴政権では政府関係者らによるメディアの民事提訴や刑事告訴などが相次いでいる。

 世界日報は独自に入手した大統領府の内部監察結果の報告書をもとに、元側近が大統領府秘書官らと密会し、大統領秘書室長の辞任の雰囲気ができるように情報を外部に漏らすよう指示していたことが明らかになったと伝えた。これに対し、大統領府報道官は28日、報告書の存在は認めたものの、証券街などで出回る情報誌の内容をまとめたもので、事実関係も異なると反論した。

 元側近の男性をめぐっては、産経新聞前ソウル支局長が4月の旅客船事故当日に朴大統領と会っていたとの「うわさ」を報道。朴大統領と元側近の名誉を傷つけたとして在宅起訴され、27日から公判が始まっている。(ソウル=東岡徹)