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印とパキスタン 対立解消困難浮き彫りに11月28日 6時13分
カシミール地方の領有権を巡り対立するインドとパキスタンでは、両国の首脳が27日、半年ぶりにことばを交わす一方、カシミール地方で、パキスタンからインド側に越境したとみられる武装集団に市民が殺害され、両国の対立解消の難しさが改めて浮き彫りとなりました。
インドのモディ首相とパキスタンのシャリフ首相は、ネパールで開かれた南アジア諸国の首脳会議で、27日、半年ぶりにことばを交わし笑顔で握手をして、カシミール地方の領有権を巡り対立する両国が歩み寄る姿勢を見せました。
一方、そのカシミール地方では、首脳どうしが握手したのと同じ27日、インド側の主要都市ジャムの近郊で、パキスタンから越境したとみられる武装集団とインド軍の部隊との間で銃撃戦が起き、3人の市民を含む6人が死亡しました。
これに対し、インド軍も武装集団の4人を殺害し、ほかにも潜伏者がいるとみて戦車も出動させ警戒を強めています。
インドは、これまでもパキスタンが、カシミール地方でインド側に越境する武装集団を支援しているなどと批判しており、今回も反発を強めるとみられます。
両国の関係を巡っては、ことし5月、モディ首相の就任式にシャリフ首相が出席し友好ムードを演出しましたが、その後、関係改善に向けた対話は停滞しており、今回の事件で対立解消の難しさが改めて浮き彫りとなりました。