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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は29日、小惑星探査機「はやぶさ2」を載せたH2Aロケット26号機を、12月1日午後1時22分43秒に打ち上げると発表した。当初は30日の予定だったが、悪天候との予報があり、延期していた。

 発表によると、打ち上げ場がある鹿児島県の種子島宇宙センター上空は30日、雷を起こしやすい氷の層を含む雲に覆われると見込まれ、はやぶさ2への雷の影響を考えて打ち上げを延期した。

 JAXAなどは、天候は当初の予想より早く回復する傾向にあり、1日には氷の層がなくなると予想。ロケットを組み立て棟から約500メートル離れた発射場へ移動させる予定の1日未明は、雷の恐れが残るため、移動時刻を1時間前倒しして回避する。発射場には避雷針が備わっている。天候の推移を注視しながら打ち上げに臨む。

 群馬県伊勢崎市から打ち上げを見に来た小学4年の小林怜央くん(10)は「種子島まで来てから延期と聞いてがっかりしたけど、見られそうでよかった」と話した。ロケットの開発者になりたいといい、センターにある探査機「はやぶさ」の旅を体験できるシミュレーターを一生懸命操作していた。1日に帰る必要があったという鹿児島市の会社員森薗由貴さん(26)は、「2日に延期されたら見られないところだったけど、1日だとうれしいです」と笑顔を見せた。(東山正宜)

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 朝日新聞デジタルは、1日の打ち上げの模様を特集ページでライブ中継します。

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