2014年11月29日

何故選挙前には「選択肢を潰そうとする」情報が花盛りになり、「選択肢を作ろうとする」情報が観測されにくくなるのか


前も似たようなこと書いたんですが。

もう「どの政党のどこがダメ」ってのはよくわかったから、いい加減「この政党のここが良い」って話に遷移して下さるとありがたいんですが


私の観測範囲が偏っているのかも知れませんが、どうも、選挙前になると「あいつがあんなこと言ってる!ダメだ!(だからこの政党に投票してはいけない!)」であるとか、「あいつはあんなことしてる!ダメだ!
(だからこの政党に投票してはいけない!)」という情報、アピールが、メディア、個人ブログ、ニュースサイト問わず花盛りになります。ネガティブ情報、敵失情報の満漢全席です。これは、与野党いずれに対しても見られることです。


そして、それらのテキストに大体共通していることは、「こっちの政党にはこんないいポイントがある!(だからこの政党に投票しましょう!)」とは決して言わないことです。


選択肢を潰そうとしているだけで、他の選択肢を提示しようとしていない。

早い話、「選択肢を潰すことによって、自分の思う方向に誘導する」ことについては大変積極的な方が多いのですが、「選択肢を提示することによって、自分の思う方向に誘導する」人が極めて観測され辛いように思うのです。


言いましょうよ。別に敵失の指摘とセットでもいいですから、「自分はどの政党を支持している」「その政党にはこれこれこういう良い点がある(だから皆この政党に投票するべきだ)」と言いましょうよ。単に選択肢を潰そうとすることくらい非生産的なことってありませんよ。



確かに、分からないでもない部分もあります。

マイナスポイントは、プラスポイントより遥かに目につきやすいし、目をひきやすい。今の政治状況には色々ネガティブな部分も多くって、ネガティブ材料の方が集めやすいのかも知れませんし、そういった情報の方が受けるのかも知れません。あるいは、ポジショントークという批判を受けることを避けるためなのかも知れません。


勿論、政治家のマイナスポイント、問題点を指摘すること自体は、メディアの重要な役割でもあります。



けれど、これも以前にも書きましたが、選挙は「最善の人を選ぶ」為のものであって、「最悪の人を選ばない」為のものではありません。「最悪の選択をしない作業」ではなく、「たとえ最悪の選択肢しかなかったとしても、その中で最善を選びとる作業」です。

だから、投票する人は、どんな選択肢の中であっても、その人なりの理由で「その中での最善」を選ばなくてはいけません。たとえどうしようもない選択肢であっても、「最悪の中での最善」を選ばなくてはいけません。だから、「この人はここが悪い」「この党はここがダメ」という減点情報「だけ」では選挙の役には立ちません。

そして、本当にどこの政党・どの候補にも「加点要素が皆無」なのかというと、決してそんなことはありません。頑張って調べれば、「あ、この人面白いことやってる/言ってる」というのは、結構色んなところで出てきます。


「この選択肢をとればこういうメリットがあり得る」ということについて、候補者本人からの情報や公約だけではなく、色んな情報ソースから知りたい。しかし、そういった情報が、かなり頑張らないと観測出来ない。一方、「この選択肢をとればこういうデメリットがある」という情報は、ワンクリックでぞろぞろ観測出来る。

これ、健全な状態でしょうか。




念のために書いておきますが、上記文章は、私自身が具体的に「選択肢」を提示する為に書いた文章ではありません。色んな人の提示する、色んな「選択肢」を知りたいから書いている文章です。


ですが、その上で公平を期すために記載しておくと、私は現与党である自民党の支持者です。理由は大きく二つあって、

・自分が在住している選挙区の与党議員の子育て・教育・生活支援に対する政策に賛同しており、実際に自分の選挙区で実施されている・実施されつつある政策を評価しているから
・リフレ政策を支持しており、現在の経済状況はリフレ政策を進める上で妥当、というか当然の状況だと理解しているから

です。ポジショントークとしても、私は現在の金融・為替状況から、どちらかというと損失よりも利益を受ける機会の方が多い立場です。


ただ、そういった下敷きを敷いた上でも、私は有権者として、自分が投票する「選択肢」の情報をより多く知りたい。だからこんな長ったらしい文章を書いています。


「選択肢潰し」だけではなく、「選択肢を作る」情報が、より観測されやすくなることを願ってやみません。


(参照:インターネット選挙運動の解禁に関する情報)
posted by しんざき at 20:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 雑文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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