神城断層の南側でひずみ増大か「監視が必要」11月29日 18時38分
長野県北部で起きた震度6弱の揺れの地震から、29日で1週間になります。
現地調査を元に、専門家が周辺の活断層への影響を調べた結果、今回の地震を引き起こしたとみられる神城断層の南側にある活断層で、地震のあと、ひずみが大きくなっている可能性のあることが分かりました。
今月22日に起きた長野県北部の震度6弱の地震で、活断層に詳しい東北大学災害科学国際研究所の遠田晋次教授は、現地での調査の結果、長さおよそ30キロの神城断層のうちの、北側の10キロ前後がずれ動いたとみて、周辺の活断層にどのような力が加わったか、分析を行いました。
その結果、ひずみが大きくなった領域は神城断層の北側と南側に広がり、今回の地震では動かなかったとみられる神城断層の南側や、さらにその南に位置する松本盆地東縁断層の北側でひずみが大きくなっている可能性のあることが分かりました。
遠田教授によりますと、分析結果から神城断層の南側などでは、規模の小さな地震が起こりやすくなっていると考えられるということです。
遠田教授は「活断層自体にひずみがたまった状態で、周辺で小さい地震が相次いだ場合には、断層が大きくずれ動いて規模の大きな地震につながるおそれも考えられ、今後も注意深く活動を監視する必要がある」と話しています。
別の断層と連動する可能性も
東北大学災害科学国際研究所の遠田晋次教授によりますと、長野県北部にある長さ30キロ近くの神城断層は、過去には1300年前後の間隔で、断層全体がずれ動き、地表に3メートルから4メートルほどの段差を生じるような、マグニチュード7クラスの大地震を引き起こしてきたと考えられています。
一方、今回の地震のあとに行った現地調査からは、ずれ動いた断層の長さは10キロ前後と見られ、確認された地表の段差は最大で80センチだったということです。神城断層とその南に伸びる松本盆地東縁断層の間では、地震前の先月から今月にかけて別の研究機関による掘削調査が行われ、3300年から3400年ほど前の地層に、地震でできたとみられる2メートル近いずれが見つかり、過去に2つの断層が連動してマグニチュード7クラスの地震が起きていた可能性があることが報告されています。
遠田教授は「神城断層はこれまで考えられていたよりも短い間隔で、やや規模の大きな地震を引き起こしたり、南側の断層と連動して規模の大きな地震を引き起こしたりしてきた可能性がある。今後さらに詳しく調べる必要がある」と話しています。