北京=斎藤徳彦
2014年11月4日20時23分
中国国営新華社通信は4日、メキシコ政府が発注する同国初の高速鉄道(新幹線)を、中国企業が中心の企業連合が受注したと報じた。鉄道建設・車両製造をともに中国企業が手がけ、規格も中国方式となる初の「本格輸出」としている。
メキシコの高速鉄道は、首都メキシコ市と約200キロメートル離れた都市ケレタロを結ぶ計画で、最高時速300キロを想定する。
中国の報道によると、日仏独などの有力企業も参加を検討したが、入札までの期間の短さなどを理由に辞退し、中国側だけが応札したという。契約金額は44億ドル(約5千億円)で、鉄道は主に中国鉄建が建設し、車両は中国2大鉄道車両メーカーの一つ、中国南車がつくる。いずれも中国の国有企業だ。
中国の高速鉄道は、08年のリーマン・ショック後の景気対策もあって建設ラッシュが進んできた。国内の総延長は1・1万キロを超え、すでに世界一となった。先進国の企業と比べて低コストで建設できることが売りで、途上国などへの輸出に政府ぐるみでの取り組みが進む。新幹線輸出を目指す日本勢のライバルに急浮上している。(北京=斎藤徳彦)
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朝日新聞国際報道部
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