以前「はてブ初心者のためのブコメ用語の話」っていう記事を書いたのですが、「はてな村」の用語説明に「説明になってねーw」っていうブコメがありました。確かに説明になってないんです。こんな感じです。
はてなというサービスは何かとコミュニケーションを取りやすいが、反面揉め事も多い。そのせいかアカウントごとにキャラクターが際立って何かと話題に乗りやすい。「え、あの人のことを知らないと話題に乗れないの?」と思って焦るかもしれないけれど、個人的には最初から事情もよくわかってない人は絶対関わらないほうがいいと思う。「なんとなくあの人が叩かれているから叩いておこう」とか適当なことをやっていると、ある日突然自分のアカウントが叩かれている可能性が高い。この世界は遠くの火事は遠くで見守っているのが一番。正義感丸出しで火消しに向かうとひどい目を見るから注意。
要約すると「はてな村w」とかよく知らないくせに騒いでいるととんでもない手斧が飛んでくるぞ恐ろしい恐ろしいって言うことなんですが、確かに「はてな村」の説明になってない。だから少し丁寧にやり直してみようと思います。ちなみにこの文章を書いていた頃は「お深い事変~プロポーズなんてはしたない編~」の後始末が繰り広げられていたと記憶しています。なうで進行している事態を見ると「お深い」じゃなくて「汚(物を消毒する人が)腐(っていく様子をヲチする)会」だよもう。
しかし今この項目読むと、「正義感丸出しで火消しに向かうとひどい目を見るから注意。 」の部分がとっても味わい深い……。
表面上では知り得なかった、はてなブックマークの「深い闇」。はてなブロガーが炎上記事を投稿せざるを得ない理由とタイプ別炎上芸人へのアドバイス - 摩訶不思議なアフィリエイト界隈の裏話
さて、今回このエントリをあげるきっかけになったのはこちらの記事。炎上商法についてよく書かれているのですが、「はてな村」を「はてなブログを使っている仲間」という意味合いで使っている気がしました。つまり「ブクマ民」をまるっと無視して「深い闇」と表現するのは尚早のような気がするのです。闇は深いのは間違いないのですが、もう少し深い闇に落ちてみましょう。
ムラ社会とは?
現実世界でムラ社会に属したことのない人には理解が難しい概念であるが、似たような感覚でいうと学生時代のキャラ設定のようなものである。クラスの人気者といってもいろんなタイプの人気者がいて、成績優秀スポーツ万能の人気者もいれば、常に先生に絡んで失笑をもらうタイプの人気者、もしかしたら普段無口だけど決めるところは決める安定感のある人気者もいたかもしれない。
基本的にムラ社会は「何を言ったか」ではなく「誰が言ったか」が評価されやすい。同じことをイケメンが言うと「きゃーかっこいい!」と言われ、フヒヒクラスタが言うと「きんもーっ☆」と言われるのが関の山だ。
基本的に「はてな村」は、認知された人気アカウントが攻防を繰り広げている広大なバトルフィールドだ。だから認知されたアカウントが言及をすることで話題が広がり、「あのブログこんなこと言ってるわ」ってひそひそブコメなどで噂されるのである。そうやって広まった噂は基本的に消えることがなく、失態を犯したアカウントはいつまでも「カッコ悪いあのアカウント」として認知され続ける。この「悪名高いあのアカウント」として認知された後、逃れる方法は「ほとぼりが冷めるまで何も言わない」か「はてなを去る」のどちらかである。
そしてそういう「認知されたアカウント」の中で交流が繰り広げられるので、新参者には非常にわけのわからない話題が多い。ぶっちゃけリアルタイムで経験していないので自分も「はしごたん」などは「そういうことがあったのか」くらいの知識しかない。そういった「過ぎ去った出来事の積み重ね」でこの「はてな村」は成り立っている。だから「内輪ネタ」でも盛り上がるし、喧嘩も毎日起こる。それは現実の社会と何も変わりない。ただの喧嘩っぱやい集団の集まりだ。
外部から見た「はてな村」?
ところがどうだろう。村の中で完結しているお祭り騒ぎを見て「ここは喧嘩ばかりしている乱暴者の住まう村だ」と言って「キミキミ、喧嘩はいけない。これから先はブログはマネタイズのためにSEO対策をしなくてはいけないのだよ」と啓蒙活動をしたくなるだろう。何故なら、「はてな村」に住んでいる連中は一見みんな野蛮で、罵詈雑言をぶちまけ合っているしょうがない愚か者に感じられるからだ。
でも実際はどうだろう。大体の村民はTwitter連携でTwitterなど趣味のクラスタでゆるく交流をしていたり、はてな以外の違うコミュニティに入っているものも多い。「はてな」がバトルフィールドであることには変わらないけれど、その戦士たちは基本的に余所にコミュニティを持って、そこでも常識的な振る舞いをしている人は多い。戦士たちも戦い終わればただの人。アニメを見たりサッカーの結果に一喜一憂するものである。
確かに「村民」と呼ばれる人はいる。でも「はてな」に集う人がみんな「村民」であるかと言えば違うと言いたい。別のサービスに逃げて行った人も何かあれば未だに「村民」の扱いを受ける。誰がそれを決めるかと言うのは非常に曖昧で「なんとなく」の感覚で決まってくるので一概には言えないけれど、とりあえずそういうことになっている。だから最初の「はてな村」の説明があれだけ投げやりだったのだ。
個人的には「はてな村」という単語を出して語るのであれば最低限村長の存在には触れておきたいところだと思うし、のすけ師匠やガルさんなどアイドルブクマカーの存在も大事なところだ。その辺も観測範囲に入れて「はてな村」は考察してみたいけれど、自分のようにたかだか3年もぐっていたレベルではまだ語りようがない。「はしごたん」も経験していない新参なのだ。多分この村ではいつまでたっても「新参」でいたほうがいいのだと思う。
まとめ
以上のように「はてな村」を「はてなに集うもの同士のコミュニティの中で認知されたアカウントがブログやブックマークで論戦を繰り広げる様子」と定義するならば、「はてなブログ」で「コンビニアイスがうまい!」と書いている人は「はてな村民」ではないのです。ただの「はてなユーザー」です。
わかりやすいところでいうと、生まれも育ちもチャキチャキの浅草下町っ子と、引っ越してきて何となく隅田川沿いに住んでいる人をまとめて「江戸っ子」と呼ぶのは乱暴だっていうところでしょうか。
とりあえず、「はてな村w」とか言う前に「半年ROMれ」という古よりの言葉を置いておきます。はてな村を語りたかったら、まずはブックマークでスターを集めるのが良いのではないでしょうか。ブログだけではてなを語るのは非常にもったいないです。
また、はてなの闇の部分を知るのであればこちらが入門になると思います。ブックマークページも合わせてどうぞ。
おまけ
炎上に関してはきちんと筆者なりに解説しているのですが、今回出した記事はいろいろと突っ込む余地はありそうです。雑にあげるとこんな感じ。
- まず炎上商法をしかけた「ラジオねこきっく」ははてなブログではない。
- 炎上した理由は「ブログ論の相違」ではない。
- 炎上した理由はかみじょー氏のブーメラン暴言がきっかけ。
- だから炎上させたいから「手当たり次第粗探し」したわけではない。
- 「お金を稼ぎたいはてなブロガー」という限定的な視点。
- ブログやってる人がみんな稼ぎたいわけじゃない。
- ここめっちゃ煽ってる↓
実際自分もグノシーに出てくるはてなブログは、題名の割に中身が無い事が多かったのでクリックしなくなった。
村内で炎上芸人として生きて行きたいと考えている人も、飽きられる前に、トラフィックの多い大都会Google市へお引越しした方が将来性を見込めるだろう。
なるほど、この記事が炎上記事解説のフリした「実は炎上したい案件」だったのだろうか?
「余興として物真似します!」
「ひゅーひゅー」
「ぱちぱち」
「まあ僕くらい有名になれば」
「おいやめろ」
— のりまき×ぜろすけ (@zeromoon0) 2014, 11月 27