ニュース詳細
ユーロ圏の消費者物価 上昇率が縮小11月28日 23時32分
単一通貨ユーロを導入しているユーロ圏の今月の消費者物価指数の速報値は、原油価格の下落の影響などで、去年の同じ月と比べて0.3%の上昇と、先月から上昇率が縮小し、デフレへの懸念が続くなか、ヨーロッパ中央銀行に追加の金融緩和を求める声が一段と強まりそうです。
EU=ヨーロッパ連合の統計局が28日発表したユーロ圏の今月の消費者物価指数の速報値は、去年の同じ月と比べて0.3%の上昇となり、先月から、上昇率が0.1ポイント縮小しました。
これは、世界的な景気の悪化で消費者物価指数がマイナスに落ち込んでいた2009年10月以来、5年1か月ぶりの低い水準で、原油価格の下落を背景にエネルギー価格の下落幅が拡大したことが主な要因です。
原油価格は、27日、OPEC=石油輸出国機構が減産を見送ったことから一段と下落していて、デフレへの懸念が続くユーロ圏の物価をさらに押し下げるものとみられます。
このため、市場ではヨーロッパ中央銀行に対し、国債など幅広い資産を買い取る量的緩和など、追加の金融緩和を求める声が一段と強まりそうです。