いつか朝日が昇るまで

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「一家団欒」が分からないという話

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最近,妻が「一家団欒のために食事を一緒に取ろう」と言っていて,妻の考えでは一家団欒として重要なのは一緒に食事をとることである。私が過ごして環境はそういう一家団欒がなくて,一緒に食事をとるみたいなこともあまりなくて,「一家団欒」と「一緒に食事をとる」ということが結びつかないのだ。

 

だから我が家の家族はバラバラであると言われればそれまでだが,改めて一家団欒って何なのか考えないといけないと調べてみた。妻から言わせればそれを調べないといけないということがおかしいのであるが,育ってきた環境に問題があるので,そこはお許しいただきたい。

 

一家団欒って何?

さて,先ほども述べたように自分の過ごして環境のせいなのか,「一家団欒」と聞いてもいまいちピンとこない。これがひとり暮らしなら良いのだが,結婚し,子どもができると家族というものは何か,一家団欒とは何かと考える必要が出てくる。特に以下のような記事を目にした時はそうだ。

 

 冒頭で紹介した平成16年発表の厚生労働省研究班による5年間の追跡調査結果では、家庭にいて「家族で食事をする機会」がめったに得られない子どもは、対人技術や理解度の面で大幅な発達の遅れが目立つという結果が出ています。

 つまり、たとえ短時間であっても、自宅ではたっぷり家庭的な雰囲気を味わい、家族との団らんの時間を楽しむことが、子どもの心の成長には必要なのです。

 ワーキングマザーには、子どもと過ごせる時間が圧倒的に少ないものです。だからこそ、その限られた時間にたっぷり子どもと触れ合い、母子ともに安らぎと笑顔に満ちた時間を過ごすことが大切です。

 逆に専業主婦は、子どもと過ごす時間が長すぎて、子育てがストレスになってしまうものです。だからこそ、ときにはリフレッシュをしたり、サポートの手を借りるなどして、子どもへの愛おしさを醸し出すゆとりを持つことが必要になるのだと思います。

 


「3歳頃までの過ごし方」がどれだけ人生に影響するか - ライブドアニュース

 

また2006年の自民党政権期には以下のような提言がなされており,「一家団欒」という言葉が出てくる。

 

「家族の週間」運動の推進【関係省庁】
 家族や地域の人々が触れあう機会を増やし、相互の絆をより深めるため、毎月一週間程度を「家族の週間」とし、国民運動を推進する。

  1. 残業をしないで、早めに帰宅して一家団欒の機会を設ける。
  2. 家族、町内会での行事(食事会、リクリエーション、旅行等)を開催
  3.  父親の育児参加の応援(父親休暇の推進、子ども会・PTA活動等への父親参加の推進(父親の参加しやすい日時設定、手法の検討))
  4. その他、家族の絆を深める自主的な取組

 http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2006/0516seimukan_pt.html

 

「一家団欒」なのだから家族がそろえばいいのだろうか。家族がそろっているだけではダメなのだろうか。先ほどの記事では食事をすることが「一家団欒」の例として出ているが,食事をすることだけが「一家団欒」なのだろうか。

 

象印が中学生がいる主婦300人を対象に調査した結果,以下のような項目が「一家団欒」として上がっている。

 

一家団らんの場で何をしているのか、頻度の高い順にフリーアンサーで3つあげてもらい、その結果を1位には3ポイント、2位には2ポイント、3位には1ポイントを与え、集計しました。
前々回(1982年)、前回(1994年)と1位だった「テレビを見る」が今回2位になり、代わって「食事をする」がトップになりました。フリーアンサーでの回答にも関わらず、今回、「食事をする」と「テレビを見る」が入れ替わった以外、ベスト5はまったく同じです。
「ゲームをする」は今回も5位に入っていますがですが、ポイントは大幅に減少しています。これは、ゲーム機がポータブルタイプの普及などにより、一家に1台から複数、または個人所有に変わり、家族揃ってみんな楽しむものから、個人で楽しむようになったことが考えられます。

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一家団らんに関する意識と実態調査 | 象印調査シリーズ | 知る・楽しむ | 象印

 

これを見ると今までは「テレビを見る」が一位であった。きっとテレビを見ながらいろいろな話をしているのだろう。そう考えれば必ずしも「一家団欒」を食事に限定する必要はなさそうである。

 

家族がそろう時間が「一家団欒」

上記の調査で分かるように家族で集まって一緒に何かをすることが重要であり,それは必ずしも食事に限ったことではない。ただ食事の場というのはみんながそろいやすいので,そこでみんなで共通の話題について話すことは一家団欒として重要だというのは確かなようである。

 

確かに働いているお父さん,お母さんと子どもがそろうのは夜しかないし,時間的にも余裕があるのは夜しかなく,しかも食事の時を逃してしまうとそれぞれ自分がやらなければいけないことがあるので,「一家団欒」できなくなってしまうのかもしれない。

 

ちなみにこの調査は中学生の子どもがいる家庭に対する調査なので,学校の話が話題のトップになっている。

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一家団らんに関する意識と実態調査 | 象印調査シリーズ | 知る・楽しむ | 象印

 

そうした時間を意識的にとること,それが「一家団欒」になるというのが現在の結論であるが,皆さんの「一家団欒」は何だろうか?

 

 

社会を結びなおす――教育・仕事・家族の連携へ (岩波ブックレット)