「和紙」無形文化遺産決定 韓国の難クセ封殺 一部で“ウリジナル”主張

2014.11.27


和紙が無形文化遺産登録に決まり、くす玉を割って喜ぶ関係者=埼玉県東秩父村の「紙工房たかの」(東秩父村役場提供)【拡大】

 「和紙 日本の手漉和紙技術」の無形文化遺産登録が27日未明、フランス・パリで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)政府間委員会で決まった。昨年の「和食」に続き、日本の伝統文化を継承する動きが評価されたものだが、お隣の韓国では「和紙を作る技術は韓国が伝えた文化」とお得意の“ウリジナル”(韓国起源説)を唱える意見もみられる。

 日本の無形文化遺産は、能楽や歌舞伎、雅楽など22件。今回は細川紙と本美濃紙を、登録済みの石州半紙と一括登録し、名称を「石州半紙」から「和紙」に変える形になるため、総件数は増えない。

 江戸時代から、ふすま紙など庶民の生活に取り入れられてきた和紙だが、韓国側がウリジナル(韓国語で「われわれの」を意味する「ウリ」と「オリジナル」をかけた造語)を唱えるのは、古代製紙技術が中国で始まり、韓国や日本に渡ったため。韓国にも伝統的な抄紙技術があるとして「韓国の文化」と主張する声もある。和紙の無形文化遺産登録について、韓国のネットでは「韓国の文化財がまた盗まれた」「政府は何をやっているのか」などと、憤怒の書き込みもあった。

 2012年には、日本の大手百貨店で開かれた韓国の工芸家の展覧会で、韓紙について「日本の和紙のルーツ」と説明する記述が根拠のないまま掲載され、百貨店側が謝罪する事態もあった。

 和紙と韓紙は精度や質感などで大きく異なり、和紙が発展する過程で韓紙の影響を受けたとはいえない、というのが業界の共通認識だ。

 起源主張の標的はあらゆる日本文化に向けられているが、和紙に関しては韓国内の「雑音」を封殺した形だ。

 【韓国側が主張する「ウリジナル」の主な例】

 剣道、柔道、侍、日本刀、忍者、茶道、華道、盆栽、歌舞伎、折り紙、すし、みそ、しょうゆ、豆腐、そば、ソメイヨシノ、秋田犬など。中国など日本以外の起源のものについても「ウリジナル」を主張している。

 

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