尾野真千子と堀北真希が希代の悪女に。2夜連続で松本清張ドラマを放送
ニュース松本清張の名作小説を基に“女の事件”を描いたスペシャルドラマをおくる、テレビ朝日系「松本清張 二夜連続ドラマスペシャル」の記者会見が行われ、12月6日放送の「坂道の家」(午後9:00)に主演する尾野真千子、7日放送の「霧の旗」(午後9:00)に主演する堀北真希が登壇した。
「坂道の家」は、金と愛欲をめぐって重厚な駆け引きが繰り広げられる群像ミステリーで、尾野は母親を殺害した過去を持ち、欲望のために周囲の男たちを翻弄(ほんろう)していく美貌の理容師・杉田えり子に扮(ふん)する。「自分の中でこの作品が特別なものになればいい」と強い決意で本作と向き合った尾野は、「女性の奥底に沈んでいる黒い気持ちを伝えたいと思いました。こんなに体全部で“女”を演じられたのは初めて。ぜひ皆さんには目を見開いて見てほしいです」とアピールした。
「霧の旗」では、堀北演じる貧しい女性・柳田桐子が、殺人の汚名を着せられて獄死した弟のために妖艶な女性へと変貌し、復讐(ふくしゅう)の炎を燃やす。これまでに山口百恵、大竹しのぶら、そうそうたる女優が演じた役柄に臨んだ堀北は「とても光栄に思いました」と笑顔を見せる一方、「今回は結構ひどいことを言う役なんですが、そういうせりふは絞り出さないとだめなので、感情を途切れさせないよう、共演者の方々 とはあまり打ち解けないようにしていました」と自らを追い込んで役作りをしていたことを明かした。
また、文学史に残る“希代の悪女”を体当たりで演じた2人は「“女だって汚いものを持ってます”というのを、見せられる範囲でもう少し見せていってもいいんじゃないかと思うようになりました」(尾野)、「桐子は表向きはニコニコしているんですけど、心の中では怒っていたりと、表情と感情が全く逆ですごく難しかった。でも、新しい挑戦だったので、また機会があればこういう役をやってみたいです」(堀北)と、それぞれ作品を通して起きた気持ちの変化や自身の成長について語っている。