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尾野真千子、堀北真希 松本清張が描く“女の事件”の ヒロイン二人が華やかに会見!
2014年の最後を飾る二大作品!主演女優二人が特別会見に出席!
2014年12月、テレビ朝日では今年を締めくくる大型ドラマプロジェクトとして、松本清張作品の中でも“女の事件”として有名な二大サスペンス作品「坂道の家」と「霧の旗」をドラマ化。12月6日(土)、7日(日)のそれぞれ夜9時から二夜連続ドラマスペシャルとして放送します。
今回、その放送を前に「坂道の家」ヒロインの尾野真千子と、「霧の旗」ヒロインの堀北真希を迎え、特別記者会見が行われました。
尾野は白と黒のワンピース、堀北は紫に金の菊の和服。華やかな檀上に!
「坂道の家」では、愛らしい表情を見せながらも匂い立つような女の魅力を放ち、二人の男を翻弄する女性理容師を演じた尾野真千子。一方、堀北真希は「霧の旗」で殺人の汚名を着せられ獄死した弟のため、素朴な女性から妖艶な女へと変貌。復讐の炎を燃やす柳田桐子を演じました。
尾野は黒と白に細いリボンが印象的なワンピースで、堀北は紫に金色の菊を大きくあしらった着物姿で登場。好対照の装いで檀上を華やかに彩ってくれました。
「坂道の家で主人公、杉田りえ子役を演じさせていただきました尾野真千子です。今回とても頑張らせてもらいました。皆さん楽しみにしていてください」
「柳田桐子役をやらせていただきました堀北真希です。桐子という女性が復讐の炎を燃やし続けて復讐を遂げていくというお話なんですが、私も復讐の炎を絶やさないようにメラメラと燃やして頑張りました。ぜひ見ていただきたいと思います」
そんな二人の言葉で幕を開けた会見は、それぞれに激しい思いを抱えた女性を演じたうえでの役作りや意気込み、地方ロケなど撮影中のエピソード、そして松本清張作品に対する思いなど、様々な話題へと広がっていきました。
尾野真千子 コメント
清張作品は今回で2度目なんですが、『松本清張』というと、とても緊張してしまう、というか、特別な感じを出してしまうんです。なので、清張さんだという感じをなるべく出さずに自分らしく、自分の中でこの作品が特別なものになればいいなと思いながら演じました。
杉田りえ子という女性は自分と似ているところが...
“ない”と言いたいです、あっては困るなと(笑)。でも、内面的な気持ちなどは、引っかかる部分があったりしました。(りえ子を)自分に近づけるというよりは、女性の気持ちの奥底に沈んでいる気持ちをどうにか伝えたい、と。その気持ちの中には黒い部分だったり、白い部分だったり、いろいろあると思うんですが、今回はそれらをみなさんにわかってもらうために表に出したつもりです。まっすぐ世間を見るのではなく、心の奥底で世間を見るような、ちょっと斜め下を見ているような感じでいつも演じていました。
今回のドラマは全体を注目して欲しいですね。こんなに体全部で演じたことは、なかなかないような気がしています。女としてこれだけ演じられたのは初めてではないか、と思うんです。目を見開いて(笑)、最初から見ていただきたいと思います。
撮影現場は鎌倉の、本当に坂道の上にある家だったんです。なので、支度部屋から家まで行く坂道がきつくて汗だくになって撮影にならないのではと思いました。新潟の筒石駅は地下にあってすごく潜るんです。そこが思った以上に寒くて、真夏で半袖だったのに上着を着て撮影に臨んでいました。鶴橋(康夫)監督とのお仕事は楽しかったです。とても細かくて真面目で素敵な監督なんです。芝居をしていいものが撮れると「お前はかわいいな、お前はきれいだな」と毎日一言言ってくれたんです。今回の作品では男を魅了しなければいけなかったり、女を出さなければいけなかったりしたので、その言葉で「もっときれいになりたい、もっとしっかり芝居をしたい」という気持ちにさせてくれたので、あの言葉は本当に助かりました。有難かったですね。
現場は、とても気持ち良かったです。スタジオではなくロケで撮影できたので、地面の熱さだったり、風だったりを肌で感じることが出来て気持ち良かったですね。スタッフ、共演者と話し合うなど、コミュニケーションを取りながら、意見を出し合って撮影ができました。本当に気持ちよく楽しい、思い出に残る現場でした。
女性って、他人に見せる気持ちはきれいだけど、実は心の中ではムカついていたりとか、モヤモヤしていることがあると思うんです。それでも人前ではきれいで、行儀良く見せないといけないと思ってしまう。でも、今回このドラマに出演させていただいて、女だって汚いものを持っていることを見せてもいいのではないか、と思うようになりました。それは悪い意味ではなく、皆さんが気持ちをわかってくださる範囲で、もう少し気持ちを表に出してもいいのではないか、ということですね。
みどころ
原作に独自のエッセンスを加味。池端脚本に鶴橋演出で新たな世界を!
松本清張の屈指の名作「坂道の家」を現代を舞台にリメイクしたドラマスペシャル。監督は、テレビ朝日で「天国と地獄」、「警官の血」、「黒澤明ドラマスペシャル 野良犬」と話題作を手がけてきた“社会派人間ドラマの名手”鶴橋康夫。脚本は「黒澤明ドラマスペシャル 野良犬」など、鶴橋監督と長くコンビを組んできた池端俊策が担当。若く美しい女と冴えない初老の男、そして思いがけず女と再会した初恋の男、という3人の金と愛欲にまつわる駆け引きを描きます。
原作では、初老の男が美貌の女に金を貢ぎ、身を滅ぼしていくうちに殺意を抱くようになるまでを、清張独特の心理描写を交えサスペンスフルに描いていますが、今回のドラマでは女の悲しい過去をオリジナルストーリーとして加味。原作とはひと味違う要素を加えることで、独特の深みのある人間の愛憎劇が展開されてゆきます。
尾野真千子が柄本明、小澤征悦を相手に、様々な“女”を華麗に表現!
そんなドラマの主人公である若く美しい女、りえ子を演じるのは、多彩な作品で様々な女性を演じ、その高い演技力が評価されている尾野真千子。少女のように愛らしい表情を見せながらも、匂い立つような魅力を放ち、その裏では男を破滅に追い込む狡猾さも併せ持つ女性を体当たりで演じています。
りえ子に魅了され、金を貢いでしまう初老の男・吉太郎を演じるのは、実力派俳優の柄本明。どこにでもいそうな昔気質の真面目な商売人が、ふとしたことで破滅の道をたどっていき、やがては狂気の世界へと足を踏み入れてしまう。ストーリーの進行とともに生き様が変化、その表情を次第に変えていく一人の男を、持ち前の高い演技力で見事に表現しています。
そして、りえ子と偶然再会する初恋の相手・直樹には、小澤征悦。大学の准教授として将来を嘱望されている男が、出会ってはいけない女性と再会。次第に冷静さを失い、成功者という肩書きを崩壊させていく男を、小澤独特の魅力たっぷりに演じています。
そのほか、吉太郎の妻・ミツの渡辺えり、りえ子の母・鷹子の笛木優子、直樹の婚約者・朝美にまりゑなど、個性的な魅力あふれる実力派俳優が結集。清張作品×池端脚本×鶴橋演出によって創出される重厚な世界を、より高い完成度へと引き上げています。
愛と金のアリ地獄に落ちてしまった2人の男と一人の女。そんな3人の狂おしく切ない群像劇は、この冬最大の話題作となることでしょう。
登場人物
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杉田りえ子(すぎた・りえこ) ……… 尾野真千子
理容師。家庭を顧みない父と、そんな夫に失望し、港の男たちに体を開いていた母の間で育つ。父はもとより、母に対しても嫌悪感を抱いていたが、唯一優しくしてくれた直樹の父にまで手を出したことで母を殺害。事故として処理されると、高校を中退し上京。理容院で働き始める。いつか故郷の人たちを見返してやりたいと、必死で働きながら男たちから金品を貢がせている。 -
寺島吉太郎(てらしま・よしたろう) ……… 柄本 明
東京の下町で布団屋を営んでいる。良質な商品を売ることに誇りを持つ商売人で、金をため込むだけが趣味。30年間商売に打ち込み、生活を切り詰め、妻・ミツ以外の女を知らない堅物。しかし、店に現れた若いりえ子に魅了され、金を貢ぐようになってしまう。気がつくと、コツコツ貯めた金は減り、これまでとは打って変わって商売に身が入らなくなる。やがてりえ子に新しい男が出来たのではないか、と疑心暗鬼になり…。 -
川添直樹(かわぞえ・なおき) ……… 小澤征悦
明立大学法学部准教授。幼い頃、りえ子との間で恋心を育むが、りえ子の母と自分の父が関係を持ち、それが原因で家族がバラバラになってしまう。りえ子がそんな自分のために、実の母親を殺害するところを目撃。りえ子に恐怖を感じ、故郷を出るとりえ子とは一切連絡をとらなくなる。明立大学では教授から目をかけられており、その娘・朝美と婚約している。 -
寺島ミツ(てらしま・みつ) ……… 渡辺えり
吉太郎の妻。下品でガサツだが、人のいい下町の女性。おかずの品数が多いだけで文句を言うほどケチな吉太郎を夫に持つが、自分も金を貯めることが好き。店の金はすべて夫が管理。月々の生活費を夫から受け取る生活を続ける。そんな夫を信頼していたが…。 -
杉田鷹子(すぎた・たかこ) ……… 笛木優子
りえ子の母。家庭を顧みない夫と、田舎暮らしに孤独感を覚え、町の男たちに体を開くようになってしまう。一人娘のりえ子をとても可愛がり、いつか夫を捨てて娘と町を出ようとしていたのだが…。 -
竜崎朝美(りゅうざき・あさみ) ……… まりゑ
直樹の上司である明立大学法学部教授・竜崎の娘。直樹の婚約者。
直樹の将来性を見込んだ父の紹介で直樹と出会い、すぐに心惹かれる。お嬢様として育てられたが、直樹が驚くほど芯の強い面も持ち合わせている。 -
澄元三郎(すみもと・さぶろう) ……… 笑福亭鶴光
吉太郎の商売仲間。吉太郎のところへやってきては、商売のグチをこぼしている。真面目で商売熱心な吉太郎を微笑ましく見守っている理解者。それだけにりえ子に貢ぐようになった吉太郎の目を覚まそうとするのだが…。 -
高橋伴子(たかはし・ともこ) ……… 和希沙也
吉太郎が経営する寺島寝具店の店員。やる気があるのかないのか、そんな働きぶりで昔気質の吉太郎から怒鳴られることもある。りえ子に入れ込み、商売に身が入らなくなった吉太郎をそれとなく観察。険悪になっていく店主夫婦の様子にも興味を示す。
あらすじ
派手な安売りを展開する大型店を横目に、吉太郎(柄本明)が経営する寝具店は良質なサービスで対抗。地道に売上げを伸ばしていた。すべては金を貯めることだけを生き甲斐にしてきた吉太郎のおかげ。そんなケチくさい夫に妻のミツ(渡辺えり)も不満はありながらも、大人しく妻としての務めを果たしている。
ある日、吉太郎の店に匂い立つような魅力あふれる若い女性・りえ子(尾野真千子)が客としてやってきた。一目で魅了されてしまった吉太郎は、りえ子が欲しがっているシーツを「お金は今度で」と渡してしまう。
そのりえ子のアパートを訪ねたことから、吉太郎とりえ子の仲は急速に深まって行く。りえ子が勤める理容室に行き、その帰りに酒を飲むと2人は男女の関係に…。
しかし、りえ子は、吉太郎に身をゆだねながら、今は亡き母・鷹子(笛木優子)のことを思い出していた。りえ子の故郷である小さな港町で、次々と男たちに抱かれていた母。幼いりえ子はそんな母に嫌悪感を抱きながらも、上京してからは母のように男たちと関係を持ち、金を手に入れていた。そして今、そんな彼女の目の前には吉太郎が…。
1年後。仕事しか能がなかった吉太郎は、すっかり豹変。商売はおろそかになり、貯めた金はりえ子の独立資金へと消えていた。そんな夫にさすがのミツも文句を言うが、吉太郎は残金がなくなっていく通帳を手にしながらも「何に使おうと俺の勝手だ」と言い放つ。
そのころ、りえ子はある新聞記事に目を奪われていた。今は大学准教授となった初恋の相手、直樹(小澤征悦)の記事だった。りえ子の母のおかげで、直樹との恋も泡のように消えてしまった。しかし、久々に見る直樹の顔に、上京して一人で生きてきたりえ子は、今までになかった安らぎを覚える。
「直樹さんに、会いたい…」。
りえ子と直樹の間には、消し去ることができない“暗い過去”があったが、それをあえて断ち切ったりえ子は、直樹の前に現れる。突然の再会に一瞬言葉を失う直樹だったが…。
直樹への淡い恋心を取り戻してしまったりえ子。しかし、微妙な心の変化を吉太郎は敏感に嗅ぎ取っていた…。
りえ子と吉太郎、そして直樹。3人に想像も出来ない修羅場が訪れようとしていた。
コメント
- 柄本明
- 松本清張さんの作品ということで、原作は読んでいましたが、今回改めてもう一度読みました。設定がどういう風になるのかな、と思っていたのですが、僕の役は布団屋になっている。あれは樋口一葉の『にごりゑ』に出てくる源七のオマージュのようですね。脚本の池端先生がどう現代風にアレンジするのかも興味深かったです。
尾野さんは、今、日本で一番いい役を演じられる女優さん。小澤さんとも楽しくやらせていただいています。僕はクラシックが好きなので、近所でみんなで楽器を演奏するときにお父さんに指揮をしてくれないか、と頼んだらダメだと言われて(笑)。そんなことは言わないよね(笑)。
今回のドラマの魅力は、いい意味で“作り物”ということ。最近のドラマはサラッと描くものが多いですが、鶴橋監督が作る、劇というものは作るんだ、という気持ちが感じられる作品です。それが松本清張さんの原作であるため、色濃く感じられる。いろいろなドラマがあっていいと思いますが、作るということにこだわって監督、スタッフはこの暑さの中で闘っていると思います。
- 小澤征悦
- 柄本さんは、こちらが何をやっても拾ってくださる、素晴らしい役者さんだと思っています。僕が言うのもおこがましいですが、まさに紫綬褒章です(笑)。
真千子とは同じ作品に出たことはあるんですが、ここまで一緒に芝居をするのは今回が初めて。そう言えば初めてだね、と言いながら、楽しくこちらも背中を押してもらっています(笑)。同じ事務所で昔から知っている分、妹のような感じ。妹分がちゃんとやっているな、という喜びはあります。
人間の性(さが)、業のようなもの、避けて通れなかった何か、を感じることが出来る作品だと思います。そんな匂いが伝わってくる、それが色香というものかもしれませんが、それがかげろうのように見える作品です。それは監督の力量、良い脚本がベースにあり、おかしな言い方ですが、役者の体が自然に動くんです。男の滑稽さというか、女に溺れていく男、そうならざるを得なかった悲しさも見えたらいいな、と思いながらやっています。
- 鶴橋康夫監督
- 僕はよくしゃべるんですが、今回、現場ではなるべく静かにしています。ただ、真千子さんはかわいいので抱きしめるように撮っています。
長回しをするのは、役者さんのいろいろな表情を拾うため。長回しをしたシーンを編集すると、それぞれの個性がよく出て、不可思議な曖昧な何かが出てくるだろうと思うんです。
一番いいと思うのが真千子さんの美しさ。これは本人もわかっていないんですが、彼女の最初のシーン、横断歩道を傘をさして歩いてきて、フワッと見上げたときの表情。虚ろでもない、強い意思を感じるでもない。多分あれは母親のことを思っている…。そんな美しい表情をいっぱい撮らせてもらっています。
スタッフ
- 原作
- 松本清張
- 「坂道の家」(新潮文庫『黒い画集』所収)
- 監督
- 鶴橋康夫
- 脚本
- 池端俊策
- 音楽
- mio-sotido
- チーフプロデューサー
- 五十嵐文郎(テレビ朝日)
- ゼネラルプロデューサー
- 黒田徹也(テレビ朝日)
- プロデューサー
- 船津浩一(テレビ朝日)
- 秦 祐子(ROBOT)
- 制作協力
- ROBOT
- 制作著作
- テレビ朝日
柄本さん、小澤さんとの共演は本当に楽しいです。柄本さんとは初めてではないんですが、すごく気持ちも入りやすくて、毎回新鮮な気分にさせていただいています。芝居を楽しませてくれる大先輩です。
小澤さんは同じ事務所で身近な関係ですが、だからこその緊張感もある。大変な芝居をしなければならない中で、本当の兄、恋人のように包んでくれています。私の背中を押してくれる良き先輩です。
鶴橋監督からは、かわいい、かわいいと言ってもらえて。孫のように(笑)愛を感じています。そんな監督の言葉を聞くたびに、お芝居で応えられるよう頑張りたいと思っています。
心理サスペンスが楽しめる松本清張ドラマです。その中で男と女の初恋から始まり、それが恋愛に発展する。そんな愛とか、一方で不倫とか、欲望とか、嫉妬とか。男と女なら誰もが体験する“濃いモノ”が、このドラマには詰まっています。ご覧になって、ぜひどっぷりとはまっていただけたら、と思います。