一人のスウェーデン人が開発した「Minecraft(マインクラフト)」というゲームが欧米圏で大ブームとなっている。昨年12月にインターネットで発売したベータ版(15ユーロ=約1700円)は230万人が購入し、3450万ユーロ(約39億円)を稼ぎ出した。現在も社員8人が開発を続けるなど“進化”の途上にあるが、その成功からは新しい「ユーザー参加型ゲーム」の可能性が見えてくる。
■チープに見える画像だが高い「中毒性」
このゲームはプログラム言語「JAVA」で開発されているため、動作環境はハードウエアを選ばない。ソフトはパソコン用とマック用とも1メガバイトにも満たない非常に小さなファイルサイズだ。JAVA対応のブラウザー上でも遊べ、現在はスマートフォンへの移植も進められているという。
登場する画像はすべてが四角い。任天堂のスーパーファミコン時代のようなチープな画像が三次元化されて、「レゴブロック」になったような印象だ。一見してその魅力は分かりにくいが、これはゲームに登場するデータをプログラムが自動生成する手法をとることでサイズを最小限にしているためだ。
しかし画像は本質的な部分ではない。一度始めてしまうと何時間でもゲームのテーマでもある「鉱山作り」をやめられなくなる強烈な中毒性を持っている。ゲーム性とツール性が、絶妙なバランスで組み合わされているのだ。
■「何をすればいいのか」が分かるとはまる
まず一人用のプレイモードにすると、島の海岸のようなところに一人ぽつんと置かれた状態でゲームがスタートする。多くの人は「何をしたらいいのか」と戸惑うだろう。
ベータ版で日本語化されていないこともあり、ゲームの進め方の予測がしにくい。とりあえず周りの砂や土、木をクリックし続けると、どんどん掘り続けてくれる。掘った後には、それらのものがすべて自分のアイテムになる。
さらに周囲の島を進んでいくと、遠くに高い丘が見え、雪景色へと変わり始める。やがて太陽が沈み、まわりの景色が夕方になってくる。夜になると月明かりはあるが、ほとんど何も見えない。突然、モンスターに弓矢で攻撃されて自分の「ライフ」が削られ、最初の島からやり直しになってしまう――。
ゲーム、ファミコン、Minecraft、任天堂、ユーチューブ
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