リスティング広告では「登録キーワードが多い」ことと、「効果が出るアカウント」はイコールではありません
そのため、オフライン広告よりも明確なPDCAサイクルを回しやすい広告施策と言えます。
回しやすいはずなのですが、成果が見える分、必要以上の労力をかけてしまうことが多々あります。
今回は、闇雲にアドワーズやYahoo!プロモーション広告などのリスティング運用をするのではなく、効率よいスマートなリスティングを行いましょうというお話しです。
これまで様々なお客様のアドワーズ・Yahoo!プロモーション広告の広告アカウントを見てきました。
そんな中、たまに見かけるのが、1つのキャンペーンに10,000個以上、1つの広告グループに1,000個以上のキーワードを設定し、かつそれらのキーワードがすべてフレーズ一致や完全一致などで設定されているアカウントです。
確かに、万単位のキーワードを細かく設定するというやり方は、少し前にはどの代理店様も行っていた非常にポピュラーなリスティング運用方法だと思います。
ただ、現在では、絞り込み部分一致の機能ができたり、そのシステムの精度も非常に高くなっていることもあるため、今では、そのやり方が一概にいいとは言えなくなってきているかもしれません。
一番のデメリットは、膨大なキーワードが設定されているキャンペーンの場合、そのキャンペーンを作成した方しか運用できない「属人化したアカウント」になってしまうことだと思います。
ここで言いたいことは、誰でも運用でき、コンバージョン効率がよいキャンペーン構成で作られていることが理想のリスティング運用ではないでしょうか。
では、どうキャンペーンを構成するとよいのか。
たとえば、スーツの通販を行っているECサイトのリスティング広告を作る場合をイメージしてください。
キャンペーンを作る際、まずはじめに考えるべきは事は、
「どんなキーワード掛け合せがあるか」 ではなく、 「どんなキーワードでコンバージョン(商品購入)するか」
ということです。
確かに10,000個のキーワードを作れば、おそらくその中にはコンバージョンするキーワードが入っています。
ただ、そのECサイトで売れる(コンバージョンに結びつく)キーワードはほんの一握りです。
そのほんの一握りのキーワードを探し当てるために、管理しづらいキャンペーン構成を作るのでなく、コンバージョンを取れると思われる、必要不可欠なキーワード郡で構成することが重要です。
具体的に言うと、
スーツ関連のECサイトのリスティング広告を作成する場合、以下ようなテーマになるかと思います。
1.通販訴求
⇒通販で商品を購入したい。
2.価格訴求
⇒いくらで売っているの?
3.特徴訴求
⇒色やサイズは?
4.評判訴求
⇒そのECサイトは他のユーザーから、どのような評価を受けているの?
5.ブランド訴求
⇒どんなブランドを取り扱ってるの?
そのECサイトを隅々まで見たり、企業担当者様からヒアリングすることで、もっとテーマは増えると思いますが、
このように、ある程度ユーザーのニーズに沿ったキーワードを選択することもリスティング広告の制作・運用者に求められるスキルです。
テーマごとにキーワードを分けることで、専用のリンク先や個別ランディングページを設定できるので、コンバージョン率の向上にもつながります。
このようなキャンペーン構成にすることで、コンバージョンがとれるキーワードやテーマを早期に見極めることが出来るようになり、結果、スピーディなPDCAサイクルを回せるようになります。
最悪なのは、コンバージョンが取れるキーワードに予算が回らないこと
必要以上のキーワード数を登録することにより、キーワードの合計ボリュームが多くなり、本当に必要なキーワードに予算が回らず、結果が見えない、繋がらないまま終わってしまうことは避けなければなりません。
そのようなリスティング運用を行っていると、結果、求めている成果も出せず次への手がかりが発見できなため、リスティング広告自体が失敗に終わってしまいます。
簡単にまとめると、
リスティング広告はキーワードの数ではなく、商品特徴やユーザーのニーズに合わせたキーワードを選定し、それらにマッチした広告訴求をすることが重要です。
それではまた明日!
山田裕輝
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