27日午後11時20分頃、岩手県奥州市前沢区古城の国道4号で、道路脇に停車していたパトカーに10トントラックが追突、パトカーは弾みで前に止まっていたワンボックスカーにぶつかった。

 速度違反の取り締まりで、パトカーの後部席で警察官から話を聞かれていた同県一関市の運送業男性(73)が胸などを強く打って死亡。運転席と助手席にいた警察官2人が首などに軽傷を負った。

 水沢署は、トラックを運転していた青森県東北町旭南、運転手蛯名えびな司容疑者(53)を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで現行犯逮捕し、過失運転致死容疑で調べている。蛯名容疑者は調べに対し、「前をよく見ていなかった」と供述している。

 発表によると、現場は片側1車線の直線道路。パトカーは男性の運転するワンボックスカーを停車させ、パトカーの赤色灯とハザードランプをつけた状態で止まっていた。

 同署の井上正副署長は、「夜間で交通量が少なく、誘導するのに適当な空き地はなかった。取り締まりは適正に行われたと考えている」と話している。