東京大学は27日、浜田純一総長の任期満了に伴う総長選考で、新しい総長に五神(ごのかみ)真・大学院理学系研究科長兼理学部長(57)を選んだ。任期は来年4月1日から6年間。

 五神氏はこの日の記者会見で、「不安定な雇用状態の若手研究者が、長期の研究に取り組める環境をつくりたい」と抱負を語った。

 東大理学部卒業後、東大大学院に進んで修士課程を修了。東大大学院工学系研究科教授や副学長を経て、今年4月から現職。光量子物理学が専門だ。

 学内外の有識者でつくる総長選考会議が今月、五神氏を含む候補者5人を選出した。この日の教員による投票で、4回目に過半数の票を集めた五神氏を次期総長に決めた。

 今回、東大初の女性理事である江川雅子氏も5人の候補者に入っていた。東大によると、候補者に女性が選出されたのは、記録が残る1977年の総長選考以降では初めてという。