【最悪】圧迫面接が現実どんなものか知っていますか?
2014/11/27
彼の名は就活連敗太郎。就職面接に5200連続で失敗したがプロフェッショナル中村との出会いによりどんな狭き門もくぐり抜ける"面接荒らし"へと進化を遂げていた。
そう、「就職する」という本来の目的を完全に忘れて...。
くくく...昨日の面接もまたチョロかったな。
この調子で、今日の会社もサクッと内定を頂いてやるぜ...。
...それが、なんだったの?
それが、圧迫面接だったんです
圧迫面接...!?
違う。
圧迫面接...それはめっちゃムカつく髪型でムカつくメガネでムカつく柄のネクタイを締めた
いけ好かない面接官が、ムカつく口調でムカつくことを言ってくるという難関なんです。
それが...圧迫面接!
聞いたことがあるわ...。
この世の理不尽を集めてごった煮にした、いわば"理不尽鍋"というべき社会...。
この狂気の世界において、自分に向けられた理不尽に対していかに対処するかは
ビジネスマンに必要なメンタルタフネスを測る手段としてある種合理的...。
ただ、そのやり方自体を疑問視する声もあって
大っぴらに褒められたものではないんだけどね。
圧迫面接...。
いったい、どうすれば受かるんでしょうか...。
別段、相手を論破したり口八丁で言いくるめたりする必要はない...。
失礼や理不尽な言動にキレず、泣かず、慌てずの
"メンタルの強さ"さえ見せられれば合格点よ。
メンタルの...強さ?
何を言われても動じず、感じない泰然自若の心...。
それさえ身につければ、圧迫面接も怖くなくなる!
俺の...俺のメンタルを鍛えてください!
(ここは心を鬼にして厳しくやらせてもらうわよ。悪く思わないでね...)
ようし...始めるわよ!
このスーツに着替えてきて!
10分後...
その「社会人養成スーツ」は、理不尽な扱いに対する怒りや
敵対心を感知して強力に放電する...。
あらゆる事象に対する感情を失うことこそ社会人の秘訣!
ラつき、放電を繰り返しながらメンタルを鍛えるのよ!
(がんばって、えーと誰だっけこいつ...。がんばって白っぽい人...)
2週間後
特訓の成果はバッチリだけど...いいの?
いきなりこんな悪名高い会社なんて受けて。
いいんです...。
一番厳しい面接を受けて、自分を試したいので。
わかったわ。あなたは放電スーツを来たまま...。
しかも、設定は最大の5兆ボルトにしておいたわ。
どんなことを言われても決して動じない泰然自若の心、忘れないで。
わかりました、中村さん...。
日本スパルタカスケアサービス...。
見せてやるぜ、地獄の特訓の成果を。
あの音は失敗太郎...。
怒ってしまったのね太郎...。
面接官に、いや社会に、ひいてはこの世界に...。
私はあなたに「怒るな」と特訓しつつも、心のどこかで感情を失った企業戦士...
社会の歯車になって欲しくなかった。
だから、あなたが人間として最後の誇りを守ると決めたこと...
腐敗した生よりも誇り高き死を選んだことを尊重するわ。
あなたの戦いは現時点では無意味かもしれない...。
でも、あなたのような誇り高い若者が次々に現れれば...。
世界は...変わるかもしれない。
ありがとう、就活失敗太郎...。
なんかよくわからないけど「ナイス放電」と言われて受かったぞ!
やった~!
(おわり)
【ゲストライター 小野ほりでぃさん プロフィール】
がんばってイラストも描くライター。平日毎日更新のWebマガジン「オモコロ」(http://omocoro.jp/)で活動休止中。「オモトピア(http://ure.pia.co.jp/list/media?c=omotopia)」や「Yahoo!検索ガイド(http://promo.search.yahoo.co.jp/)」、「トゥギャッチ(http://togech.jp/)」でもデタラメな記事を連載しています。