小渕氏団体:13年分も収支合わず…観劇会で780万円

毎日新聞 2014年11月26日 12時19分(最終更新 11月26日 12時57分)

 小渕優子前衆院議員の関連政治団体の不明朗会計問題で、2013年に開かれた小渕氏の支援者向けの観劇会で収入と支出に少なくとも約780万円の差額が生じていることが分かった。群馬県選挙管理委員会が26日公表した政治資金収支報告書で明らかになった。

 小渕氏の支援者向けの観劇会は「小渕優子後援会」女性部大会の一環として、明治座(東京都中央区)で毎年秋に開かれている。

 報告書によると、「小渕優子後援会」と小渕氏が代表を務める「自民党群馬県第5選挙区支部」の2団体は13年9月下旬、組織活動費として計約1870万円の「入場料・食事代」を明治座に支払っている。一方「観劇代」名目の収入は約1090万円。往復のバス代を除いても収入不足が少なくとも約780万円に上る。また、東京ドームでの野球観戦会でも約27万円の収入不足があった。

 小渕氏はこれまで「観劇会は2007年以降は毎年開催し、参加者は1000〜2000人。1人当たり会費1万〜1万2000円を集めていた」と説明しているが、参加者から会費を集めた事実があれば収支報告書が虚偽記載となる。

 小渕氏の関連政治団体は10、11年の観劇会を巡る支出で計約2600万円の収入不足が発覚。12年は観劇会の収支報告そのものの記載がなかった。小渕優子東京事務所は毎日新聞の取材に「電話では答えられない。書面で回答する」としている。【尾崎修二、角田直哉】

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