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石川のニュース 【6月20日02時57分更新】
北陸新幹線、1時間は携帯圏外 トンネル内、電波届かず
東京―金沢では、関東平野を過ぎる高崎以降から徐々にトンネルが増える。JR西日本 によると、新規開業する長野―金沢(延長約228キロ)のトンネル率は44・3%に達 し、トンネルが多い群馬、長野、新潟県内などで、通話やインターネットが途切れること が想定されるという。 通信できるようにするには、トンネル入り口に基地局を設置し、内部に光ケーブルを通 してアンテナを設ける。ただ、工事費用が高額で、山陽新幹線では40キロで約40億円 を要した区間もある。このため、国の補助金を活用して少しずつ工事が進められている。 総務省によると、国の補助は3分の1で、残りを携帯電話事業者でつくる「移動通信基 盤整備協会」とJRで負担する。 国内の新幹線では、東海道がすでに全区間で携帯電話が使えるようになっている。山陽 、東北、九州では、一部使用可能で、北陸と上越は手付かずの状態となっている。 19日に金沢市内で講演したJR東日本の曽根一郎鉄道ICTソリューションPT課長 は「JR西日本や携帯電話会社とも協力し、北陸新幹線でも携帯電話に対応していきたい 」と改善に意欲を示した。 トンネル内で携帯電話を使えないことは、意外に知られていないとし、「乗って初めて 使えないと知る人が多い」と話した。 上越新幹線が走る新潟県は2年前から、トンネル内の通信環境を改善するよう、国やJ Rに呼び掛けを行っている。 同県によると、国からは「順番に工事をやっている」との回答しか得られていない。交 通政策課の担当者は「お金がかかる問題で、簡単には決められないのだろう」とした上で 、今後も要望活動を続ける考えを示した。 新潟県では今年1月、泉田裕彦知事が年頭会見で、「東海道新幹線はトンネルの中でも 携帯電話が使える。情報面で遅れを取らないような形で対応したい」と述べており、国な どへの働き掛けを積極化する方針を打ち出している。
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