秘密結社THE GUILDも仲間が15人近くになり、僕の直轄チームも3人に増えた今日この頃。直轄チームのみんなには、できれば幹部になって欲しい。でも、翼を折って囲い込むのではなく、いつ独立しても恥ずかしくないように育てていきたい。っていうか、この辺できるまで独立なんぞ許さんよ的メモ。各自マスターしておくこと。
1: 収入の一定パーセントを貯蓄しなさい
収入の10%〜20%を、お給料日に自動的振り込みで貯蓄しなさい。お金持ちになる方程式は「消費<収入」。この方程式が強制的に維持される仕組みを作ること。これが人生を安定させるために一番重要なことです。
2: 安全バッファとして生活資金を半年分ためなさい
まず無収入状態でも3〜6ヶ月生存できる貯金を作りなさい。生活費の安全バッファは大型案件や、お金にならないがチャンスを掴む案件を手に入れる最低条件です。安全バッファがなければ、来月の予算のための切り売り仕事に追われる生活から脱出できません。つまりチャンスが回ってきても掴むことができなくなります。また案件トラブルでの一発ゲームオーバーを防ぐ安全弁になります。
3: キャッシュフローの重要性を学びなさい
キャッシュフロー(瞬間に捻出できるお金)の意味と、確保の仕方を学びなさい。10万円必要になった瞬間に10万円作ることができること、これは独立や開業するときに必須スキルです。これがないとクライアントの支払いが滞っただけで破産します。十分な現金を持つことが重要ですが、非常時には裏技でも確保できます。例えば、飲み会の幹事になってみんなから20万円徴収して、クレジットで支払います。すると引き落としは来月なのに、手元には無利息の現金20万円が生まれます。こういった思考の意味と利点を理解してください。
4: 目先のお金の仕事をしてはいけません
10万円の仕事を探していたら10万円の仕事しか来なくなります。目先の利益につられると、それが自分の限界点になります。目先の金額よりで仕事を選ぶのではなく、数年後の自分のチャンスやスキル、立場を最大化する案件を優先してうけなさい。
5: 仮説、利点、欠点、リターン、リスクを説明できるようになりなさい
クライアントへのあらゆる提案、行動からフィーリングを排除しなさい。色、ボタン、実装方式、採用技術あらゆる提案に対し、仮説、利点、欠点とそれを採用することのリスクとリターンを即座に説明できるようにしなさい。世のデザイナとエンジニアの99%はこれができないので、クライアント側の意思決定者と話すときには最強の武器になります。
6: 伝説やサクセスストーリーを真似てはいけません
サクセスストーリーはレア事象なので物語として成立するのです。現実にはそうそう転がっていません。映画で大量生産されている「たった1つの真実の愛の物語」とかと同じで、実在しないから物語として価値があるわけです。真に受けてマネをすると基本的に失敗します。王道が大事。奇策は追いつめられた時にするものです。
7: 作品と商品がイコールでないことを学びなさい
自分が天才か巨匠でないかぎり、作品と商品の違いは常に意識しなさい。クライアントはパトロンではありません。通常、クライアントが求めているのは「支払った金額に見合うリターンがあるか?」「お金を払うだけで問題が解決するか?」「安心をお金で買えるか」です。どうしてもワガママを通したい作品は余暇で自由にやりなさい。
8: クライアントとユーザーの世界観で考えなさい
プロジェクトで望まれるもの、問題点、疑問、メリット、リスク、利害。あらゆる要素をクライアントとユーザーの視点から俯瞰し、クライアントとユーザーの言葉で説明できるようにしなさい。複数の視点からものを説明できてはじめて、チーム内で意見を通す事ができます。
9: モチベーションの維持の仕方を学びなさい
思い通りにならない案件との折り合いの付け方を学びなさい。商品を作品と考えている限り、提案が却下されるだけで心にダメージを受けます。風向きの悪くなった案件だからといって、雑にこなし作業にしては損しかありません。むしろ「ライブラリの最適化」、「フォトショのショートカット憶える」など自分テーマを決めて、クライアントからお金をもらいつつ、スキルアップできてラッキー!と有効活用することが重要です。
10: 賞味期限の長いスキルに投資しなさい
スキルや自己投資には賞味期限があります。「明日から使えるクールなCSSエフェクト30」みたいなものに投資をするのはやめなさい。それは消耗品のスキルです。優先すべきは多分野で応用がきく賞味期限の高いスキルです。プレゼン力、学習プロセス、思考の組み立て、識別眼の精度、観察眼の精度・・・そういったものに投資をしなさい。極論すれば明日から農業をやったり、車のセールスマンをはじめても転用がきくスキルを優先して学習すべきです。
11: コミュニティに貢献しなさい
一番大事なことです。ブログ、オープンソース、勉強会・・・etc。なんでもよいので、業界とコミュニティに明解な形で貢献しなさい。スキル、経験、情報、チャンス、仲間、仕事、あらゆるものが貴方の周辺に集まります。与えたものは必ず何倍にもなって帰ってきます。主要なオープンソースプロジェクトのコミッターで職に困っている人などまずいません。
まぁ、そんな感じで各員よろしくお願いします。