【晋を問う・各党各論】社民党・吉田忠智党首「土井たか子さんの弔い合戦です」
2012年衆院選ではわずか2議席と大敗した社会民主党。13年9月に同党党首に就任した吉田忠智党首(58)は、9月に死去した土井たか子・元日本社会党委員長の「魂」で党勢回復を狙う。(樋口 智城)
―突然の解散です。
「解散は与党の都合のいい時に突然やるもんですから、こんなもんでしょ。まぁリセットしたかったんだと思いますよ。“ジコチュー(自己中心的)解散”ですが、国民の皆さんに、これでいいのか問い直すには、いい機会でしょう」
―前回の12年衆院選は大敗しました。
「衆院2議席だけっちゅうのは、ホントこたえました。今回の選挙はチャンス。前々回の7議席以上が目標ですね」
―社民党の前身・日本社会党の委員長を長年務められた土井たか子さんが、9月に亡くなられました。
「『お別れの会』が25日に開かれました。解散前から決まっていた日程だったんですが、選挙の公示直前に行われたのは偶然じゃない。土井さんが『やるっきゃないよ』と、社民党にエールを送ってくれているんじゃないかな。弔い合戦です」
―直接会って話したことは…。
「党首就任直後に面会を申し入れましたが『やせていて、当時のイメージと違うから』という理由で会えなかった。誇り高い方でしたからね。安倍政権の集団的自衛権や特定秘密保護法案などの強引な進め方を心配されて、『社民党が頑張るしかない』とメッセージをいただきました」
―村山富市元首相と同じ、大分の出身です。県議から国会議員になった経歴も同じ…。
「村山センパイって呼んでいるんですがね、政治の師匠ですよ。私の県議時代から、いろいろ世話を焼いてくれて。土井さんから続いた党の志は受け継いでいきたい」
―野党再編の波からは距離を置いています。
「今の民主・維新中心の再編では難しい。ただ、共産党は別にして、センターから左を束ねる政治勢力は絶対に必要」
―今回の選挙は踏ん張りどころ。
「経済状況の悪い時は、どうしてもタカ派的潮流が出てくる。だからこそ、社民党の存在意義が問われている。党首として、国民の皆様にキッチリ正面から訴えたい。それでも『いらん』って言われたら、どうしようもないんですがねぇ…」