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大飯・高浜原発の再稼働 仮処分退ける決定
11月27日 15時26分

大飯・高浜原発の再稼働 仮処分退ける決定
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福井県にある関西電力大飯原子力発電所と高浜原子力発電所の合わせて4基について、住民が再稼働させないよう求めた仮処分の申し立てについて、大津地方裁判所は「原子力規制委員会がいたずらに早急に再稼働を認めるとは到底考えられない」として申し立てを退ける決定をしました。

福井県にあり、運転が停止している関西電力の大飯原子力発電所3号機と4号機、それに高浜原子力発電所3号機と4号機の合わせて4基について、滋賀県や京都府などの住民およそ180人は、大地震や津波で深刻な事故につながるおそれがあるとして再稼働させないよう仮処分を申し立てていました。
これについて、大津地方裁判所の山本善彦裁判長は「住民は原発の再稼働が目前に迫っていると主張するが、今は原子力規制委員会が再稼働の前提となる審査を行っている最中だ。原発事故に対応する組織や地元の自治体との連携、それに住民の避難計画などの作業が進まなければ再稼働はありえない。原子力規制委員会がいたずらに早急に再稼働を認めるとは到底考えられず、現時点で再稼働させないよう命じる必要性はない」と指摘し、申し立てを退ける決定をしました。
4基の原発は、原子力規制委員会の審査が行われていて、このうち、高浜原発の3号機と4号機について、規制委員会は審査に合格したことを示す審査書の案を年内にも公表する見通しです。

「不当な決定で強く抗議」

記者会見した住民の代表で滋賀県長浜市の辻義則さんは「裁判所は地元の自治体との連携や住民の避難計画などが進まなければ再稼働が認められるわけがないと言っているのに、最終的な判断を原子力規制委員会に丸投げした。司法に対する期待を裏切った不当な決定で強く抗議する」とする声明文を読み上げました。
井戸謙一弁護団長は「不本意な結果となり、全体として残念だが裁判所は『原子力規制委員会がいたずらに早急に再稼働を容認するとは到底考えられない』と言及している。原発再稼働への流れに大きな影響を与え、考え直す機会になることを望む」と述べました。

関西電力「妥当な判断いただいた」

関西電力は「裁判所から妥当な判断をいただいたものと考えています。今後も安全対策に万全を期すとともに、原子力規制委員会の審査に真摯(しんし)かつ迅速に対応し、安全が確認された原子力発電所については、地域の皆様のご理解を賜りながら、一日も早い再稼働を目指したいと考えています」としています。

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