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【プロ野球】

菅野MVP 3年目で最速1億円

2014年11月27日 紙面から

 入団2年目での栄えある初受賞。セ・リーグのMVPとして名前を読み上げられた菅野は、喜びをじっくりとかみしめていた。初の開幕投手を務めながら、2度のケガに見舞われた山あり谷ありの1年。スピーチに立つと、率直な思いを口にした。

 「本当にありがとうございました。まさか自分が選ばれるとは思いませんでしたので、本当に光栄に思っています」。巨人の大先輩でソフトバンクの王球団会長からトロフィーを受け取り、思わず笑みが浮かんだ。「偉大な方からもらって、うれしさも倍増しました」。戴冠を実感した瞬間だった。

 最優秀防御率、ベストナインに続くリーグMVPの受賞。他の選手を大きく引き離しての文句なしの選出だ。しかし、壇上の菅野は手放しで喜んでいるという様子ではなかった。胸には複雑な思いもある。後半戦の大事な時期や阪神とのCSファイナルステージで投げられず、チームも日本一奪回の目標を果たせなかった。悔恨は今も残っているうえ、MVP投手の重みも心にわき上がる。気持ちは引き締まる。

 「うれしいという気持ち半分、プレッシャー半分。『まだまだだぞ』と自分に言ってあげたい」

 周囲は来季の菅野に投手陣の大黒柱としての働きを期待する。NPBアワーズに出席する前に行った契約更改交渉では、4000万円増の1億1000万円を提示されてサイン。入団3年目での1億円到達は高橋由伸(巨人)や松坂大輔(西武)らに並ぶ球界最速タイのペースで、3年目の年俸では球団史上最高額だ。

 求められているのは先発ローテの中心として1年を通して働き、今季以上の成績を挙げること。右肘靱帯(じんたい)の部分損傷が癒えた菅野はこのチームの思いを理解している。MVPに選ばれたことで来季に懸ける思いは一層強くなった。

 「シーズンを通して活躍して、日本一を勝ち取り、この舞台に呼んでもらえるように頑張りたい。来年以降も受賞できるような選手になりたい」。まず最初に狙うのは2年連続の開幕投手。プレッシャーを力に変え、2015年もチームを頂点に押し上げる快投を続けていく。 (川越亮太)

(金額は推定)

 

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