米黒人青年射殺:「何があったか誰も分からないのが問題」

毎日新聞 2014年11月26日 21時57分(最終更新 11月26日 23時31分)

日本記者クラブで記者会見する米カリフォルニア州ロサンゼルスのガルセッティ市長=東京都千代田区で2014年11月26日、長野宏美撮影
日本記者クラブで記者会見する米カリフォルニア州ロサンゼルスのガルセッティ市長=東京都千代田区で2014年11月26日、長野宏美撮影

 ◇米ロサンゼルスのガルセッティ市長が会見で指摘

 米カリフォルニア州ロサンゼルスのエリック・ガルセッティ市長が26日、東京都内の日本記者クラブで記者会見し、米ミズーリ州で黒人青年を射殺した白人警官の不起訴を受け抗議デモが拡大していることについて「実際に(事件で)何があったのか誰も分からないところが問題だ」と指摘した。

 ロサンゼルスでは1992年、前年の白人警官らによる黒人男性への暴行とその裁判結果をきっかけに、53人の死者を出す暴動が起きた。ロスではこれを機に、警官にカメラを装着させるなどの改革が進んでいる。ガルセッティ氏は「(ミズーリ州にも)それ(カメラ)があれば今回のような事態は防げた」と指摘。警察による最新技術の採用や、事件の背景にある貧困問題への対処が必要だと強調した。

 ガルセッティ氏はまた、2024年夏季五輪の候補地について「来月、米国の立候補都市が発表される予定だが、ロサンゼルスで決まりそうだという良い感触を持っている」と自信を見せた。米国内では他にボストン、サンフランシスコ、ワシントンが候補に残っている。【長野宏美】

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