1票の格差:13年参院選は「違憲状態」…最高裁判断

毎日新聞 2014年11月26日 15時10分(最終更新 11月26日 21時39分)

2013年7月にあった参院選の1票の格差について、上告審判決のため最高裁に入る山口邦明弁護士(手前左)ら=東京都千代田区で2014年11月26日午後1時58分、徳野仁子撮影
2013年7月にあった参院選の1票の格差について、上告審判決のため最高裁に入る山口邦明弁護士(手前左)ら=東京都千代田区で2014年11月26日午後1時58分、徳野仁子撮影

 1票の格差は、議員1人当たりの有権者数で計算する。13年参院選は最少の鳥取県と最多の北海道との間で4.77倍だった。【川名壮志】

 ◇判決骨子

・13年参院選の投票価値の不均衡は、「4増4減」の法改正後も違憲の問題が生じる程度の著しい不平等状態にあった

・さらなる法改正をしなかったことが、国会の裁量権の限界を超えるとはいえず、憲法違反とまではいえない

・一部の選挙区定数の増減にとどまらず、都道府県を選挙区単位とする現行方式を改めるなど、できるだけ速やかに立法措置により不平等状態を解消する必要がある

 【ことば】違憲状態

 1票の格差を巡る訴訟で、最高裁は(1)法の下の平等を定める憲法に照らし、投票価値に著しい不平等が生じているか(2)不平等を是正するために必要と認められる合理的期間を経過しているか−−の2段階で違憲性を審査してきた。格差が著しく不平等な状態が「違憲状態」、さらに合理的期間内に是正されていないと判断すれば「違憲」となる。

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