かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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サプリメントでも化粧品でも、

「天然型」

という言葉をよく聞きますね。


「天然型ビタミンE/C」とか、



あとは

「天然型セラミド」とかも言いますよね。




僕のブログではよく

「天然だから良いってわけじゃない」

という話をしてますが、


じゃあこの「天然型」っていうのも意味がないの?

というお話をしたいと思います。





まず結論から言わせていただきますと、


ビタミンCやセラミドなど特定の物質については、

「天然型」という称号には非常に大きな意味があります。



ある意味「天然型じゃなければ意味が無い」と言っても過言ではないかもしれません。






おかしいですね。

普段のかずのすけなら

「天然だろうと合成だろうと出来上がったものが同じものなら効果は同じ!」

という風に言ってのけそうなものですが…。。



今回のお話に関してはこれとはちょっと違うのです。





◎「天然型ビタミン」などは天然物質ではない


まず第一に勘違いしやすいポイントがここです。


『天然型』=『天然物?』

という風に思ってしまう人が居そうですが、これは違います。


「天然型ビタミン」などと言っても合成の可能性はありますよ。



合成して作ったとしても「天然型」と呼ぶことができます。



つまりそもそも「天然型」という言葉は、

天然とか合成とかのよくある言葉遊びとはちょっと違う次元のお話なのです。




◎天然型=自然に存在するものと同じ形 という意味



「天然型」とはその名の通り、『天然の形』という意味です。


「天然にあるものそのまま使ってます!」

という意味ではありません。


天然に存在するものと同じ形のものであれば、

合成して作りだしたとしてもそれは天然型と言えます。



これはつまり、

ビタミンやセラミドには「非天然型」というものがあると言っているようなものですね。


実は全くその通りなのです。



◎『光学活性体』=『天然型』


以前セラミドについても同じような話をしてるので、

こっちではかなりざっくりとお話したいと思います(^_^;)



化学のちょっと難しい話になるのですが、

分子構造にとある特性(不斉炭素)を持った化合物は

『光学異性体』

というものを持ちます。



これはどういうものなのかというと、

光学異性体と特殊な例(農芸化学という学問と社会) より引用


上記の分子は一見すると同じ構造の分子に見えますが、

この二つの分子は同じように重ね合わせることができません。


これらは鏡写しのような関係となっており、





いわば僕たちの右手と左手のような関係ですね。


一見同じものなのですが、実は違う形なのです。




我々の身の回りにはこのような特性を持った分子が実は相当数あります。


例えば

『アミノ酸』 や 『糖類』

なども同じように光学異性体を持ちます。



この時の二種類の光学異性体は一般にD体/L体と言って区別するのですが、


アミノ酸の場合は自然界にはL体しか存在しません。

糖類の場合は自然界にはD体しか存在しません。



もしもアミノ酸を合成で生成した場合、

自然界にある形のL体と、自然界には存在しないD体が一緒になって出てきます。
(これをラセミ体と言います。)



ですが生物はL体のアミノ酸しか必要としないので、

D体のアミノ酸を摂取してもそのアミノ酸の効果を得ることはできません。

ほとんどの場合何の効果も得られぬまま排泄されます。



我々にとってはどっちも同じように見えますが、

生物にはこの光学異性体を区別する力があるため


自然界に存在しない形のものを摂取しても何の意味もないわけです。




そして、

そろそろお分かり頂けるかと思いますが


この場合自然界に存在する形のものを『光学活性体』と呼び、



『天然型』とはこのような構造の成分を指すのです。




◎ビタミンやセラミドも天然型でなければ意味がない?


ざっくり言ってしまえば、

経口摂取する場合は天然型でなければほとんど意味がありません。


皮膚塗布の場合、

ビタミンCはラセミ体でもいい
ですが、

セラミドは出来るだけ天然型が望ましいです。




といういろいろ難しい区別があります(^-^;



なんでこんなことが起こるのかというと、

例えばセラミドやビタミンを「栄養素」として取り入れる場合には、


身体の中で正しく認識されて生体機能に組み込まれていく必要があります。


それは天然型でなければできないわけです。

なのでサプリメントで摂取する場合には必ず天然型を選んでください。



ですが皮膚塗布の場合、

例えばビタミンCやビタミンEの抗酸化作用は、

その物質の生体特性ではなくて物質の構造上の特性から引き起こされるものです。


つまり非天然型でもある程度同じ効果を持つと言えるわけです。


そもそもビタミンEやCは皮膚上には無くてもいい物質ですから、

生体機能が認識する必要がないわけですね。



しかしセラミドの場合は、

それそのものが皮膚上に存在する物質ですから

天然型でなければ本来の機能を示すことはできません。



なので疑似セラミド合成ラセミ体セラミドなどよりも

天然型のヒト型セラミドが優遇されるわけです。


セラミドに関しては現在「セラミド~」という名前がついているものは全て天然型なので、

皮膚塗布用の化粧品としてはこれが一番望ましいです。
(もちろんセラキュアも天然型ですよ!)


ただ合成ラセミ体セラミドも疑似セラミドも、

セラミド的な構造特性は持つので

ある程度の効果は持つと考えられています。


なのでこの場合でも全く無意味ということは無いです。

濃度を上げていけば天然型に匹敵する効能を示すかもしれません。




◎「天然型」はウソじゃない



というわけで、

「天然型」というのにはちゃんと意味がありますよ

というお話でした!




ビタミンEとかだと大抵天然型のようですが、

ビタミンCだとあまり天然型を見かけないですね。


まぁ食品の方にはあまり詳しくないのでどうなのかはわかりませんが、

サプリメントの場合はほとんど意味の無いビタミンとかを買わされている可能性もありそうですよ。


そういうところも考えるとやっぱり、

ビタミンは野菜や果物などから摂取した方安心かもしれませんね(^-^;


僕もできるだけ野菜を食べるようにしたいと思います…。。笑



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