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コメ汚染 がれき撤去が原因ではない
11月26日 16時47分

コメ汚染 がれき撤去が原因ではない
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去年、東京電力福島第一原子力発電所でがれきの撤去作業が行われた際、放射性物質が飛散して20キロ余り離れた水田が汚染された可能性が指摘されていた問題で、原子力規制委員会は、放射性物質の飛散量などを推計した結果から、「コメの汚染はがれきの撤去によるものではない」という見解をまとめました。

去年8月に福島第一原発3号機でがれきの撤去作業が行われた際、放射性物質が飛散して20キロ余り離れた南相馬市の一部の水田で国の基準を超えるコメの汚染を引き起こした可能性が専門家から指摘されています。
このため、原子力規制委員会は、がれきの撤去によって放射性セシウムがどのように飛散したかを推計し、26日の会合で結果を公表しました。
それによりますと、コメの汚染が見つかった南相馬市内の2つの地点に降った放射性セシウムの量は、それぞれ1平方メートル当たり30ベクレルと12ベクレルだったとみられるとしています。
農林水産省は、基準を超えるコメの汚染が起きるおそれがある放射性セシウムの量を1平方メートル当たり1000ベクレルとしていて、今回の推計結果はこの値を大きく下回っていることから、規制委員会は、「コメの汚染はがれきの撤去によるものではないことがほぼ明らかになった」という見解をまとめました。
そのうえで、事故直後に放出され、現在も地表や樹木などに付着している放射性物質によって今後も作物の汚染が見つかる可能性があるとして、農水省など関係省庁が原因の究明に取り組むべきだという考えを示しました。

「原因突き止めるため調査続ける」

福島県南相馬市の一部の水田のコメから国の基準を超える放射性セシウムが検出された問題で、原子力規制委員会が「がれきの撤去によるものではない」という見解をまとめたことについて、農林水産省は、「汚染の原因を突き止めるため土や水などの調査を続けていきたい」としています。
この問題で農林水産省は、これまでの調査の結果、汚染が見つかった水田の土に作物に吸収されやすい状態の放射性セシウムが比較的多く含まれていたことが分かったとしています。
このため、南相馬市内の水田で実際にコメを育ててさらに詳しい調査を進めているということで、調査結果がまとまりしだい、地元に説明したいとしています。

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