宮城県警暴力団対策課などは23日、東日本大震災の補助金を不正に受け取ったとして、同県利府町青葉台3、私立幼稚園園長、鈴木雄士容疑者(50)と、仙台市青葉区一番町1、同幼稚園理事で自称不動産仲介業、松竹義照容疑者(56)を補助金適正化法違反の疑いで逮捕した。
県警は、震災絡みで同法違反容疑の逮捕は岩手、宮城、福島3県で初めてとしている。
2人の逮捕容疑は昨年7月、被災した私立学校建物を対象とした国の補助金申請で、幼稚園の被害実態よりも多い約1300万円の見積もりを宮城県に提出、今年1月以降に計約650万円を不正受給した疑い。
同課によると、鈴木容疑者は「不正に交付金を得るためにやった」と容疑を認め、松竹容疑者は「不正な見積もりではなく、実際にかかった費用だ」と否認している。
幼稚園は被災した同県多賀城市にあり、亀裂が入った園舎の壁や天井の一部を修復したが、県警が独自に費用を見積もりしたところ、申請額の半分以下だった。
補助金は文部科学省の所管事業「平成23年度私立学校建物其他災害復旧費補助金」で、半額を国が補助する。〔共同〕
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