C 61558-2-8:2008
(1)
目 次
ページ
序文
1
1 適用範囲
1
2 引用規格
2
3 用語及び定義
2
4 一般要求事項
2
5 試験に関する一般的注意
2
6 定格
2
7 分類
3
8 表示及びその他の情報
3
9 感電に対する保護
3
10 入力電圧設定の変更
3
11 負荷時の出力電圧及び出力電流
4
12 無負荷出力電圧
4
13 短絡電圧
4
13 A 2 次短絡電流特性
4
14 温度上昇
4
15 短絡及び過負荷に対する保護
5
16 機械的強度
5
17 じんあい(塵埃),固形物及び水分の有害な侵入に対する保護
5
18 絶縁抵抗,耐電圧及び漏えい電流
5
19 構造
5
20 部品
6
21 内部配線
6
22 電源接続及びその他の外部可とうケーブル又はコード
7
23 外部導体用端子
7
24 保護接地接続
7
25 ねじ及び接続部
7
26 沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離
7
27 耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性
7
28 耐腐食性
7
附属書
8
附属書 JC(参考)JIS と対応する国際規格との対比表
9
C 61558-2-8:2008
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本
工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
JIS C 61558 の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS
C
61558-1 第 1 部:通則及び試験
JIS
C
61558-2-1 第 2-1 部:一般用複巻変圧器の個別要求事項
JIS
C
61558-2-2 第 2-2 部:制御変圧器の個別要求事項
JIS
C
61558-2-3 第 2-3 部:ガスバーナ及び石油バーナ用点火変圧器の個別要求事項
JIS
C
61558-2-4 第 2-4 部:一般用絶縁変圧器の個別要求事項
JIS
C
61558-2-5 第 2-5 部:かみそり用変圧器及びかみそり用電源装置の個別要求事項
JIS
C
61558-2-6 第 2-6 部:一般用安全絶縁変圧器の個別要求事項
JIS
C
61558-2-7 第 2-7 部:がん(玩)具用変圧器の個別要求事項
JIS
C
61558-2-8 第 2-8 部:ベル及びチャイム用変圧器の個別要求事項
JIS
C
61558-2-9 第 2-9 部:白熱電球のクラスⅢハンドランプ用変圧器の個別要求事項
JIS
C
61558-2-12 第 2-12 部:定電圧変圧器の個別要求事項
JIS
C
61558-2-13 第 2-13 部:一般用単巻変圧器の個別要求事項
JIS
C
61558-2-17 第 2-17 部:スイッチモード電源装置用変圧器の個別要求事項
JIS
C
61558-2-19 第 2-19 部:じょう(擾)乱減衰用変圧器の個別要求事項
JIS
C
61558-2-20 第 2-20 部:小形リアクトルの個別要求事項
JIS
C
61558-2-23 第 2-23 部:建築現場用変圧器の個別要求事項
日本工業規格
JIS
C
61558-2-8
:2008
変圧器,電源装置,リアクトル及び
これに類する装置の安全性−
第 2-8 部:ベル及びチャイム用変圧器の個別要求事項
Safety of power transformers, power supply units and similar−
Part 2-8: Particular requirements for bell and chime transformers
序文
この規格は,1998 年に第 1 版として発行された IEC 61558-2-8 を基に作成した日本工業規格であるが,
日本の配電事情などを考慮し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格であり,JIS
C
61558-1:2008(変
圧器,電源装置,リアクトル及びこれに類する装置の安全性−第 1 部:通則及び試験)と併読する規格で
ある。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,
附属書 JC に示す。
1
適用範囲
この規格は,電気的安全性,熱的安全性,機械的安全性などの安全側面について規定する。
この規格は,固定形で単相の自然空冷式又は強制空冷式のベル及びチャイム用安全絶縁変圧器であり,
独立形又は機器用の定格入力電圧が交流 250 V 以下,定格周波数が 500 Hz 以下,及び定格出力が 100 VA
以下のものに適用する。
無負荷出力電圧は交流 33 V 以下又はリプルフリーの直流 46 V 以下,定格出力電圧は交流 24 V 以下又は
リプルフリーの直流 33 V 以下でなければならない。
ベル及びチャイム変圧器は,一般に,家庭用音響信号機器やその他それに類する装置に電圧を短時間,
印加することを意図したものである。
注記 1 照明用に部分負荷を加えることがある。
この規格は,設置規則又は機器仕様によって回路間に二重又は強化絶縁が要求される場合に使用される
特別な安全絶縁変圧器(ベル及びチャイム用変圧器)に適用する。
この規格は,乾式変圧器に適用する。巻線は,密封していても,していなくてもよい。
注記 2 熱帯の地域で使用するように意図した変圧器については,特別な要求事項が必要となる場合
がある点に注意する。
この規格は,電子回路を組み込んだ変圧器にも適用する。この規格は,変圧器の入出力端子又はコンセ
ントに接続するように意図された外部回路及びその部品には適用しない。
注記 3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61558-2-8:1998,Safety of power transformers, power supply units and similar−Part 2-8:
2
C 61558-2-8:2008
Particular requirements for bell and chime transformers (MOD)
なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを
示す。
2
引用規格
引用規格は,JIS C 61558-1 の箇条 2 によるほか,次による。
JIS C 61558-1:2008 変圧器,電源装置,リアクトル及びこれに類する装置の安全性−第 1 部:通則及
び試験
注記 対応国際規格:IEC 61558-1:2005,Safety of power transformers, power supplies, reactors and
similar products−Part 1: General requirements and tests (MOD)
3
用語及び定義
用語及び定義は,JIS C 61558-1 の箇条 3 によるほか,次による。
3.101
ベル及びチャイム変圧器 (bell and chime transformer)
特に家庭用音響信号機器,その他それに類する装置に電圧を印加するように意図された単相安全絶縁変
圧器。
3.102
標準運転 (normal operation)
通常の使用において変圧器を運転する条件(箇条 14 参照)
。
4
一般要求事項
一般要求事項は,JIS C 61558-1 の箇条 4 による。
5
試験に関する一般的注意
試験に関する一般的注意は,JIS C 61558-1 の箇条 5 による。
6
定格
定格は,JIS C 61558-1 の箇条 6 によるほか,次による。
6.101 定格出力電圧は,交流 24 V 又はリプルフリーの直流 33 V 以下でなければならない。
定格出力電圧の優先値は,次のとおりである。
− 交流 8 V,10 V,12 V,16 V 及び 24 V
− 直流 6 V,12 V 及び 24 V
6.102 定格出力は,100 VA 以下でなければならない。
定格出力の優先値は,次のとおりである。
− 4
VA,8 VA,10 VA,12 VA,16 VA,18 VA,20 VA,24 VA,36 VA 及び 48 VA
6.103 定格周波数は,500 Hz 以下でなければならない。
6.104 定格入力電圧は,交流 250 V 以下でなければならない。
6.101,6.102,6.103 及び 6.104 の要求事項に対する適否は,表示の検査によって判定する。
3
C 61558-2-8:2008
7
分類
分類は,JIS C 61558-1 の箇条 7 によるほか,次による。ただし,7.2,7.4 及び 7.5 は,この規格による。
7.2
耐短絡又は異常な使用からの保護に従って,次のとおり分類する。
− 本質的耐短絡変圧器
− 非本質的耐短絡変圧器
− フェイルセーフ変圧器
7.4
その可動性に従って,次のとおり分類する。
− 固定形変圧器
7.5
その使用の形式に従って,次のとおり分類する。
− 短時間使用
− 間欠使用
注記 照明用部分負荷は,連続的に加えることができる。
7.101 取付方法に従って,次のとおり分類する。
− 配電アセンブリに取付け
− 音響信号装置(ベル,チャイム,ブザーなど)に取付け
− アウトレットボックス又はキャビネットに取付け
− 埋込取付け
− 表面取付け
8
表示及びその他の情報
表示及びその他の情報は,JIS C 61558-1 の箇条 8 によるほか,次による。
8.1
JIS C 61558-1 の 8.1 による。ただし,h) は,この規格による。
h) ベル及びチャイム変圧器には,8.11 に示された図形記号の一つを表示しなければならない。
8.11 JIS C 61558-1 の 8.11 によるほか,次による。
9
感電に対する保護
感電に対する保護は,JIS C 61558-1 の箇条 9 によるほか,次による。
9.101 出力端子に導体を接続している間,入力回路の巻線及び危険な充電部との偶然の接触に対する保護
が確保されなければならない。
適否は,目視検査及び
図 2 に示された標準試験指の適用によって判定する。試験指で入力回路の巻線又
は危険な充電部に触れることが可能であってはならない。
10 入力電圧設定の変更
入力電圧設定の変更は,JIS C 61558-1 の箇条 10 による。
4
C 61558-2-8:2008
11 負荷時の出力電圧及び出力電流
負荷時の出力電圧及び出力電流は,JIS C 61558-1 の箇条 11 によるほか,次による。
11.1 JIS C 61558-1 の 11.1 によるほか,11.1 の一部を,次のように修正する。
a) 10
%の代わりに 15 %
b) 10
%の代わりに 15 %
c) 15
%の代わりに 20 %
d) 5
%の代わりに 15 %
適否は,試験開始の 2 分後に出力電圧を測定して判定する。
12 無負荷出力電圧
無負荷出力電圧は,JIS C 61558-1 の箇条 12 によるほか,次による。
12.101 無負荷出力電圧は,直列に接続するように意図していない独立の出力巻線を直列に接続した場合
でも,交流 33 V 又はリプルフリーの直流 46 V 以下でなければならない。
12.102 無負荷出力電圧と負荷出力電圧の差が大きくてはならない。
12.101 及び 12.102 の要求事項の適否は,JIS C 61558-1 の 5.4 に規定する周囲温度で,変圧器を定格周波
数における定格入力電圧に接続したときの無負荷出力電圧を測定することによって判定する。
この項で測定した無負荷出力電圧 (U
no-load
) と箇条 11 の試験期間中に測定した負荷時出力電圧 (U
load
)
との差は,後者の電圧の百分率で表したとき,100 %以下でなければならない。
注記 百分率は,次のように定義する。
100
load
load
load
-
no
×
−
U
U
U
13
短絡電圧
短絡電圧は,JIS C 61558-1 の箇条 13 を適用しない。
13
A 2 次短絡電流特性
2
次短絡電流特性は,JIS C 61558-1 の箇条 13A による。
14
温度上昇
温度上昇は,JIS C 61558-1 の箇条 14 によるほか,次による。ただし,
表 1 の注
c)
は,この規格による。
14.1
JIS C 61558-1 の 14.1 によるほか,14.1 の一部を,次のように修正する。
模擬全負荷での
1
分間の運転及び模擬全負荷の
20 %
の負荷での
5
分間の運転から成るサイクルを
20
回
繰返し試験する間に温度を決定する。
繰返し試験は,室温で定格入力電圧の
1.06
倍の電源電圧で行う。最後のサイクル時に温度上昇を測定す
る。
模擬全負荷は,
変圧器に室温で定格入力電圧を印加したときに,
定格出力電圧において定格出力になり,
交流の場合には定格力率の電流になるインピーダンスを計算する。
繰返し試験は,全負荷に相当するインピーダンスと全負荷の
20 %
に相当するインピーダンスとの切換え
によって行う。
5
C 61558-2-8:2008
表 1 の注
c)
注
c)
ベル及びチャイム変圧器の外部エンクロージャは 14.2 に従って取り付けたときに標準試験指で
接触可能な部分だけを含む。
表 1 で,“支持物”に“
e)
”を追加し,次の
注
e)
を追加する。
注
e)
支持物は黒く塗装された合板支持物のすべての区域を含むが,取付システムの金属部(レール,
アウトレットボックス,その他)は含まない。
15
短絡及び過負荷に対する保護
短絡及び過負荷に対する保護は,JIS C 61558-1 の箇条 15 によるほか,次による。
15.101 変圧器に定格入力電圧の
1.06
倍の電圧を印加し,短絡を行ってから
5
秒後に測定したときに,最
大短絡出力電流は
10 A
以下でなければならない。
16
機械的強度
機械的強度は,JIS C 61558-1 の箇条 16 によるほか,次による。
16.2
JIS C 61558-1 の 16.2 によるほか,16.2 の一部を,次のように修正する。
衝撃ハンマは
(0.2
±
0.05) J
のエネルギーをもたなければならない。
17
じんあい(塵埃),固形物及び水分の有害な侵入に対する保護
じんあい,固形物及び水分の有害な侵入に対する保護は,JIS C 61558-1 の箇条 17 による。
18
絶縁抵抗,耐電圧及び漏えい電流
絶縁抵抗,耐電圧及び漏えい電流は,JIS C 61558-1 の箇条 18 による。
19
構造
構造は,JIS C 61558-1 の箇条 19 によるほか,次による。ただし,19.1 は,この規格による。
19.1
入出力回路は,相互を電気的に分離し,またその構造は,直接又は他の金属部を介して間接的にこ
れらの回路間にいかなる接続も生じない構造でなければならない。
適否は,箇条 18 及び箇条 26 を考慮して,検査及び測定によって判定する。
19.1.1
入出力巻線(一つ又は複数)間の絶縁は,19.1.3 の要求事項に適合する場合を除き,二重絶縁又は
強化絶縁で構成しなければならない。
さらに,次を適用する。
−
クラス
0
Ⅰ変圧器又はクラスⅠ変圧器については,入力巻線と本体との間及び出力巻線と本体との間
の絶縁は,基礎絶縁で構成しなければならない。
−
クラスⅡ変圧器については,入力巻線と本体との間及び出力巻線と本体との間の絶縁は,二重絶縁又
は強化絶縁で構成しなければならない。
19.1.2
中間金属部(例えば鉄心)を本体に接続せずに,入出力巻線間に配置する変圧器については,中間
金属部と入力巻線との間,又は中間金属部と出力巻線との間の絶縁は,少なくとも基礎絶縁で構成しなけ
ればならない。
注記
少なくとも基礎絶縁によって入力巻線又は出力巻線から,又は本体から分離していない中間金
属部は,関連部分に接続されているとみなす。
6
C 61558-2-8:2008
さらに,次を適用する。
−
クラス
0
Ⅰ変圧器又はクラスⅠ変圧器については,中間金属部を介した入出力巻線間の絶縁は,二重
絶縁又は強化絶縁で構成しなければならない。
−
クラスⅡ変圧器については,中間金属部を介した入出力巻線間の絶縁は,二重絶縁又は強化絶縁で構
成しなければならない。中間金属部を介した入力巻線と本体との間及び出力巻線と本体との間の絶縁
は,二重絶縁又は強化絶縁で構成しなければならない。
19.1.3
保護スクリーンのあるクラス
0
Ⅰ変圧器又はクラスⅠ変圧器については,入出力巻線間の絶縁は,
次の条件を満たす場合,二重絶縁又は強化絶縁の代りに基礎絶縁と保護スクリーンとで構成してもよい。
−
入力巻線と保護スクリーンとの間の絶縁は,基礎絶縁(入力電圧について定格の)に関する要求事項
に適合しなければならない。
−
保護スクリーンと出力巻線との間の絶縁は,基礎絶縁(出力電圧について定格の)に関する要求事項
に適合しなければならない。
−
他に規定されない限り,保護スクリーンは,少なくとも,スクリーンに隣接した巻線の一つの全幅い
っぱいを覆う金属はく又は巻線形スクリーンで構成しなければならない。巻線形スクリーンは,ター
ン間にスペースがないように密に巻かなければならない。
−
巻線形スクリーンのワイヤ及び保護スクリーンの口出し線は,絶縁物の破壊が生じた場合に,口出し
線が破壊される前に過負荷保護装置が回路を確実に開くようにするために,少なくとも過負荷保護装
置の定格電流に対応した断面積をもたなければならない。
−
口出し線は,保護スクリーンにはんだ付けするか,又はこれと同等に確実な方法で固定しなければな
らない。
注記
この項に関しては,
“巻線”という用語は内部回路を含まない。
巻線の構造の例を,JIS C 61558-1 の
附属書 M に示す。
19.1.4
プラグで電源に接続するように意図したベル及びチャイム変圧器については,基礎絶縁に保護スク
リーンを加えた代替構造は許されない。
19.101
出力巻線と本体又は保護接地回路(もしあれば)の間に接続があってはならない。ただし,機器
用変圧器であって,関係機器規格によって許容されている場合には,そうした接続が許容される。
19.102
入力回路と出力回路を電気的に接続するコンデンサを変圧器に付けてはならない。
適否は,検査によって判定する。
19.103
外部配線接続用の入出力端子は,これらの端子への導体の導入点間で測定した距離が
25 mm
以上
となるように配置しなければならない。
その距離を障壁によって達成する場合,
この障壁は絶縁材料製で,
変圧器に永久的に固定しなければならない。
適否は,検査及び中間金属部を無視した測定によって判定する。
20
部品
部品は,JIS C 61558-1 の箇条 20 によるほか,次による。
20.4
JIS C 61558-1 の 20.4 によるほか,20.4 の第
2
段落を,次のように修正する。
ベル及びチャイム変圧器が入力巻線を電源から切り離すように意図されたスイッチを内蔵する場合,そ
のスイッチは単極マイクロギャップ構造とすることができ,一方の極を切り離すことができる。
21
内部配線
7
C 61558-2-8:2008
内部配線は,JIS C 61558-1 の箇条 21 による。
22
電源接続及びその他の外部可とうケーブル又はコード
電源接続及びその他の外部可とうケーブル又はコードは,JIS C 61558-1 の箇条 22 によるほか,次によ
る。ただし,22.5 は,この規格による。
22.3
JIS C 61558-1 の 22.3 によるほか,第
1
段落を次に置き換える。
埋込形ベル及びチャイム変圧器は埋込み形取付ボックスに変圧器を取り付ける前に端子への“外部”導
体の接続を行わなければならないように設計することができる。
22.5
ベル及びチャイム変圧器の電源コードは軽量ポリ塩化ビニルシース付可とうコード(コード名称
60227
IEC 53
)又は普通の強化ゴムシース付可とうコード(コード名称
60245 IEC 53
)よりも軽量であって
はならない。また,電気用品の技術上の基準を定める省令(昭和
37
年通商産業省令第
85
号)第
1
項の別
表第一に適合するキャブタイヤコード又はキャブタイヤケーブルでもよい。
23
外部導体用端子
外部導体用端子は,JIS C 61558-1 の箇条 23 による。
24
保護接地接続
保護接地接続は,JIS C 61558-1 の箇条 24 による。
25
ねじ及び接続部
ねじ及び接続部は,JIS C 61558-1 の箇条 25 によるほか,次による。
25.3
JIS C 61558-1 の 25.3 によるほか,次による。
この要求事項は,定格出力が
12 VA
以下の変圧器の出力回路において保護接地接続以外の電気的接続に
は適用しない。
26
沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離
沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離は,JIS C 61558-1 の箇条 26 による。ただし,
表 13 の欄
1
)
(基礎絶縁)は適用しない。
27
耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性
耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性は,JIS C 61558-1 の箇条 27 による。
28
耐腐食性
耐腐食性は,JIS C 61558-1 の箇条 28 による。
8
C 61558-2-8:2008
附属書
附属書は,JIS C 61558-1 の附属書によるほか,次による。
附属書 C
(
規定)
沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離 材料グループⅡ
沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離 材料グループⅡは,JIS C 61558-1 の
附属書 C による。
ただし,
表 C.1 の欄 1
)
は,適用しない。
附属書 D
(
規定)
沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離 材料グループⅠ
沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離 材料グループⅠは,JIS C 61558-1 の
附属書 D による。
ただし,
表 D.1 の欄 1
)
は,適用しない。
参考文献
参考文献は,JIS C 61558-1 の参考文献による。
9
C 61558-2-8:2008
附属書 JC
(
参考)
JIS と対応する国際規格との対比表
JIS C 61558-2-8:2008 変圧器,電源装置,リアクトル及びこれに類する装置の安全
性−第 2-8 部:ベル及びチャイム用変圧器の個別要求事項
IEC 61558-2-8:1998,Safety of power transformers, power supply units and similar−
Part 2-8: Particular requirements for bell and chime transformers
(Ⅰ)JIS の規定
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容
箇 条 番 号
及び名称
内容
(Ⅱ)
国 際 規
格番号
箇条番号
内容
箇 条 ご と
の評価
技術的差異の内容
(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
12.102
無負荷時の出力電圧
と定格出力時の出力
電圧の差の許容値
12.102
JIS に同じ
追加
JIS では,周囲温度条件が第 1
部の 5.4 に規定された温度であ
ることを明確にした。
単に“周囲温度で試験をする”だけ
では,分かりにくいので,明確にし
た。
追加
数式にある U
no-load
は,無負荷出
力電圧,U
load
は,負荷時出力電
圧を意味することを明確にし
た。
数式に使用されている記号の明確
化を行った。
13A
2 次 短 絡
電流特性
定格 2 次短絡電流が
表示された場合の測
定方法及び許容値
−
なし
追加
2 次短絡電流特性を追加した。 第 1 部で追加した規定を引用した。
14.1
温度上昇試験
14.2
JIS に同じ
変更
項番号の変更
対応する第 1 部の版が新しくなっ
たことによる。
19.1.1
19.1.2
19.1.3
入出力巻線間の絶縁
構造
19.1.1
19.1.2
19.1.3
JIS に同じ
追加
クラス 0I 変圧器の入出力巻線
間の絶縁構造をクラス I 変圧器
に合わせた。
クラス 0I は,クラス I と同レベル
の要求をする。
19.1.1
19.1.1
追加
クラス 0I 又はクラス I 変圧器に
ついては,入力巻線と本体との
間及び出力巻線と本体との間
の 絶 縁 は , 基 礎 絶 縁 と し た
(IEC 規格では,付加絶縁)
。
感電保護の基本的な考え方として,
充電部と接地された金属外郭との
間の絶縁は,基礎絶縁になる。
IEC に提案する予定。
20.4
部品
20.2
JIS に同じ
変更
項番号の変更
対応する第 1 部の版が新しくなっ
たことによる。
9
C
61558-2-
8
:
2008
10
C 61558-2-8:2008
(Ⅰ)JIS の規定
(Ⅲ)国際規格の規定
(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容
箇 条 番 号
及び名称
内容
(Ⅱ)
国 際 規
格番号
箇条番号
内容
箇 条 ご と
の評価
技術的差異の内容
(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
22.5
電源電線に適用する
規格及び最小グレー
ド
22.5
JIS に同じ
選択
JIS では,電気用品安全法の技
術基準に適合したキャブタイ
ヤコード及びキャブタイヤケ
ーブルも使用できるようにし
た。
この規格は,電気用品安全法に引用
することを目的に制定するので,使
用される部品は,同法の基準を満た
したものを認めた。ただし,クラス
0 を認めていないので,シースなし
コードは認めない。
JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 61558-2-8:1998,MOD
被引用法規
電気用品安全法(予定)
注記 1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 国際規格の規定内容を変更している。
− 選択 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。
注記 2 JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD 国際規格を修正している。
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