貧血の原因は酸欠だった!貧血症状に対処する応急処置まとめ
こんにちは!
ユリカモメ病院の新人ナース、山下リコです。
突然ですが、あなたの身近に貧血気味の女性はいますか?
貧血を理由に、ときどき会社をお休みする同僚。
貧血を理由に、約束をドタキャンする友達。
そんなとき、「貧血を理由に、休まれると困るな・・・」「貧血って、そんなに大変なのかな・・・」なんて、思ったことはありませんか?
ただ、これだけは言わせてください。
貧血は、本当につらいんです!
失神や立ちくらみが起きたり、ひどいときには、息切れや動悸などがおこることもあります。
会社に行かなきゃと思っても、体が思うように動かず、ベッドから起き上がることができない人もいるほど。
また、女性は、月経や妊娠、出産などで血液を失うため、男性よりも貧血になりやすいんです。
女性の5人に1人は「貧血予備軍」といわれています。
ですから、貧血になったことのない、特に男性の方にぜひこの記事を読んでいただきたいです。
女性ならではのつらさを理解して、気遣いができる男性って、ステキです。
では、まいりますっ!
貧血になると体調がつらくなる理由は「酸欠」!
男性よりも貧血になりやすいイメージがある女性。
実際、男性は貧血になりにくく、女性は貧血になりやすいのですが、その理由は、「男性ホルモン」の量の違いです。
男性ホルモンは、女性ホルモンに比べて、血液を新たにつくる指令を活発に出します。
そのため、男性ホルモンが多いと、貧血になりにくいんです。
女性の場合、男性ホルモンが少ないだけでなく、毎月の生理や妊娠、出産など、女性特有の生理現象で血液を失うことが多いため、貧血になりがちなんです。
なんと、成人女性の5人に1人は、貧血予備軍だといわれています。
からだに必要な鉄分が不足することによって起こる鉄欠乏性貧血は、圧倒的に女性に多いトラブル。成人女性の5~10%がこの病気に悩まされており、さらに“潜在性鉄欠乏状態”の貧血予備軍は、成人女性の20~25%もいると言われています。
引用元:【女性と鉄欠乏性貧血】 花王 ロリエ
貧血のつらさの正体は、血液が少なくなることで、体中に酸素がうまく運ばれない「酸欠状態」になることです。
体の酸素が少なくなると、以下のような症状が出てきます。
- 脳が酸欠になると・・・
失神や、立ちくらみ、目眩など、立っていられない状態になります - 心臓が酸欠になると・・・
息切れ、動悸、胸痛など、息苦しさを感じます - 筋肉が酸欠になると・・・
肩こり、だるさ、疲れやすくなる、など肉体的な疲労を感じます
私たちの血液は、身体の中に酸素を運ぶ役割を持っていて、その中でも「赤血球(ヘモグロビン)」と呼ばれる成分が、特に頑張ってくれています。
で、血液が少なくなると、このヘモグロビンが減少するため、酸欠になるんですね。
貧血の応急処置は「安静」「ゆるめる」「温める」と覚えておく
貧血の原因は酸欠だということがわかりましたが、もし、あなたの周りで急に貧血になってしまった女性がいたとしたら、どうすれば良いでしょうか?
その対処法を、お伝えします。
その対処法とは、「安静にして、ベルトやボタンをゆるめて血流を良くしてあげること」です。
以下の方法を順に試してみてください。
- 横になれるスペースに寝かせる
(横になれるスペースがなければ、椅子に座らせる) - シャツのボタンやベルトなど、身体を締めつけているものはゆるめてあげる
- 毛布や上着などをかけて、身体を温めてあげる
貧血になると体温が下がり、寒気を感じることが多いため、気持ちも落ち込みやすいです。
そのため、「3」のように、毛布や上着などをかけて体を温めてあげると、気持ちをリラックスさせることができます。
こんな対応ができる男性って素敵です!
貧血予防には、鉄分摂取が重要!自炊や外食時のメニューに気を配ろう!
貧血にはいくつかの種類がありますが、女性の貧血のほとんどは鉄分不足が原因で起こる「鉄欠乏性貧血」だといわれています。
この貧血を予防するためには、鉄分が不足しないよう、日頃から鉄分摂取を意識した食生活をおこなうことが重要です。
(そのほかの貧血には、再生不良性貧血、悪性貧血(巨赤芽球貧血)、溶血性貧血などがあります。これらを治療するためには、輸血や手術、お薬でのケアが必要ですので、貧血が続く場合は、一度、病院で相談してみてくださいね)
鉄分を日頃から摂取するためには、以下の三つを意識すると良いでしょう。
- 自炊の際には、「鉄分が多い食材」を積極的に取り入れる
- 外食の際には、「鉄分が多いメニュー」を積極的に選ぶ
- 自炊の際の調理器具には、「鉄製の調理器具」を使う
自炊の際には、「鉄分が多い食材」を積極的に取り入れる
自炊の際には、以下の鉄分豊富な食材を取り入れることで、鉄分を補給することができます。
- 肉類
レバー、牛モモ肉、豚モモ肉、など - 魚介類
カツオ、マグロ、サンマ、カキ、アサリ、ひじき、煮干し、など - 野菜類
小松菜、ほうれん草、など - 豆類
納豆、木綿豆腐、など - フルーツやナッツ類
プルーン、レーズン、いちじく、くるみ、カシューナッツ
鉄分は体内で吸収されにくいため、タンパク質やビタミンCと一緒に摂取することがオススメです。
タンパク質やビタミンCは、鉄の吸収をアップさせる栄養素だといわれています。
また、ナッツ類はコンビニなどで手軽に手に入り、カロリーも控えめなので、女性への差し入れとしても喜ばれると思います。
ちなみに、貧血時の飲み物では、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶には気をつけましょう。
実は、これらの飲み物には、鉄分の吸収を阻害する「タンニン」という成分が含まれているんです。
そのため、貧血気味のときにはなるべく避けるようにしてください。
外食の際には、「鉄分が多いメニュー」を積極的に選ぶ
外食時には、以下のメニューを選ぶと、鉄分が補給しやすいでしょう。
男性の方は、デートのお店選びの参考にしてくださいね。
- 魚介系の店
お寿司屋、オイスターバー、和食系など - お肉系の店
焼鳥屋、焼肉屋、ホルモン屋など
自炊の際の調理器具には、「鉄製の調理器具」も検討してみる!
実は、 鉄製の調理器具で料理をすると、鉄分が染み出て料理に混ざり、自然と鉄分を摂取できるってご存じでしたか?
たとえば、「南部鉄瓶」と呼ばれる鉄の急須や、鉄のフライパンを使うことはオススメです。
家族に貧血気味の人がいる場合は、調理器具を鉄製に変えてみても良さそうですね。
鉄分の補給に効果のある南部鉄瓶や茶の湯釜に代表される南部鉄器の溶出鉄は、吸収されやすい2価鉄が多いことがあきらかになり、南部鉄器の利用は鉄分の供給効果に有効であることが認められております。
引用元:南部鉄瓶 鉄分がとれるそのわけ
いかがでしたか?
今回の記事をきっかけに、貧血のつらさを多くの人に知っていただけるとうれしいです。
貧血と聞くと、たかが貧血でしょ?と言う方もいらっしゃいますが、貧血はひどくなると、失神や、立ちくらみ、目眩など、立っていられない状態になるほか、息切れ、動悸、胸痛など、息苦しさを感じることもあります。
そんなつらい体調の時に、貧血のつらさを知って、優しく声をかけてくださる人が増えるといいな、と思って、今回の記事を書きました。
貧血で悩む人が減れば、多くの人が救われ、日本経済ももっと素敵に輝くはず!
世の中の女性のみなさん、貧血に負けないよう、がんばりましょう!
貧血予防には鉄製の調理器具がいいんですね!
そうよ、鉄のアイテムを取り入れることで、貧血は予防できるのよ!
わかりました!
今度、鉄の甲冑で出勤してみます!
素晴らしいわ!!
その意気で、ナース界のジャンヌ・ダルクを目指すのよ!!
はいっ!!!