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 長崎県対馬市の寺から仏像を盗んだとして、韓国籍の男らが逮捕された事件で、県警は25日、新たに自称カラオケ店経営の韓国籍の男(42)を窃盗などの容疑で逮捕し、発表した。容疑を否認しているという。県警によると、24日に逮捕した自称住職の金相鎬(キムサンホ)容疑者(70)ら4人のうち2人は容疑を認め、「日本の仏像を売れば金になる。盗むために2、3日前に韓国から船で来た」との趣旨の供述をしているという。

 県警によると、5人は24日午前10時ごろから午後1時50分ごろまでの間に、寺の倉庫に侵入し、誕生仏を盗んだ疑いがある。

 被害にあった梅林寺(同市美津島町)の春田勇禅住職(58)によると、盗まれた誕生仏は倉庫のガラス窓越しに外側から見えるように置き、普段から韓国人の観光客らが見物に来ていたという。「文化財を見てもらいたいとの思いだったのに、裏切られた」と話している。

 4人は韓国・釜山に向かうフェリー乗り場で24日に長崎県警の職務質問を受け、誕生仏を持っていたため逮捕された。対馬市では2012年にも別の寺社から計2体の仏像が盗まれ、韓国で見つかったが、いまだに返還されていない。